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ひもじい思いをした台湾取材、救ってくれたのはあのアプリ

台湾に行ったらうまいものを好きなだけ食べたい!

 台北(台湾)で開催されたCOMPUTEX 2023に初参戦してきた。PCやPC周辺機器が主に展示されるイベントということで、開幕前日の5月29日に現地入りした後、小籠包をいただいたり、地元のビールをいただいたり、牛肉麺をいただいたりと、初日からそれなりに台湾フードを堪能した。

小籠包とか
牛肉麺とか
麺屋武蔵とか
ビールとか

 えっ? ただ食べてるだけじゃないかって? いやいや、もちろん仕事もした。取材先の兼ね合いからイベント会場や発表会場にいる時間はそう長くなく、すぐにホテルに戻って缶詰になって原稿を書く、というスタイルではあるけれども。とりあえずノルマをこなしつつ、近所のお店で台湾フードをゲットする日々である。

 しかし、そんな幸せな日々に暗雲が立ちこめる。というか、そもそも初日の時点でなんとなく立ちこめそうな予感がしていた。台風も近づいていたし。

台風が近づく台北市内

 3泊4日ということでそれほど長期の滞在ではなかったことから、まあ念のためにね、という感じで初日に1万円分を台湾ドルに両替していた。のだけれども、これが失敗だったのだ。台湾渡航は2回目という筆者、台湾がいまだ現金社会であることを知らなかった。

 物価は、全体的には日本とそう変わらない雰囲気。現地の人が通うような大衆食堂的な小さなお店だと少し安く食べられたりするかな、というくらい。でも、そういうお店はだいたいクレジットカードが使用不可(コンビニとかだと現地の電子マネーやLINE Payが使えるところもあるが、食事処は通常現金のみ)。そんなところで毎日のように外食すれば、3日で1万円なんてあっという間だ。しかも両替手数料で最初から手持ちが若干削られている。

 3日目の夕方、さあ今日もどこかでうまいものを食べるかー、と思って財布を見たら、200台湾ドルくらいしかなかった。日本円で約1000円だ。せっかく食べ物のおいしい台湾に来たのにフツーの食事すらままならない状況である。

帰国前夜、財布にあった全財産の200台湾ドル余り

 コンビニで弁当と飲み物を買ったらだいたい100台湾ドルなので、それならなんとかなるだろ、と思うかもしれないけれど、慣れない土地、何があるかわからない(何かあったときに200台湾ドルぽっちで切り抜けられるとも思えないが)。帰りの空港までの電車賃が足りるかも不透明だ(現地で使えるICカードにチャージしていたが、不足したら詰む)。

 もう夜なので銀行も開いていない。クレジットカードでキャッシングしようかと近くにあるファミマ(台湾はファミリーマートとセブン - イレブンがたくさんある)のATMを使ってみたら、中国語でしか表示できなかったので断念した。帰りの飛行機の機内食まで断食するしかないかぁ……と諦めかけていたときに、ピーンと天啓が下る。そういえばUberEatsがあったな、と。

コンビニからホテルに戻り、ビールを飲みながらふと思った。UberEatsがあったな、と(マイナス100台湾ドル)

 コロナ禍まっただ中の時期には、自宅でも何度もお世話になっていたUberEats。しかしここ最近は普通に出かけることが多くなってきて、すっかりご無沙汰気味だった。スマートフォンを見ると、ちゃんとアプリはインストールされているし、クレジットカードも登録されたまま。現地のお店も検索できるようだ。試してみるか、台湾フードのために……。

 というわけで、アプリを立ち上げて台湾っぽいメニューを探しつつ、商品手渡し時にいきなり現金払いになったりしないよね? とびくびくしながらオーダー。届け先にはもちろん宿泊しているホテルを指定した。

なんとなく登録済みクレジットカードを支払いに使えそう
うまそうな台湾っぽいフードをカートに入れていく
いざ、オーダー!
現地の誰かさんが引き取りに向かったようだ

 本当に届けてくれるのか、不安に思いながら待つこと40分、何の問題もなく無事商品が到着した。ホテルのエレベーターはカードキーが必要なタイプだったので、配達員が近づいてくるのを見計らって1階ロビーに出て受け取った。台湾最終日、ひもじい思いをしながら帰国するのかなあ……なんてテンションがダダ下がりだったが、かえって充実の台湾フードにありつけて、全世界(?)共通で使えるUberEatsさまさまである。涙出た。

だんだん近づいてきてる!
もうまもなく!
やった! 台湾っぽいフードだ!

 2日目朝にホテルのジムにあるランニングマシンでうっかり転倒し膝を負傷したり、室内にあった洗濯・乾燥機の乾燥がチェックアウト時間までに終わらず、扉が開かないのでフロントに連絡して数分だけチェックアウトを待ってもらったりと、いろいろトラブルもあったけれども、帰りの空港では堂々とクレジットカードを使って最後まで台湾フードを満喫できたので、オールオッケーということにしたい。

帰りの空港ではクレジットカードで豪遊。ビールジョッキみたいなのが見えるけれども、お茶です
あと現地ではシェアスクーターも走っていた。さすがに日本では流行らないだろうな……
早々に膝を負傷したものの、最終日はランニングマシンで10km走った証しをゲット