みんなのケータイ

海外取材で「名刺を忘れた」ことに気づき、スマホを活用してスピード印刷する

 MWC取材でバルセロナに入る前、バスク地方にあるサンセバスチャンに寄りました。「美食の街」ということで、飲み歩くのを目的にしていました。

 しかし、現地に着いたとき、あることに気がつきました。

 「名刺がない」。

 名刺入れは持参してきたものの、中には5枚しか自分の名刺が入っていません。MWCのようなイベントでは、記者会見に入場する際、名刺の提示を求められることがあります。最近は、MWCが提供するスマホアプリでQRコードを表示して入場となっていますが、企業のイベントなどでは名刺は必要です。

 また、会期中、久々の人に会ったり、講演的な仕事もあったので、参加者と大量の名刺交換が待っています。「これは名刺を調達しなければ」と思ったものの、サンセバスチャンという小さな街ではビジネスコンビニ的なものはもちろん、コピー機を置くコンビニもありません。

 そこでGoogle マップで「Business Card」で検索し、なんとかそれっぽい店を発見。

 早速、出向き、スペイン語はしゃべれないので手振り身振りでアピールしたところ「14ユーロで名刺を作ってくれる」とのこと。喜んだのもつかの間、「納期は明日だよ」ということで断念せざるを得ませんでした。なぜなら、翌日の朝にはバルセロナへ移動しなければなりません。

 「とりあえず、コピーができればいいのだけど」と思い、「Copy Shop」をGoogle マップで発見。2ユーロで50枚分の名刺を作ったものの、モノクロ印刷でペラペラの紙ということで出来はかなりイマイチです。

 「もうちょっと、まともな名刺はできないものか」と考えたところ、写真屋さんがあることに気がつきました。

 「iPhoneで名刺を撮影して、写真プリントしてもらえばいいのでは」と思いつき、早速、富士フイルムの看板を掲げるお店に入り、名刺をiPhoneで撮影。データをお店の人に渡し「写真として名刺を印刷」してみました。ちなみに、富士フイルムのお店だったこともあり、店頭にある写真プリント機は日本語表示に対応していました。名刺を2枚並べてL版でプリントするといい感じの大きさになります。

 あとはカッターで切断すれば、カラーでしかも紙質のいい名刺のコピーが出来上がりました。40枚相当で10ユーロと値段も許容範囲です。

 ただ、店頭で撮影したせいか、ちょっと黒ずんでいるのが気になりました。

 「もっと完璧な名刺をスペインで作りたい」ということで、元々、アドビ・イラストレーターの名刺のデータを持っていたので、パソコンでJPEG化して、iPhoneに「写真」として保存。翌日、バルセロナに移動後、写真屋さんに行き「スマホの写真として名刺の印刷」をお願いしたところ、完成度の高い名刺が出来上がったのでした。

 これからも出張や出先など、万が一、名刺が切れてしまったときにも使える技なので、iPhoneの写真アプリには名刺データを保存し、お気に入り登録しておくことにしました。

 日本であれば、写真プリント機のあるお店も多いことから、サクッと印刷できそうです。