みんなのケータイ

オンライン手続きで「母のスマホ」をeSIM&機種変更してみた

 新型コロナ感染拡大も落ち着きを見せ始めてきたので、先日、久々に実家に帰省してきた。

 帰省ついでやりたかったのが、70を超える母親のスマホ手続きだ。

 6年前、子どもが生まれた際、母親にスマホを持たせた。しかし、ケータイからスマホへいきなり乗り換えるのは「難しくて無理そう」ということだったので、ケータイとスマホの2台持ちをさせることにした。スマホは手元にあった中古端末で、SIMカードは当時、1GB500円というプランがあったLINEモバイルという組み合わせ。日常の連絡や子どもの写真を送るためにLINEやカメラだけ使えればいいということで、ケータイとLINE専用スマホという2台持ちにしたのだった。

 しかし、母親も6年もスマホを使い続ければ、さすがに操作にも慣れてきた。ということで、先日、実家に帰った際、ケータイを辞め、スマホに一本化する手続きをすることにしたのだ。

 ただ、週末のキャリアショップに行けば大混雑は必至であり、相当な時間、待つことになる。せっかく、久々に実家に帰ったのに、大半の時間をキャリアショップの待ち時間に費やすというのも無駄に感じてしまう。

 そこで、オンラインによる契約、さらにはeSIMで、母親の持つiPhone SEに契約情報を書き込むことにした。

 ただ、実家に帰り、親のケータイを借りたものの、契約に必要な暗証番号やMy SoftbankのID、パスワードなどはわからない。そこでイチから設定を行い、なんとかMy Softbankにつなげるようにした。

 想定では現在契約しているソフトバンクからワイモバイルに切り替えようと思ったが「兄弟との連絡にはケータイのメールを使っている」ということで、ワイモバイルでもキャリアメールを使い続けるような手続きをしようか迷ったものの、面倒そうだったので、ソフトバンクを使い続けることにした。ソフトバンクの「スマホデビュープラン」なら安価でありながら、キャリアメールも使い続けられるので良しとした。

 しかし、実際にオンラインだけでスマホのプランに乗り換え、eSIMを発行するのに相当、苦労した。

 なぜなら、自分のiPhoneを使って、契約作業を進めようとしたのだが、それでは母親のMy Softbankにアクセスできないのだ。回線認証がかかっているようで、自分のソフトバンク回線からつないでも、結局、自分のアカウントでログインされてしまう。

 しかたないので、母親が持つ「AQUOSケータイ3」のフルブラウザ機能を使い、ちょこちょことMy Softbankやソフトバンクオンラインショップにアクセスし、回線認証を突破しつつ、料金プランの切り替え、さらにはeSIMの発行手続きに進むことにした。

 当然、オンラインショップはケータイからのアクセスなんて想定していないため、サイト上のボタンクリックなどに相当、苦労したが、なんとか格闘し、AQUOSケータイ3でeSIM発行のためのQRコードを表示し、無事にiPhone SEでQRコードを読み込み、iPhone SEでセルラー通信ができたときにはちょっと感動した。

 しかし、ここでAQUOSケータイ3に入っているアドレス帳をクラウドにアップする前に通信回線を切り替えてしまったことを後悔した。「アドレス帳データをiPhoneにコピーするの、microSDカードとか使わないといけないのか。面倒なことになったなぁ」と思ったが、AQUOSケータイ3はWi-Fi接続に対応していたのだった。セルラー契約がなくても、Wi-Fiに接続、「あんしんバックアップ」につなげることで、なんとかiPhone SEにアドレス帳もコピーできた。

 AQUOSケータイ3のフルブラウザですべての手続きをしないといけないという、かなり難儀な作業であったが、実家に居ながらにして、ケータイからスマホへの乗り換えができるようになるとは。総務省のおかげで、なんとも便利な時代になったと言えるだろう。