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5Gミリ波探訪、ついに1Gbps超えを体験!
【arrows 5G F-51A】
2021年11月9日 00:00
グーグルの「Pixel 6」に心揺らされつつも、メインにしているドコモ回線だと5G対応が微妙だしな、という1点で踏みとどまっている今日この頃。しかしそういえば、「arrows 5G F-51A」が対応しているというミリ波5Gをまだ体験していなかったな、と思い起こし、今度こそ電波を捕まえてやるぞと決意を固め、JリーグはFC東京の試合が行なわれている味の素スタジアムに乗り込むことにした。
というのも、最近になって東京都下の自宅でも5Gで接続できるようになり、ふとドコモのエリアマップを見てみたら、味スタ周辺が、まさしくミリ波対応「エリア」になっていたのだ。
ざっと全国のエリアマップを眺めた限りでも、味スタ周辺は特に広大なミリ波エリアになっているようで、ドコモの中の人に熱烈なFC東京ファンがいるのでは? と疑ってしまうほど。あるいはFC東京に復帰したばかりの長友選手のファンかもしれない。
味スタ自体もそうだが、その隣にある武蔵野の森総合スポーツプラザや、北側にある武蔵野の森公園にもミリ波エリアが広がっている。このあたりには草野球場や草サッカー場がたくさんあるので、5Gの高速通信とリアルタイム性を活かしたデータ分析を駆使して戦っているチームもあったりするのだろうか。あってほしい。
という冗談はさておき、まずは(試合が行われていない平日に)周辺地域から5Gの対応状況を実際に確かめてみることにした。味スタでFC東京の試合を観戦する人たちは、多くが最寄りの京王線・飛田給駅で降りることになるが、この駅で降車した瞬間、Sub6の5Gエリア圏内に入る。
味スタ方面の駅北口を出たところでは、きっちり5Gの電波を捉えることができた。下りは約225Mbpsと、LTEでも実現可能な速度ではあるが、まあまあ高速と言えるレベルだろう。
ここから北に延びるスタジアム通りを抜けて味スタ方面へ向かう。通りの途中も5Gエリアなので念のため計測してみたが、LTEに切り替わりやすく、安定した5G通信はあまり望めないようだ。計測結果もLTEで、140Mbps余りとなった。
ミリ波のエリアは、味スタの南東、甲州街道をまたがった対岸にまで及んでいる。いったんここに寄り道してみたところ、こちらも5Gの電波を受信することはできず……。再び味スタ側に戻り、アミノバイタルフィールド近くの甲州街道沿いで5Gを捉えたが、150Mbps弱という結果になった。
味スタの歩道橋上のゲート手前もエリアマップ上ではミリ波エリアとなっているけれど、実際に近づいてみるとSub6の電波もほとんど届いていない。仕方がないので、ゲートから見て南東にある味の素スタジアムポケットガーデンの隅でチェックしてみると、300Mbpsを超えた。ここは以前も計測したが、そのときは5Gの電波が入りにくく、速度もせいぜい数十Mbpsだった。それを考えると大幅な改善と言えるだろう。
武蔵野の森総合スポーツプラザには入ることができなかったので、周辺を自転車で巡りながら5Gの電波がどのあたりまで届いているのか確認する。「G-NetTrack」のログを見ると、飛田給駅の北側の一部と、味スタへ至る道路の途中、それと味スタにほど近い周辺で時々5G電波を捉えることはできているが、ある程度高速に通信できるのは飛田給駅と味スタ南東側だった。
ここまで一度としてミリ波らしいギガに迫る・超えるような速度は体感できていない。そこで、FC東京の試合開催日に味スタ内部に潜入し、計測してみることに。
大勢の観客がいる状況なので、人の少ない平日に計測した先ほどの結果とは単純に比較はできないが、メインゲート前の計測値でこれまでの最速となる1.5Gbpsを記録。ついにミリ波らしい速度を目にすることができた。
ただ、スタジアム外周で5G電波が入りやすいのは、確認した範囲ではこのメインゲートや北ゲート付近だけで(南ゲートやバックゲートは未確認)、それ以外の通路部分ではLTEになりやすい。基本的にはスタンドに入らないと5G電波の受信は難しいようだ。それでも、今回計測したスタンド内のすべてで600Mbpsを超えており、5Gに囲まれている安心感は絶大である。
試したところ、スタジアムのスタンド付近であればどこでも600Mbpsを超え、場所によっては1Gbpsに迫る箇所も。観戦した南サイドスタンド前方でも656Mbpsを記録。たとえばDAZNでライブ中継を見ながらの観戦も余裕で楽しめる状況だった。
もちろんJリーグの試合もしっかり楽しめた。特にどこかのチームのファンということはないのだけれど、座席によっては3000円かからずに観戦できるし、自宅からもそれほど遠くないので、コロナが落ち着いてきたこれからは時々気分転換に見に来ようかな、なんて思ったのだった。