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iPhone 13 Pro Max 1TBから売れていく香港、1カ月待ちでもキャリア入荷せず

【iPhone 13 Pro Max】

 シネマティックモードなど新しい機能が話題のiPhone 13。香港も日本同様に9月17日から予約がはじまり、香港時間の20時(日本時間21時)から筆者もPCの前にスタンバイして購入を試みました。ところが普段Apple Storeを使わないためか、操作にもたつく間にiPhone 13 Pro Maxのシエラブルー、1TBはどんどん納期が延びてしまい、すぐに購入できないということで直接購入は断念したのでした。

 とはいえバックアップではありませんが、当日の午後には自分の加入しているキャリアである中国移動香港でiPhone 13の予約が開始。アップルより早い時間にキャリアのほうで予約できるとはありがたいことです。これなら確実に当日予約分として発売日に入手できると安心していました。

 しかし発売前日の9月23日になってもキャリアからはメールは来ずで、9月24日に中国移動香港の店舗に行っても「SMSかメール連絡がない人の分は入荷していない」とのこと。キャリアで予約したからと言って数が確保されていたわけではなかったのです。

紆余曲折あり入手できたiPhone 13 Pro Max 1TBシエラブルー。1カ月かかった

 まあそれでも香港のいいところは、スマホビルと呼ばれる「先達廣場」へ行けば様々なルートで仕入れたものが今すぐ買えること。しかし価格は時価ですから、発売日当日は高めです。iPhone 13 Pro Maxのシエラブルー、1TBは下取りでも定価に2万円以上プラス、販売値はさらに高くなります。この価格の変動は魚市場のセリではありませんが、時には10分前の価格が変わるなどダイナミックに動きます。これもまた香港の面白いところでしょう。

 さて先達廣場へは定期的に巡回していますが、iPhone 13発売から2週間もすると価格なども多少の落ち着きは見せてきました。またどのモデルに人気があるのかも見えてきます。たとえば、iPhone 13 Pro Maxでも128GBモデルの価格を聞くと即答してくれます。それに対して1TBや512GBのシエラブルーとなると、店のスタッフがちょっと待ってねとどこかに電話をかけて価格を聞き出します。つまり高い価格のモデルは在庫がほとんどなくて、他の店に聞いてそこにあれば持ってきてもらうのでしょう。逆に安価なモデルは比較的在庫があります。

とある店の買取案内。128GBが「停」なのは購入者が少ないので買取も中止の意味か

 都市国家である香港は海外旅行は日常的なものであり、日本に年に何度も遊びに行く人も多数います。ところが今は新型コロナウィルスの影響で海外旅行もままなりません。そうなるとお金の使い先が無く、また元からいいものにはお金を出し惜しみなく使う香港人たちは、せっかくiPhoneを買うのなら「最新=シエラブルー」で「最高=1TB」のモデルを買うのでしょうね。

 最終的には複数の店舗に声をかけていたうちの、定価に近い価格で買える店舗に入荷したのは10月25日。9月17日の予約日から1カ月以上かかりました。なお中国移動香港からは引き続き連絡はなく、いつになったら買えるのかはわかりません。

 香港は日本のようにキャリアで価格が異なることもなく、アップするストアでも家電店でもキャリアでも販売しているiPhoneは全く同一のもの、価格は同じです。キャリアで買えば契約者割引があり(SIMロックはありません)、今回は1万円ちょっと安くなるからとキャリアで予約をしたのでした。しかし「たった」1万円を安く済ませようと思った結果、購入できるまで1カ月かかってしまったのです。半導体不足で製品入荷数も少ないのでしょうが、香港というやや特殊な地域のiPhoneのモデルごとの人気は他の国とはだいぶ様相が異なるようです。