みんなのケータイ
「AQUOS R6」と「Mate 30 Pro」の写真を比べてみた
【AQUOS R6】【Mate 30 Pro】
2021年7月8日 00:00
ライカと協業し、1インチセンサー採用のカメラを搭載したシャープの「AQUOS R6」。ハイスペックなスマホの購入を検討している人には、ソニーの「Xperia 1 III」やサムスン電子の「Galaxy S21 Ultra」あたりが比較対象になるのでしょうが、同じライカ監修のカメラを搭載したファーウェイのスマホをいくつか使ってきた私としては、ファーウェイスマホのカメラとどれくらい違いがあるか気になっていました。
幸運にも、発売早々にAQUOS R6のドコモ版をお借りできたので、自分が持っているファーウェイ端末ではもっとも最近の端末となる「Mate 30 Pro」と同じものを撮って比べてみました。もちろん、センサーも違えばレンズの数も違います。単純に比較なんかできないよ、と言われそうですが、パッと見た感じでも絵作りの方向性はだいぶ違うかなと思ったので、紹介したいと思った次第です。
Mate 30 Proでは、広角(標準)のSuperSensingカメラで撮影しました。35mm判換算で27mm相当の約4000万画素カメラで、1/1.7インチのRYYBセンサーを採用。F値1.6です。
一方、AQUOS R6はカメラが1つ。19mm相当とかなり広角で、約2020万画素、センサーは1インチでF値1.9です。超広角撮影や望遠6倍の撮影もできますが、起動したときに設定されている標準で撮影しました。なお、両端末ともAIの被写体認識機能をオンにして撮っています。夜景や食事、花などは自動でそれに適したモードになっていました。また、AQUOS R6のアスペクト比は3:2で、Mate 30 Proの標準カメラのアスペクト比4:3より横長です。
まず、撮った写真をスマホの画面で見たときに、R6は少し暗めに写るなと思いました。ただ、パソコンに取り込んで見ると決して暗くありません。R6と比べると、Mate 30 Proの色は鮮やか過ぎるように思えます。カメラに詳しいライターさんによると、ライカのカメラは自然な色味で撮れるそうで、Mate 30 Proで赤や緑が妙に鮮やかに写るのは「どちらかというとファーウェイの特徴」とのこと。私はこの鮮やか過ぎるファーウェイの色が結構好きなのです。
やや黄色がかって明るい雰囲気になっているMate 30 Proに対し、R6は落ち着いた色合い。この日は雨がしとしと降っていた日で、実際の色味に近いのはR6の方。なお、R6で花を撮ると被写体に近づきすぎて「離れてください」と表示が出ることがありました。
Mate 30 Proの明るさは好ましいのですが、R6の静けさもいい感じ。また、R6の方は背景の空にボケながらも雲がしっかり描写されていてびっくり。
この写真も、Mate 30 Proは鮮やか、R6は色味抑えめな印象。両方とも細かい葉の描写がすごくて、パソコン画面でじっくり見ていると目がチカチカしてきます。
この食べ物の写真は、R6の方が明るく色鮮やかに撮れました。Mate 30 Proは店内ライトの黄色が強く残りすぎでしょうか。R6はピントが当たるエリアが狭いですね。つまり背景が簡単にボケてくれます。
これは、個人的には甲乙付けがたい。どちらも夜景モードではなく、標準モード+AIのシーン認識で撮ったものです。夜景モードを使うと、またちょっと違った写真になりますが、これで十分だと思います。
何枚か撮っていくうちに、R6は何を撮っても非常に落ち着いた印象の写真になると思い始めました。ライカはモノクロの写真に定評がありますよね。個人的に、モノクロの写真は何を撮ってもスタイリッシュ、しんとした静寂な雰囲気が漂うという印象を持っているのですが、R6で撮った写真はカラーでもそんな雰囲気を感じます。
実は、比較写真を撮っているときに、ときどきiPhone 12 Proでも同じものを撮っていたのですが、iPhoneの写真は、R6とMate 30 Proの中間といったところで、この3台の中では、色味も明るさも一番丁度いい塩梅に写ると思いました。私の勝手な印象ですが、海に例えるとR6は冬の日本海、Mate 30 Proは南国沖縄、iPhone 12 Proは湘南・鎌倉といった感じ。本当にただのイメージで、「何を言っているのか分からないんですけど」って言われそうですが、そんな感じです。
比較してみて、R6の写真は格好いい、渋い、スタイリッシュと思うと同時に、Mate 30 Proは色鮮やかで元気だな、iPhoneのカメラはバランスが良くて万人に好かれるのはもっともだな、と改めて思ったのでした。