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MORISAWA PASSPORT for iPadで「新ゴU」に惚れ惚れ

【iPad Pro】

 iOS13ならびにiPadOS13では、カスタムフォントとして、フォントを追加し、利用することが可能になった。これにより、iPadなどで作成する文書や動画の表現力が一気に向上する。

 Adobeが提供するCreative Cloudアプリによって、iPadで使えるフォントが一気に増えた。

 Adobeが提供しているフォントでも充分に満足していたのだが、2019年12月にフォントメーカーのモリサワが「MORISAWA PASSPORT for iPad」を投入。パソコン向けのサブスクリプションサービスを契約しているユーザー向けではあるが、契約していない人でも月額500円で使えるとあって、早速試してみた。

 このサービスでは471書体が使えるようになっており、個人的に使いたかったのが「新ゴ」。特に「新ゴU」がお気に入りだったりする。Adobeでも「新ゴ」があることにはあるのだが、ちょっと細い。太くしてインパクトのあるフォントとなると「新ゴU」が良かったりするのだ。iPad Proで新ゴUが使えるようになったとき、「やっぱり、モリサワフォントよねぇ」と妙に惚れ惚れしてしまった。

 ここ最近、なぜフォントに目覚めたかというとやはりYouTubeの動画を作り始めたのが大きい。手のこんだYouTube動画はとにかく編集に時間が割かれており、発言の内容をテロップとして表示している。しかも、喋り方のトーンや感情に合わせて、さまざまなフォントが使われている。

 YouTube動画はテレビのバラエティ番組の影響を受けていると思われるが、実際にいまのバラエティ番組を見ても、とにかく数多くのフォントが矢継ぎ早に出てくる。もはやバラエティ番組を盛り上げるひとつの要素としてフォントが活躍しているのだ。

 実は20年近く前、雑誌の編集者をしていた。当時、雑誌の誌面を印刷所に入稿する際には、デザインしてくれるデザイナーさんから「見出しは新ゴU」とか、小見出しは「見出ゴMB1」とか、本文は「リュウミン」みたいな指示があり、それを誌面のレイアウト用紙に記載し、印刷所にお願いするという仕事を毎月のようにこなしていた。

 なので、「世の中、いろんなフォントがあるもんだなぁ」と妙に感心し、フォントによって文章の印象がガラリと変わるということを学んだ気がする。当時、いろんなフォントを扱ったことで「iPadでカスタムフォントが使える」と聞いて、小躍りしてしまったのだった。

 ここ最近、アップルはiPadをプロ向け機材として訴求しつつあるが、まさにカスタムフォントに対応するあたりは、フォントを気にしているユーザーの気持ちをうまく捉えたと言えるだろう。

 今後、プレゼン資料作成などでも、iPad Proを使い「新ゴU」を多用していきそうだ。