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「ソフトバンクのAndroidスマホ+ソフトバンク回線のMVNO」でテザリングができるようになっていた

【AQUOS zero】

 ソフトバンク版のAndroidスマートフォンにソフトバンク回線のMVNOという組み合わせには、以前はある欠点(?)がありました。「テザリング」ができなくなってしまうのです。

 背景を説明すると、ソフトバンク本家の(MNOの)契約の場合、テザリング機能を使うには「テザリングオプション」という別料金のサービスに加入している必要があります。この兼ね合いで、端末側も「テザリングオプションを契約しているSIMカードが入っていないと、テザリング機能を有効にできない」という仕様になっています。

 ソフトバンク本家のSIMカードで使っている限りは問題ないのですが、ソフトバンク回線を使っているMVNOのSIMカードを入れてテザリングをしようとすると、テザリングオプションが存在しないMVNOの契約でも「テザリングオプションのお申し込みが確認できませんでした」といった表示が出て、テザリング機能を使えませんでした。

MVNOに対する各種提供条件の改善について(出典:総務省/「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会 第3回」配付資料)

 しかし、ある時期に発売された機種を境に、この仕様はひっそりと改善されました。このことには、2018年1月22日に行われた「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会(第3回)」にソフトバンクが提出した資料で言及されています。

 この資料のなかでは、対応時期は「2018年春(予定)」とされています。先日、そういえばこの機能はどうなったのだろうかとふと思い出し、手元にあったソフトバンク版の「AQUOS zero」とLINEモバイルのSIMカードを使って試してみると、なんと! あっさりテザリング機能を利用できました。

ソフトバンク版「AQUOS zero」とLINEモバイルの組み合わせでテザリング成功

 執筆にあたって、具体的にどの機種から「ソフトバンク回線のMVNOでのテザリング」が可能になったのか、ソフトバンク広報に確認してみました。対応機種は2018年夏モデル以降、たとえば「HUAWEI Mate 10 Pro」(2018年5月18日発売)、「Xperia XZ2」(2018年5月31日発売)、「AQUOS R2」(2018年6月8日発売)などから利用できるようになったとのこと。

 ちなみにSIMロックとは無関係なので、「SIMロック未解除のソフトバンク版Androidスマホ+ソフトバンク回線のMVNO」という組み合わせでもOK。ここ1年ほどの間に発売された比較的新しい機種をMVNOで使うというケースはまだ少ないかと思いますが、頭の片隅に置いておくと役立つかもしれません。