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ひっそり登場したGalaxy Tab S5eは厚さ5.5mmの最薄タブレット

 2019年2月20日にサンフランシスコで行われたサムスンの新製品発表会では折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」や今年のフラッグシップモデル「Galaxy S10」シリーズ4機種に加え、「Galaxy Buds」「Galaxy Watch Active」「Galaxy Fit」と3つのウェアラブルデバイスも発表になりました。しかし、それだけではなく、何の説明もなく数日前にプレスリリースで発表された「Galaxy Tab S5e」も紹介されたのです。

Galaxy S10発表会でウェアラブルデバイスと共に名前だけ紹介されたGalaxy Tab S5e
ベゼルの薄さからわかるようにエントリー機ではないGalaxy Tab S5e

 Galaxy Tab S5eは、Galaxyファミリーのエコシステムを広げるデバイスとのこと。サムスンのタブレットは「Galaxy Tab S」「Galaxy Tab A」「Galaxy Tab E」の3シリーズがあり、それぞれスペック、仕上げ、価格に特徴があります。ところが今回発表されたモデルは「S5e」の名前が示す通り、性能の高いモデルでありながら「e」の名前が付けられています。これはスマートフォン「Galaxy S10e」同様、エッセンシャルの意味でしょう。すなわちスペックの高さは守りつつも必要最小限に絞った仕様にすることで価格を引き下げているのです。

 Galaxy S5eの主なスペックは、チップセットがSnapdragon 670、ディスプレイは10.5インチ2560×1600ピクセル、カメラは1300万画素+フロント800万画素。昨年のフラッグシップタブレット「Galaxy Tab S4」はSnapdragon 835を搭載していましたが、それ以外はほぼ同じスペックです。つまりGalaxy Tab S5eはGalaxy S4eと呼んでもよいモデルなわけです。

 さらに大きな特徴として、本体サイズは245×160×5.5mm、重量は400gで、かなりの薄さと軽量化を実現しています。片手で持ってみるとその重さは驚異的。そしてここまで薄いタブレットもなかなかありません。側面を見ると片側には外部機器接続用の端子が見えますが、ここには別売のキーボードが接続できるとのことです。

わずか5.5ミリの薄さ。しかも400gと軽量。電源ボタンは指紋認証センサーを兼ねる
反対側にはキーボード接続端子が見える
音楽再生能力は高いものの、ペンが使えないことは賛否が分かれそう

 価格は400ドルで、キーボードも装着可能なタブレットということはこのGalaxy S5eはマイクロソフトの「Surface Go」を意識した製品ともいえるでしょう。ただし、Galaxy NoteやGalaxy Tabの一部モデルで対応していたスタイラスペン「Sペン」が使えません。そこは指先を使うかサードパーティー製のペンで対応してもらおうということなのかもしれませんが、アップルの新型iPadがすべてApple Pencil対応になったこととは逆の動き。まあエッセンシャルモデルなのでそこは割り切った、ということなのでしょうか。

 薄くて軽量、そして価格の安さがGalaxy Tab S5eの魅力。Androidタブレットはここのところ特徴ある製品が出てきていないだけに、ちょっと気になる存在になりそうです。