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HUAWEI P20 Proのカメラの○と×

【HUAWEI P20 Pro HW-01K】

 HUAWEI P20 Pro HW-01Kを使い始めてから、まもなく2カ月が経ちます。カメラ、いいですね。大満足です。空も緑も人も夜景も、気持ちがいい色で撮れます。先月、夏休みをとってサンフランシスコを旅行してきましたが、もはやデジカメは不要でした。というか、持っていなかったです。

空も海もキレイに撮れる
夜景写真の鮮明さは感動モノ。Instagramでたくさんの「いいね!」をもらった
料理も明るく、美味しそうに撮れる
2つの省電力モードを用意。使える機能を最小限にする「ウルトラ省電力モード」にしても、カメラを使えるように設定可能

 撮影画質だけでなく、バッテリー持ちの良さも実感しました。HUAWEI P20 Proは、そもそも3900mAhの大容量バッテリーを内蔵しています。だから、1日は余裕で持ちます。ですが、旅行中は地図やWebを見ることが多いし、写真もたくさん撮るし、普段よりも電池の減りが早くなりますよね。なので、常にモバイルバッテリーを携帯していました。でも、1週間ほどの滞在で、モバイルバッテリーを必要とすることはほとんどなかったです。残量が20%以下になって通知が出た時には、念のためにモバイルバッテリーにつなぎましたが、「省電力モード」に切り替えたら、その日は持ったのではないかと思います。

 HUAWEI P20 Proで撮った写真は、ファーウェイ独自の「ギャラリー」と、Android標準の「フォト」で閲覧できます。この「ギャラリー」には、人物、場所、カテゴリー(被写体の種別)で写真を整理してくれる機能があります。なお、「フォト」にも同様の機能があります。「ギャラリー」には、さらに「ハイライト」という機能があり、旅行やイベントなどで撮った写真が自動でセレクトされて、音楽付きのスライドショーを楽しめるんです。GoProの「Quik」という動画編集アプリ(プリインストールされている)と連携する仕組みで、ほぼオートで、かなり見栄えがいいショートムービーができあがります。完成したムービーは、MP4形式の動画ファイルとして保存でき、ほかのユーザーとも共有できます。

「ギャラリー」アプリで、「メモリー」→「ハイライト」を選択すると、ショートムービー用に自動でセレクトされた写真フォルダが表示される
フォルダを選択して、テーマを選ぶだけで、音楽付きのショートムービーを作成できる。筆者は、まだ活用していないが、写真を追加・削除したり、フィルターをかけたりといった編集も可能

 この「ハイライト」は、以前使っていたHUAWEI Mate 10 Proにもあったのですが、使っていませんでした。サンフランシスコ旅行で撮った写真を振り返る際に、なんとなく起動してみると、写真のチョイスといい、再生順といい、絶妙だったんです。そのムービーを見てもらえば一目瞭然なのですが、プライベート感が満載すぎて、当人以外は不快に感じるおそれがあるので、ここでの公開は自粛します。HUAWEI P20 Proを使っている人は、ぜひ「ギャラリー」の「メモリー」を有効にして、使ってみてくださいね。なお、HUAWEI Mate 10 Proなど他の機種では「メモリー」ではなく「発見」となっていますが、機能は同じです。

 そうそう、今回は「HUAWEI P20 Proのカメラの○と×」というタイトルでしたね。ここまで書いたことは、すべて○です。カメラの使い勝手も○、画質も○、電池持ちも○、撮ってからのお楽しみも○。動画もスマホカメラとしては十分な画質で撮れます。

 ただし、ちょっと使いづらいなぁと感じていることもあります。それは、HUAWEI P20 ProのセールスポイントであるAI機能。オートに相当する「写真」に設定して撮影する際、AIによって被写体や撮影シーンが判別され、画面に「ポートレート」「フード」「クローズアップ」「文書」など、設定されるモード名が表示されます。本来は便利な機能で、僕個人の感覚としては9割以上の撮影シチュエーションでは役立ちます。ですが、AIは発展途上ですし、“AIの判別=自分が撮りたいもの”ではないですよね。意図せぬ判別が行われ、設定を解除したくなることもあります。

 例えば、繁華街の景色を撮りたいのに、大きな看板に映った広告モデルを認識して「ポートレート」と設定されてしまったり、プレゼンをしている人を撮影したいのに、ホワイトボードに投影されたプレゼン資料を「文書」と認識して、それだけがトリミングされてしまったり……。料理を撮る際に、正しく「フード」と認識されても、ちょっと色が濃すぎるかな? と感じることもあります。

 AIによる被写体・シーン認識をオフにする方法は3つあります。1つはカメラの「設定」で「マスターAI」をオフにする。ですが、僕の場合、9割以上の状況ではオンにしたいので、現実的な方法ではありません。次に、「自動」ではなく、手動の「プロ」で撮る。AIを使うことが少ないのであれば、手動で細かい設定ができる「プロ」がいいでしょう。僕が用いているのは、もう1つの方法。AIによる設定後、「ポートレート ×」「フード ×」といった表示に切り替わってから「×」をタップして解除しています。

「マスターAI」はオフにできるが、使わないともったいない
「マスターAI」をオンにして、「写真」で撮ると、AIによる自動設定が行われる
2秒ほど待つと「花 ×」といった表示に変わり、「×」をタップすると設定を解除できる

 ですが、この方法だと、自動で設定されたモードが解除するというプロセスに2~3秒かかります。これが、じれったいんですよね。理想的な設定が行われなかった場合に、それをすぐに解除できたり、あるいは「設定」を開くことなく、スピーディーにAIのオン・オフができたらいいのなぁ、というのが現時点で僕が感じている不満です。なので、×というよりは△。いや、○とは言い切れない、○の一部が欠けた視力検査の記号のような感じでしょうかね。