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au VoLTE端末の故障に備える~ZenFone 5にau本家のVoLTE SIMを挿してみた

【ZenFone 5(ZE620KL)】

ZenFone 5のSIMカード取り付けトレイ

 前回の記事でも書きましたが、ZenFone 5を買った理由の1つは「au回線のバックアップ」です。現在筆者はau版Galaxy S8を仕事・プライベート両用のメイン端末にしているのですが、もし壊れてしまった時どうしよう? と常々心配しています。

 例えば落下でGalaxy S8本体が粉々になったものの、SIMカードは生き残ったとします。故障紛失サポートを適用させて交換用電話機を手配するとか、auショップに駆け込むのが常道かと思いますが、ただそれでも数十分~数時間はスマホを使えない時間ができてしまうはずです。

 また、現在利用中のGalaxy S8がVoLTE対応機である以上、バックアップ機もまたVoLTE対応であることが求められます。当然ながらドコモのVoLTEではなく、あくまでauのVoLTE対応でなければなりません。

 その点、ZenFone 5は国内3大キャリアのVoLTE対応を謳っていますので、少なくとも通話の発着信は可能なはず。想定通りいくか、実際にZenFone 5にauのSIMを装着してみました。

SIMカードをトレイにはめ込んだ状態

 auのSIMは色で回線契約種別がある程度わかるようになっているそうで、手元にあるのは灰色(グレー)。これだとやはりau VoLTE対応機種でなければ通話ができないようです。

 ZenFone 5はSIMカードの2枚同時挿しができるので、今回は1番目に装着。基本的には、これだけで通話ができました。家族のau 3Gフィーチャーフォンから発信してもらったところ、着信も特に問題なし。アッサリすぎてちょっと驚くほどでした。SMSの送信・受信も普通に行えました。

 一方、データ通信はまったくできません。SIMフリー端末でau回線のデータ通信を行うには「LTE NET for DATA」(月額500円)をオプション契約する必要があるからです。この件はもう事前準備の段階で知っていたのですが、改めて実地確認できました。

アンテナピクトが表示され、画面右上には「VoLTE」の表示も。通話の発着信・SMSの送受信ともにできました
初期登録済みのAPN一覧。さすがにMVNO系ばかり

 実際の画面遷移を見る限り、APNさえ登録すれば通信できるのでしょうが、多くの人が契約しているであろう「LTE NET」は、そもそもAPNの設定値が非公開というか、au製端末以外に通信を開放していないというか……いずれにせよポリシー上の都合で縛っているんでしょう。

 という訳で、今回のテストによって、少なくとも筆者が求めている「バックアップ用途」はなんとか実現できそうです。もちろんau的には未サポートの方法ですし、すべての環境でこれが再現できるかは分かりません。通話料金の課金が正しく行われているかも後日調べないといけないかも。なににせよ、ご注意ください。次回以降、SIMの2枚差しにも挑戦してみたいと思います。