みんなのケータイ
バンコクで出会ったレトロで古い、ノキアの端末たち
2016年12月1日 06:00
筆者の住む香港では、11月に入ってMicrosoftのオンラインストアでLumiaシリーズのWindows 10 Mobile端末の販売が終了してしまった。Nokia時代からLumiaを使っていた人間の一人として、ちょっと悲しい出来事である。市場ではさまざまな噂話が流れているが、2017年になればきっと驚くような新製品が出てくると信じたい。
ところで筆者は10月にバンコクへ行ってきた。バンコクと言えば携帯電話ショップが多数集まるMBKセンターが有名だ。ビルのワンフロアー全体に数百以上の携帯電話ショップが入っているこのビルも、販売されている端末はほとんどがiPhoneとGalaxy。新品だけではなく中古端末も多数売られている。
筆者がMBKを訪問するのは数年ぶり。この間にタイではプリペイドSIMの本人登録が義務付けられたり、LTEネットワークが大きく普及するなど、市場の様子は大きく変わった。だがMBKの中古店舗をのぞいてみると、相変わらずの品ぞろえに安堵を覚えた。
それは相変わらず、Nokiaの昔の中古端末を売る店が健在だったことだ。いまやSIMロックつきのスマートフォンが5000円以下で買える時代、またノーブランドのフィーチャーフォンなら1000円程度のものも出回っている。そんな時代にわざわざ古いNokiaを買おうと思う客は、何年も同じ機種を通話専用機種として使い続けているユーザーか、一部のNokiaマニアくらいだろう。
もちろん今でもNokiaマニアな筆者は、MBKの中にあるNokiaを扱う中古店をしらみつぶしに回り、めぼしいものは無いかと探し回った。とある店では店員もNokiaが好きなようで、「これはもっているか?」「これはいい機種だったよな」などと雑談に花が咲いた。
ただ残念なことに、どの店に置いてある端末も、筆者はすでに購入済みだった。Nokiaだけでも数百台をコレクションしているため、まだ買っていない端末と出会える確率はなかなか低い。雑談した店員に「これが入ったら教えてよ」と連絡先を交換しようと思ったら、相手はLINE使い。そういえばここバンコクでもLINEは人気なのだった。
中古屋だけではなく、LumiaやAsha(Nokiaのタッチフィーチャーフォン)だけを扱う店もあるなど、まだNokiaのブランド価値は残っているようだ。この調子であれば、来年Andorid端末で再参入する予定のNokia製品も、案外売れるのかもしれない。しかしWindows 10 Mobileも使っている筆者としては、Lumiaの後継モデルも気になって仕方ないのである。