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意外と役に立つ?! Androidのユーザー切替機能

【HUAWEI P9】

マルチアカウントは「設定」→「ユーザー」で設定可能。ゲストモードに切り替えるには「ゲスト」をタップ

 Androidデバイスには、複数のユーザーが使い分けられる「マルチアカウント」機能があります。タブレットはともかく、個人で使うことが前提のスマートフォンでは必要がないように思っていたのですが……。ところがどっこい、結構役に立っています。

 筆者の場合、特定のユーザーアカウントを設定しているわけではなく、誰かに貸すときに備えて「ゲストモード」を設定し、すぐに切り替えられるようにしています。

ゲストに電話を使わせるには「通話と通信履歴の共有を許可」をタップ。発着信履歴(電話番号)は表示されるが、所有者のアカウントに紐づく連絡先は表示されない
ロック画面の右上に「所有者」アイコンが表示され、それをタップすると「ゲスト」アイコンが表示され、タップで切り替えられる

 僕がいま使っているのは「HUAWEI P9」。あちこちで「これ、いいよ!」と言いまくっているからでしょうか、友達から「触らせてほしい」「写真を撮ってみたい」などと言われることがあります。自分のスマホの中に秘密があるわけではありませんが、スマホをそのままの状態で他人に手渡すのって嫌じゃないですか? おそらく借りる方も気になるのではないかと。貸している間に、LINEやメールの通知が届いたりするのも、ちょっと気になります。ゲストモードに切り替えておけば、所有者として設定してある情報は一切表示されず、通知も届きません。安心して、第三者に手渡すことができます。

筆者の現在のホーム画面
ゲストモードに切り替えると、購入時のホーム画面に

 小さな子どもも、スマホに触りたがりますよね? 写真を撮りたがったり、ゲームをしたがったり、動画を見たがったり……。そんなときも、ゲストモードに切り替えておけば、保存してあるデータを誤って消されたり、電話を誤発信されたりする心配から解消されます。

所有者アカウントで使っているものと同じアプリを、別のアカウントで使うことも可能

 ゲストモードでは、所有者として設定しているものとは別のGoogleアカウントを設定しています。Gmailを送受信でき、アプリもダウンロードできます。つまり、1つのスマホで複数の同じアプリを使えるんです。一般的には、その必要性はないのかもしれませんが、個人的には、すご~く役立っています。例えば、アプリの操作手順を説明する記事を作る際に、スクリーンショットが必要になるのですが、所有者のアカウントのままだと、実使用感が満載で、スクリーンショットにぼかし処理が必要になったり、リセットする必要が生じたりします。それが、ゲストモードを使うことで、初期設定の状態から始めた場合の理想的なスクリーンショットが撮れるんです。

 工夫次第で、いろいろな使い方ができそうなマルチアカウント機能ですが、アカウントごとに「言語と地域」の設定を変えることはできない模様。中国語圏に行くときに備えて、中国語に設定したアカウントを用意しておくと便利かなぁ、と思ったのですが、ゲストモードで言語設定を変更すると、所有者モードの言語も切り替わってしまいました。ですが、逆に、使い分けできないのはそれくらい。指紋やパスコードも個別に設定できますし、写真や音楽なども、アカウントごとに分類されて、他のアカウントでは利用できなくなります。

 大事なことなので、もう一度書きますが、僕のスマホの中には秘密はありません。ですが、人に見られなくない、知られたくない秘密がある人にも、この機能は役に立つと思いますよ。