スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

iTunes Storeでカードを不正利用されたゼ!

カード不正利用とその後の対処

 わりと頻発しているっぽい「アップルのApp Storeでの小額カード詐欺(不正利用)」。2年くらい前から、ネット上のあちこちで「アップルから身に覚えのないカード請求があった!」的な報告が見られます。かく言う筆者も、その不正利用の被害に遭ってしまいました。

App Storeで不正利用されてしまったカードとその明細。1万1800円×3件と5000円×1件が「身に覚えがない請求分」です。

 もう二度目のクレジットカード詐欺ですわ~。あーもーイヤ。面倒。疲れる。

 などと心底ボヤいている筆者ですが、別にカード詐欺・不正利用の被害の対応に凝っているわけではありません。でも、な~んかコチラ方面の被害&対処が得意になってきているトコロがありますので、今回はそういう話をちょっとまとめてみたいと思います。

これで2度目なのダ

 クレジットカードの不正利用の被害は、今回で2度目です。もう20年近くネットなどでカード使いまくりの筆者ですが、どうなんでしょう、少ないほう? 多いほう?

 1度目は2017年の年末です。筆者のクレジットカードが海外で数度使用され、その額は1回10万円程度。いつもとは違う場所やパターンの使用だったため、自動的に決済がキャンセルされつつ、カード会社からその件の確認電話がかかってきました。そして「身に覚えがありません」ということで、そのクレジットカード番号は即時廃止となり、新たなカードが発行されました。

 その後、心機一転新しいカードをつくって使用開始。Amazon Mastercard(関連記事)ですが、これが最近カード不正利用の被害に遭いました。2度目のカード詐欺。

 具体的には、アップルのApp Storeでの不正利用です。何者かがアプリ購入もしくはアプリ内課金を使ったもよう。

左が不正利用発覚時のオンラインカード明細。前出のものの再掲載ですが、利用店名が「BILL ITUNES COM」になっています。筆者の知る限り、App Storeで買ったアプリやストレージプランなどの使用料金の請求はこの利用店名になります。iTunes Storeで曲などコンテンツを買ったときの利用店名は、右画像のように「Apple iTunes Store」になります。

 ちなみに、1万1800円とか5000円というのは、App Storeでアプリなどの値付け時に使われる「価格付けの単位であるTier」と関連した金額です。世界各国でアプリなどが販売されるので、通貨別に価格設定をする必要があるわけですが、それを一括して設定できるのがTierという単位だそうです。「このアプリはTier 1にしよう」と決めると、日本では120円、米国では0.99ドル、ユーロ圏では1.09ユーロ……というふうに、通貨別の価格が自動的に決まるというしくみ。

 調べますと、Tier 1が120円……Tier 10が1200円……Tier 41が5000円……Tier 60が1万1800円(米国では99.99ドル)となっていました。「1万1800円なんてヘンな金額」と思っていましたが、米国価格ではキリの良い(?)価格なんですね。

クレジットカード不正利用に「早く気付く」のが重要

 さて、上記の「2度目のカード詐欺」は、比較的に小額であったからか、クレジットカード会社側で決済が自動キャンセルされることはありませんでした。

 もしかすると、筆者が不正利用に気付かなければ、こういう額の不正利用がさらに何度も行われて、かなり高額な請求&引き落としがされてしまったのかもしれません。

 当然ですが、こういう不正利用は、早く気付くことが大切です。早く気付けば、被害を最小限に抑えられますし、早く対処すれば銀行口座から現金が引き落とされる事態も防げます。

 では、どうすれば早く気付けるのか? 定期的・高頻度でクレジットカードの利用明細を照会するのがいいと思います。オンラインでカード払いの明細をチェック。

オンラインで筆者のクレジットカード利用明細を閲覧している様子。ショップにもよりますが、カード使用後数日で利用金額が表示されます。クレジットカード会社に電話で問い合わせれば最速で利用履歴を確認できますが、その次に速いのがオンラインでの利用明細閲覧だと思います。「リボ払い」としている理由はこちらの記事にありますので、ご興味があればお読みください。

 じつは筆者の場合、かなり頻繁にクレジットカード使用履歴や銀行口座入出金明細をチェックしています。カードの使いすぎとか、万が一の不正利用など、こまめに気にしておこう! という方針です。週に1~2度はチェックしますが、そのため今回のカード不正利用も、不正利用日の3日後に発見することができました。

 クレジットカードなどの履歴をいちいちオンラインで照会するは面倒という場合、「マネーフォワード」アプリ(公式ページ)などと使うのがいいと思います。履歴が更新されたら通知してくれたりして便利です。ただ、金融機関や状況によっては履歴更新がアプリに反映されるのに少々タイムラグがあったりするようです。

 また、カードの使用履歴を見ても、不正利用に気付けないかもしれません。使用額が少額の不正利用だと、カード利用頻度が高い場合ほど「履歴のなかに不正利用が含まれていても違和感があまりないので見過ごしてしまう」ようなことがあるかもしれません。それを防ぐには、オンラインでカードを使ったら逐一メモを取って後で履歴と照合するなど、ちょっと一手間が必要。オンライン決済用と店頭決済用とでカードを分けておくと、より不正利用を見つけやすくなると思います。

不正利用? と思ったらショップやカード会社に速攻で連絡!

 クレジットカードの不正利用が疑われたら、即座に請求元(ショップなど)やクレジットカード会社に連絡しましょう。明日でいいや……じゃなくて今すぐ! メールよりも電話で! というのは、カード不正利用に対処するまでの間に、また次の不正利用がなされるかもしれないからです。

 今回のアップル App Storeでのカード不正利用について、筆者はまずアップルのサポートと電話連絡を取りました。次の不正利用もありそうですので、まずはApp Storeで該当カードを使えなくしてもらおうと考えた次第です。

 ちなみに、この不正利用は、クレジットカードの使用履歴からは確認できますが、筆者のApple IDのマイアカウント・購入履歴からは確認できません。筆者のApple ID以外の(何者かの)IDに、筆者のクレジットカードが登録されているということになります。ので、その登録を削除してもらおうというわけです。

 こういうケースで、アップルにどう連絡を取ればいいのかは、アップル公式サポートページにありました。具体的には「itunes.com/bill または身に覚えのない請求項目が明細に記載されている場合」や「Apple ID アカウントのセキュリティについて Apple に問い合わせる」といったページです。

公式サポートページ「Apple ID アカウントのセキュリティについて Apple に問い合わせる」からアップルに連絡を取っていく様子。筆者の場合は、赤枠で示したアイコンを順次クリックしていき、サポート担当のアドバイザーと電話連絡を取りました。

 まずアップルに電話連絡してみると、話はスムーズで、すぐに対処してもらえました。不正利用に該当する請求はキャンセルされ、この後にそういった不正利用履歴が見つかった場合のメール送信先も教示されました。

 次はカード会社。窓口に電話して、不正利用の件と、ショップ側(アップル)でもその不正利用を認めている件などを伝えると、該当カード即時廃止・新規カード発行の手続きとなりました。

 以上で、クレジットカードの不正利用への対処手続きは完了。ショップもカード会社も対応は至ってスムーズでした。恐らくよくある不正利用パターンなのだと思います。ともあれ、以下に不正利用発見からの行動や出来事を時系列で並べてみます。

11月19日(月)

19:00頃にカード不正利用を発見する
間もなくショップ側に電話連絡・確認・該当カード使用停止となる

11月20日(火)

クレジットカード会社に電話連絡する(前日は受付時間外だったため)
該当カード抹消・新規カード発行など電話・口頭で手続きする

11月21日(水)

該当カードのオンライン履歴で新たな不正利用履歴が表示される
この不正利用についてアップル側にメールで連絡する

11月24日(土)

新規発行のクレジットカードが届く

 やっべぇ~カード詐欺に遭った~! という日から数えて5日目に、新しいカードが手元に届きました。

 そこからまた、一仕事。抹消したカードで定期的に払っていた代金を、新しいカードから支払うための手続きです。各ショップ・サービスなどへの新カード番号の登録。

 筆者の場合、電気料金やガス料金、プロバイダ料金や各種オンラインサービス料金をカード払いしています。すぐに新カード番号を登録すべき数は11件です。実際に行うと、11件のうち7件はオンラインで手続きできました。また、1件は電話・口頭で手続きできました。

 残りの3件は、電話でカード番号変更手続き用紙的なものを請求・入手し、そこに書き込んで郵送するなどして完了。ガス料金や電気料金や自動車保険料金がこのタイプでした。

 という感じのクレジットカード不正利用被害の体験。ショップやカード会社との連絡は、まあ電話で事情を説明するだけなので、実質的に大した手間ではありません。面倒なのは、新しくなったカードを各ショップなどへ登録し直す作業です。これには少々時間と手間がかかりました。ただ、金銭的な実害はありませんでしたので、それでよしとして一件落着です。

 いや~でも、どうして不正利用されちゃったんでしょうね。Apple IDを乗っ取られたわけではありませんので、今回もやはりカード情報の流出が原因だと思います。どこから流出したのかナ? まあ最近ではカード情報流出なんか茶飯事なので、カード使ってればいつかどこかで流出し、運が悪ければ不正利用されちゃうんでしょうネ。でも早め早めに不正利用を発見し、速攻で対処すれば、金銭的な実害は出ないと思われますので、日頃からちょっとだけ神経を使いつつ、使用するカード類の定期チェックを続けていきたいと思います。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。