スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

インナーバイザー付きヘルメットが快適♪

こんなヘルメットがあったのか! と思った7年前

 2011年に何となく原付バイクに乗って「エンジンで走る二輪車もイイな~」と思いまして。それがきっかけで、二十数年ぶりにオートバイっていうかモーターサイクルに再度乗り始めたのが約7年前。リターンライダーですね。それ以降、継続的にバイクに乗っています。

久々の原付で再びバイクに目覚め、それをきっかけに買ったリターン初のバイク。GILERA(ジレラ)の「RUNNER ST200」というスクーターです。軽くてパワフルで、よ~く走るスクーターでした。手放しちゃいましたけど、今でも「あのジレラにまた乗りたいな~」とか思います。
その後、GILERA RUNNER ST200からカワサキの「ER-4n」に乗り換え。オンロードのネイキッドバイクです。このバイクにしてから、わりと遠距離でもラクに走りに行けるようになりました。
カワサキER-4nから、今度はヤマハの「SERROW 250」に乗り換え。オフロードバイクで、林道や砂利道も軽快に走れます。クルマやオンロードバイクでは行きにくい「荒れた道へのツーリング」も快適で、現在でも乗っています。車名のSERROW(セロー)は「カモシカ」を意味しますが、セローで秩父や御荷鉾あたりの山道を走っていたら何度かカモシカに遭遇したりも。

 モーターサイクルは楽しいですね~。そして現在はツーリングに好適な季節♪ なんですが、今回はバイクの話ではなく、ヘルメットの話です。

 前述のとおり2011年頃からリターンライダーとなったわけですが、さあ走ろうとマトモなヘルメットを買いに行って驚きました。「えっ! ヘルメット内部にバイザーが内蔵されてるのか!」と。ヘルメット前方を覆う透明のシールドとは別に、その内側に出し入れ自由な日よけシールド的なものがあるんです。昔はこんなのなかった! とビックリ。

バイザー内蔵ヘルメットの例。ヘルメット外側にあるレバーを操作すると、ヘルメット内部からサングラス的なバイザーが現れます。これを「インナーバイザー」と呼ぶそうです。外側のシールド(風防)は、インナーバイザーの状態に関わりなく開閉できます。

 筆者が昔バイクに乗っていた頃(1980~1990年頃)には、確かこーゆーヘルメットはなかったと記憶していますが、もしかしたら昔からあった? 航空機のパイロットのヘルメットみたいに、外側に2重のシールドがあるようなヘルメットはあったような……!? ともあれ、昔は日よけのためにシールドをスモークなどにすると、夜暗くて走りにくいし……見やすさを取るか日よけ効果を取るかでシールド選びに迷いに迷ったという記憶があります。

 それが現在では(と言っても約7年前には既にですが)、透明のシールド+サングラス的に使えるインナーバイザーの両方を搭載したヘルメットが! 素晴らしい! 実際使っても超便利! ということで、約7年前からインナーバイザー付きヘルメットにハマっている筆者なのでした。

インナーバイザーって、どう便利?

 現在はインナーバイザー搭載ヘルメットが多数出ていて、けっこう人気があるようです。実際、使ってみるとホント便利! では、具体的にどう便利なのか?

 それは一も二も無く「一瞬で眩しさを軽減できる」ということです。たとえば朝日とか夕日。太陽光が顔に当たると眩しいわけですが、「眩しい!」と感じたらヘルメット左横のレバーを操作するだけでバイザーが下り、サングラスをかけたような状態になります。レバー操作は一瞬ですので、一瞬でサングラスを装着できる感覚。

インナーバイザーの出し入れは、だいたいヘルメット左横にあるスライドレバーで行います。インナーバイザーはオデコの上あたりからシュッと出てきます。
このヘルメットの場合、左側面のレバーを後方に動かすとインナーバイザーが出てきて、前方に動かすとインナーバイザーが格納されます。ほかのメーカーのインナーバイザーも同様の操作のものが大半だと思います。

 片手でシュッ。それだけでサングラスになるインナーバイザーが出たり入ったり。サングラスという観点で考えると、世の中で最も高速にて掛け外しできるサングラスがインナーバイザーかもしれません。……いや、跳ね上げ式のサングラス(本連載バックナンバー)のほうが速いかな?

 ともあれ、バイクに乗っていると、あ~んがい多いんです、「うわっ眩しい!」と感じることが。坂を上りきったら、いきなり直射日光が目に直撃! とか。眩しさで周囲が見えずとても危険です。でもインナーバイザーがあれば、眩しいと思った直後にバイザーを降ろして眩しさを軽減できますので、かなり安全に走行できるようになります。

 トンネルも快適。高速道路とかにアリガチですが、晴天下ではインナーバイザーを下げて眩しさを和らげ、トンネルに入る直前にインナーバイザーを格納。インナーバイザーを出し入れするだけで、トンネル内でも直射日光下でも適切な明るさの視界を保てるというわけです。

 サングラスをかけたりスモークシールドを使っても、眩しさの軽減だけなら可能です。が、ヘルメットをかぶった状態ではサングラスの掛け外しはタイヘン。スモークシールドならカパッと上げて明るい視界を得られますが、風が顔に直撃。インナーバイザーにはそういう不都合がありません。

 ただ、インナーバイザー内蔵ヘルメットは、普通のヘルメットよりも微妙に大きめ重めであることも。バイザー内蔵スペースや出し入れの機構があるからですね。

 でも実際に使っていると、「うわ重い」とか「あ~デカい」と実感するほどではないように思います。フツーのもインナーバイザー内蔵のも、一般ユーザーが通勤通学ツーリングあたりに使うなら、大きさも重さも気にならないレベルだと思います。それ以上に、インナーバイザーの機能性からくるメリットのほうが遙かに大きいと感じられるでしょう。

 あ、メガネを着用して走行する方の場合、インナーバイザーがメガネと干渉するかもしれません。メガネの大きさやヘルメットのかぶり方などにもよりますので、メガネを使われる方は干渉するかどうかを事前に試す必要があります。

インナーバイザー内蔵ヘルメット×3種のミニレビュー

 筆者が使用中のインナーバイザー内蔵ヘルメットは3つあります。ていうか手持ちヘルメット総数が3つで、全てインナーバイザー内蔵タイプ。それぞれの使用感をちょっとレビューしてみましょう。

 まずは7年前に買った筆者初のインナーバイザー内蔵ヘルメット。GIVIの「HPS X.07」という製品です。たぶんGIVI「X.07 COMFORT-J」(公式ページ)と同じモノだと思います。日本では既に在庫払底状態かもしれません。

GIVI「HPS X.07」。約7年前に買いました。購入理由は「自分の頭のサイズに合うインナーバイザー内蔵ヘルメットがコレしかなかった」から。以前は現在ほどインナーバイザー内蔵ヘルメットが多くなかったんですね。このヘルメットは、インナーバイザーの使い勝手はいいんですが、つくりが微妙にチャチで、風切り音も大きめで、クリアのシールド越しに明るい光源を見ると七色に滲む(夜間に目立つ)など、国産ヘルメットと比べちゃうとかな~り見劣りするものです。でもインナーバイザーは超便利なので、現在も「ちょっとそこまで出掛ける」ようなときに使っています。

 上記のGIVI「HPS X.07」に細々した問題を感じて、2013年頃に買い増したのがSHOEIの「J-Cruise」(公式ページ)です。現在でもしっかり発売中。メーカー税別価格は4万4000円。デザインが施されたものはメーカー税別価格は5万1000円。

SHOEI「J-Cruise」。ゆっくりツーリングするときはジェットヘルメット派(見える景色が広く軽快にかぶれるから)ですが、このヘルメットはインナーバイザーの利便に加えて「かぶり心地」も非常にイイです。SHOEIのフィッティングサービスで自分の頭に最適にフィットさせられるのに加え、風切り音もかなり静かですし、「PINLOCK EVO lens」という曇り止めインナーシールドの効果も大。あとエアインテークを開くと風通しが非常にイイ。筆者がこれまでに使ったなかで、最も快適なジェットヘルメットです。

 それからフルフェイスヘルメット。これもSHOEI製で、「GT-Air」(公式ページ)を使っています。メーカー税別価格は4万8000円。デザインが施されたものはメーカー税別価格は5万6000円。

SHOEI「GT-Air」。最初に書いちゃいますと、筆者がこれまでに使ったフルフェイスヘルメットのなかでは、コレが最も快適で実用的でサイコーです。フィット感がいいし、「PINLOCK EVO lens」が付属していますし、各所エアインテークを開くと風通しもいいですし、静音性もかなり高いと感じられます。それでいて、内部にスピーカーを組み込みやすかったり、外側にBluetoothレシーバーを装着しやすかったり。前述のSHOEI製ジェットヘルメットと同様、国産有名ブランド品なので細部までつくりがよく、非常に満足度が高いヘルメットです。

 という感じのインナーバイザー内蔵ヘルメット×3つ。どれもインナーバイザーの快適さや実用性がしっかりあってナイスなんですが、SHOEI製はヘルメットとしての使い心地もハイレベル。日本製ヘルメットすげぇ! とか改めて思ったりしております。

 ともあれ、インナーバイザーはホントに便利。これからヘルメットを買おうとお考えなら、ぜひ一度インナーバイザー内蔵ヘルメットをお試しあれ♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。