スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

暑い季節は涼しくバックパック!

背中がメッシュのリュックが好き♪

 7年くらい前だと思いますが、「アレ良さそうだな~」と思ったバックパックがありました。リュックですね。サイズ的にはデイパック。モノはモンベルの「サイクールパック」です。一見フツーなんですが、背中に当たる部分がメッシュ素材。背中とバックパックが密着しないので、なんか涼しそう! 期待を込めて買って使い始めました。

モンベル「サイクールパック」。わりとフツーな見栄えのバックパックですが、背中に当たる部分にV.B.P.(ベンチレーション・バックパネル)システムという「メッシュ素材により通気性を保つ機構」が採用されています。バックパック自体は背中に密着せず、メッシュバンドのようなものが背中に当たってバックパックを支えるしくみです。写真は容量20リットルのもので旧型ですが、現在では新型が発売されています。旧型は確かメーカー価格が1万円以上していましたが、現在はアウトレット価格で販売されていて、10リットルが税別8300円(公式ページ)、20リットルが税別8800円(公式ページ)になっています。

 使ってみたら、あら涼しい! バックパックを背負ってMTB(マウンテンバイク)で走るために買ったんですが、汗をたくさんかいても背中とバックパックの間に汗がたまることがほぼありません。背中はいつもスーッと爽快で、だいたい乾いた状態。

 それ以降、自転車に乗るときはいつもこのサイクールパックを使っています。ウォーキングや山歩きにも、とてもイイ。背中が涼しいと疲れにくい!? 背中スッキリでモチベーションが維持される感じです。

 普段使いにもイイかも!? と思って使ってみたら、普段使いでもナニカと快適な背中のメッシュ。歩き続けても背中が暑くなったり汗をかいたりすることが激減。寒い季節はそーんなに効果的ではないんですが、春先から秋口にかけてはとても役立ってくれています。

機能的には自転車向け、でも普段使いしても快適!

 サイクールパックは、製品名も機能性も自転車向け。その分、普通のタイプのパックパックと比べるとやや難点があります。ので、まずは難点から少々。

 サイクールパックは、バックパック本体背面と背中に密着するメッシュの間に通気のための空間があります。メッシュにはテンションがかかっていて、背中の丸みに沿って密着。その状態でもバックパック背面は背中に当たらず、いつも背中付近に空流が生まれて涼しいし汗もよく乾くというわけです。ちょっと写真で見てみましょう。

サイクールパック(旧型)の背面。メッシュのバンドがピンと張っていて、この部分が背中に密着します。バックパック背面は湾曲しています。メッシュとバックパック背面の間の空間にたっぷりの空気が流れ、背中の汗がよく乾いて涼しく背負えます。この機構を「V.B.P.(ベンチレーション・バックパネル)システム」と呼ぶそうです。
背中の空間は、バックパック背面に取り付けられたアルミ棒と樹脂プレートの構造体でつくられています。弓矢のようにメッシュのバンドを上下に引っ張ってテンションを維持。かなりのテンションがありますので、背中とバックパックの間の空間は常時保たれます。

 こんな構造があるので暑い時期でも快適なんですが、写真のような構造体があるがゆえ、バックパック内部が常に湾曲した状態になります。バックパック内に板状のモノがピタリとは収まらず、微妙に空間ができちゃう感じ。柔らかいものならどうにでも収まりますが、棒状や板状のものはやや収まりが悪いです。

 それから、バックパックが空の状態でも畳んだりすることができないので、収納には都合が悪いかもしれません。アルミ棒と樹脂プレートの構造体はバックパックから外せますが、外すのは一手間で、状況に応じて付け外しするようなものでもありません。

 なお、シーズンオフに構造体を外してバックパックを丸洗いしたりするには好都合。バックパックにはスポンジ状のパッドはほぼないので洗いやすく、全体的に薄手なので構造体を外した状態ならば畳みやすいです。

 背中が涼しいかわりに、モノがやや詰めにくかったり、保管時に少し場所を取っちゃうヨ、と。そんな難点があるわけですネ。

 でも、自転車をはじめとするスポーツでの使用時に便利な機能がけっこう多々あるサイクールパック。旧型の具体例となりますが、便利な点を写真で見ていきましょう。

左右サイドにはボトルが収まるポケットがあります。ウィンドブレーカーやタオル、工具入れを入れてもイイ感じ。本体下部の腰側ファスナーポケットには、レインカバーが収納されています。
後ろ側には2箇所のループがあり、上はヘルメットのストラップ固定用、下はLEDライト装着用ですが、もちろん自由に使えます。下部の外側ファスナーポケットにはヘルメットホルダーが収納されていて、ヘルメットをバックパック後ろ側に固定可能。フリースなどの厚手の衣類を保持することもできます。
内側には大型ポケットと、小物収納向けの2つのファスナーポケットがあります。大型ポケットにはハイドレーションシステムのリザーバー(水袋)が入ります。2L程度までのリザーバーが入り、上にはリザーバーのフックを掛けるループも。リザーバーからのチューブを外に引き出すための穴もあります。

 なかなか機能的。アウトドアアクティビティ全般に向く、機能性の高い軽量バックパックです。バックパック外側のファスナーポケットはウェスト部のもののみで、ちょっと容量が小さいのが残念ですが、ほかは便利に使える感じ。前述のとおりアウトレット価格で販売中なので、興味があれば速攻でチェックしてみてください。

新型サイクールパックはさらに軽く涼しい! 登山向けもある

 サイクールパックには、新型も登場しています。新型サイクールパックはより軽く、機能性もUPしました。

新しいタイプのサイクールパック。容量は10リットルと20リットルがあります。メーカー税別価格は10リットルが1万3000円、20リットルが1万4000円です。

 ショップでこの新型を見てきたんですけど、旧型にはなかった利便性がけっこう加わっています。まず、かな~り軽く感じられること。実際に旧型より軽くなっています。

 それから、ショルダーやウェストのハーネス部分までメッシュになっていたり、旧型にはなかったバックパック外側のポケットが加わっていたりという改良も。ただし覆うタイプのヘルメットホルダーは省かれて、ヘルメットのストラップを掛けるタイプに変更されたようです。

 ともあれ、なかなか魅力的な新型なので、現在鋭意購入。購入したら詳しい使用感などをレポートしたいと思います。

 サイクールパックのような「背中に触れる面がメッシュのバックパック」としては、deuter(ドイター)やVAUDE(ファウデ)といったブランドからも発売されています。それぞれ独自の機能性を備えていますので、機会があればそれら別ブランド品も別途レポートしたと思います。

 さて、モンベル製の「背中メッシュのバックパック」としては、もうひとつ「レラパック」があります。2種類あり、女性向け25リットル容量(公式ページ)と30リットル容量(公式ページ)がラインナップされています。

左が「レラパック 25 Women's」、右が「レラパック 30」。どちらも写真以外のカラーが2色ずつあります。レラパックも「背中に触れる面がメッシュのバックパック」です。

 筆者は今年に入ってからこのレラパックも使い始めましたが、コレもなかなかイイ感じ。サイクールパックとは方向性が異なり、外側にはやや余裕のある容量のウェスト部ファスナーポケットが2つあったり、後方と上方にやや大容量のファスナーポケットがあったり、ストックホルダーがあったりします。ほかの機能性はサイクールパックとやや似ていますが、より頑丈(ただしサイクールパックより重め)であるあたり、トレッキング~登山向けの「背中メッシュのバックパック」という位置付けのようです。

 実際の使用感も良好。30リットルのレラパックを使用中ですが、サイクールパック(旧型・20リットル)と比べると容量が大きく、内部にはアルミ棒と樹脂プレートの構造体による湾曲があるものの、わりとモノの収まりが良いです。調理器具や食器や食料、着替えや緊急時の装備などまで入れるなら、やっぱりレラパックのほうが実用的です。

 とか言いつつ、筆者の場合は山歩きなどは近場の低山が大半で軽装備なので、レラパックほど本格的でなくてもいいのかな、みたいな。山歩きのときも、使い慣れているサイクールパックを背負いがちだったります。

 ともあれ、この季節~これからの季節、バックパックを背負うと背中が汗だくになりがちです。サイクールパックやレラパックなどの「背中に触れる面がメッシュのバックパック」はホント快適ですので、興味があればぜひ調べてみてください♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。