スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

マツダ・ロードスターRFで走りまくり!

ロードスターRFが超スゲくサイコー!

 マツダの「ROADSTER RF(ロードスター・アールエフ)」(公式サイト)というクルマを買いまして。2シーターのライトウェイト・スポーツカーで、ガソリンエンジン(水冷直列4気筒DOHC16バルブ/排気量1.997L)のMT(マニュアルトランスミッション)車。ハードトップですが、電動でオープンになります。

マツダの「ROADSTER RF」。RFは「リトラクタブル・ファストバック」の略で、リトラクタブルはルーフを格納できること、ファストバックはルーフラインが後方端へ一気に傾斜する形状を意味します。硬質なルーフを備えていてそのルーフが開くわけですが、いわゆるオープンカーほどは開かず、上部と後方一部が開くという感じ。横からだと頭上のみ開く「タルガトップ」と呼ばれるスタイルに見えます。

 きっかけは、知り合いのMT車に乗ったことです。20年以上ぶりに乗ったMT車でしたが、これがやはり非常に楽しい! その知り合いは初代ロードスターにも乗っていて、「やっぱりMT車イイですね〜」「ロードスターとかどうです?」的な話となり、じゃあ試乗してみようか……といった顛末は、本連載バックナンバー「マニュアル車おもしろ〜い♪ ロードスター欲しいッ!」に書きました。

 上記の記事で試乗直後の印象など書いておりますが、まあホントに最高でサイコーで最も高いレベルで筆者を喜ばせた素晴らしいクルマだった「ROADSTER RF」。魅惑のハードウェアです。その魔性とも言える魅力を、とりあえず一応全力で全否定してみましたがあっさり玉砕。試乗の数日後にご成約〜♪ という流れになりました。

 そして、時間があれ乗る。そしてとにかく走る。この繰り返し。現在、半年ほど乗ってきましたが、まだまだ新鮮な気分でこのクルマにハマっています♪

 いやーしかし「ROADSTER RF」最高です! ホントに交差点ひとつ曲がるだけで楽しい。移動時間全体が「お楽しみの時間」になる。このクルマで仕事に出掛けたりもしますが、たとえば都内への往復3時間がそのまま「笑顔になれるドライビングタイム」になる感じ。渋滞していても意外に楽しかったりします。駐車場への車庫入れも愉快ですしショーウィンドウに写る姿もステキですし給油してもハッピーですし洗車も痛快ですし空気圧(以下略)。

なんで「RF」?

 現行のマツダ「ROADSTER」には、ソフトトップの「ROADSTER」(公式サイト)とハードトップの「ROADSTER RF」があります。正直なところ、オープンカーとしての解放感はソフトトップのほうがグレイトだと思います。が、筆者は「ROADSTER RF」を選択。ソフトトップのほうを選ぶという考えは全然ありませんでした。

左がハードトップの「ROADSTER RF」、右がソフトトップの「ROADSTER」。ルーフの構造や開き方が違い、さらにエンジンの排気量も異なります(ハードトップが約2L、ソフトトップが約1.5L)。※画像はメーカーサイトより抜粋。

 筆者が免許を取って初めて買ったクルマは、初代のロードスター(ユーノス・ロードスター)でした。現在ではNAロードスターと呼ばれたりします。ソフトトップの2シーター・オープンカーで、現在の「ROADSTER」と同様のタイプ。「軽快に走れるし、オープンにするのも楽しい」ということで買い、非常に楽しく痛快に楽しんで走りました。ですが、ソフトトップという点に予想外の残念感がありました。

 オープンにして走るのは非常に楽しいんですが、ルーフがソフトトップ、つまり幌のような屋根なので、たとえば駐車しておくのが少し不安。破られて車上荒らしに遭ったりしないかな、と。実際はそんなことは全くありませんでしたが、なんか安心できない感じ。

 あるいは、ルーフを閉じているときの快適性。冬は寒さが伝わり、夏は輻射熱で暑いというか頭部が熱い。外の騒音も聞こえがち。またNAロードスターのルーフとピラーの接触部から雨漏りすることも少々。

 さらに、ルーフを開くときも一手間かかりました。確か、後部の窓のファスナーを開き、前方2箇所のロックを外し、いったん車外に降りてヨイショっとルーフを畳んで、さらに畳んだルーフにカバーをかけて(←これはやらなくてもOKだった気がします)……と、数分の作業が必要でした。手も汚れたりしますので軍手か何かが必要。オープンからルーフ状態にするのにも、逆の手順の手間がかかりました。

 そんな感じで一手間かけてオープン化。NAロードスターに乗り始めの頃は鋭意オープンにして楽しんでいましたが、間もなく「面倒」と感じるようになり、徐々にオープンにする頻度が低下。一手間掛けてオープンにしたものの「真夏のオープンカーで渋滞にハマって暑くて死にそう」とか「前にトラックが走ってホコリを巻き上げまくって不快」とか「通り雨にヤラレた」みたいな経験も、その「面倒」という印象を強くしていったと思います。

 余談ですが、そのNAロードスターは、結局オプションのハードトップを装着して走っていることが多かったです。かなり役立った良いオプションでした。

 現行のソフトトップの「ROADSTER」のルーフは、乗車したまま片手で開閉でき、強度や静粛性もNAロードスターと比べたらずっと高いなど優れたものになったようです。しかし筆者のなかには「ソフトトップはイヤ」という思いが根付いちゃっており、そんな理由で「屋根が硬いからRF一択!」という感じで「ROADSTER RF」を選びました。

「ROADSTER RF」のルーフは電動で開閉します。開閉にかかる時間は13秒。速度10km/h以下なら走行中でも開閉操作が可能です。
後ろから見た様子。ルーフは完全に格納され、座席後方は少し開口します。
ルーフ開閉操作はセンターコンソール前方左のボタンで行います。ルーフの開閉状態はメーターパネル左側に表示されます。

 こんな屋根の「ROADSTER RF」ですが、この電動のリトラクタブルハードトップ、すんごくイイです♪ ハードトップになるからゆえの快適性や、ルーフを閉じたときに車体剛性が高まるなどのメリットもありますが、何より「物凄く手軽に開閉できる」し「短時間で開閉できる」のが良い。

 たとえば、走行中に「おっ、いいロケーション!」と思ったら、ちょっと道端に止めるか、信号待ちの合間を使って、オープンに。ボタン操作のみ。なーんの手間もかかりません。

 あるいは「なんか道が混んできて、ホコリっぽい?」とか思ったら、やはりボタン操作でルーフを閉じられます。お手軽〜♪ 開閉は13秒で完了しますので、本当に「すぐ開閉できる」という感覚。

一日のドライブのなか、気持ちの良い道はオープンで。後方の解放感はソフトトップの「ROADSTER」のほうがずっと豊かですが、上下左右の視野が広くて爽快です。「夕方になってきたからルーフを閉めよう」と思っても、ボタン操作ひとつでルーフを閉じられます。

 信号待ちのときに開閉操作をしていて、予想外に早く信号が変わって焦ったという経験はありますが、ルーフの開閉自体は凄くラクでクイック。面倒がらずにオープン・クローズできます。気分や状況に応じて、ハードトップ・クーペとオープンカーを使い分けられる感じが最高。なのでとても頻繁にオープンで走っています。

 正直なところ、これほど頻繁にルーフのオープン・クローズを繰り返すとは思いませんでした。「このワインディングだけちょっとオープンで」みたいなことが、本当に手軽に行えます。ので、一度のドライブで何度も開いたり閉じたり。ヘンな言い方ではありますが、とても実用的です♪

なんでグレードを「RS」に?

 初めて「ROADSTER RF」に試乗したときから、このクルマはサイコーで最高で最も高いレベルで筆者を喜ばせました。しかしその試乗時、「買えない理由」がひとつ見つかってしまったことも事実です。「残念だけど、ココがこうだと、このクルマは買えないなぁ……」みたいな。

 というのは、シートの高さ。筆者は身長約180cmですが、シートの高さが微妙に合わなかったんです。「ROADSTER RF」には「S」「VS」「RS」のグレードがありますが、試乗してみたら「S」も「VS」も「背筋を伸ばすと頭髪の先がルーフに触れる」という感じ。リラックスしてシートに体を預ければ大丈夫ですが、それでも頭の上がちょっと狭苦しい感じ。

 これはギリギリ運転席に座れるというレベル。ギリギリ大丈夫。だけど、ハッキリ言って窮屈。手足の動きには余裕があるけど、頭の上が狭い……自分の座高の高さを悔やみました。

 細かい話ですが、確か「S」より「VS」のほうが、ほんの少し、頭上に余裕がありました。ただ、筆者のなかでは「VS」は選択肢から外れていました。それはシートがレザーだから。座り心地がよい滑らかなレザーのシートなんですが、滑りやすいシートって好きになれないんです。とくにスポーツカーで滑りやすいシートというのは無理。その点では「S」のほうが好印象でしたが、頭上の余裕が……。

 じゃあまだ乗っていないグレード「RS」のシートはどうなんだろう? と思って試乗してみたら「あっコレ革のシートって聞いていたけど滑らない!」という発見をしつつ、なんか頭上のスペースが広い! 頭上に余裕がある! そして体の位置がビシッと決まる! ホールド感がイイ! 「RS」のシートはレカロ製だそうです。

 これが、グレードを「RS」にした主な理由です。豪華気味な装備が付いていたり足回りも少し良かったりする「RS」ですが、着座感が最もキマったので「RS」。もしかしたら、あまり普通ではないグレードの選び方だったかもしれません。

「ROADSTER RF」のグレードは「RS」を選択。決め手はレカロ製のシートでした。ブランド云々でなく、筆者の身長にマッチし、座った感触なども非常に良好だったので。本格的なレカロシートではなく、リクライニングできるタイプですが、横方向のホールド感はとても良好です。

 余談ですが、グレードを「S」とかにしてシートのみをレカロ製に交換するのもアリかな〜と思ったんですが、レカロシートってけっこーなお値段がしますね〜。あと交換すると収まりの良さとかイロイロと調整が面倒そう。クルマとかコンピュータはカスタマイズしないでノーマルで使う派なので、素直に「RS」を選んだのでした。

ちょっと不便な「ROADSTER RF」

 お約束的な感じで一応書くわけですが、「ROADSTER RF」はサイコーなんですけど不便な点も多々あります。たとえば狭いこと。2人で乗ると「さぁ手荷物をどこに置こう?」みたいな狭さです。一応は小物入れなどはありますが、使いにくい位置にあり「本当に一応ですね」的な容量だったりします。ただ、トランクはそれなりの容量がありますので、バッグ類はそこに入れちゃうのがいいでしょう。

助手席側から見た様子。シートとシートの間に小物収納スペースとカップホルダーがあります。カップホルダーは助手席前方に移動可能。
小物収納スペースの真下にDVDドライブがあります。小物収納スペースの容量は大きくありませんが、車検証と車両マニュアルくらいは収まります。
「ROADSTER RF」を後方から見た様子。トランクリッドは電子式ボタンで開きます。
トランク容量は127L。VDA方式での容量計測で、20×10×5cm(容量1L)の箱を詰めていって何個入るかですので、この大きさの箱が127個入る空間です。うまくモノを詰めれば、けっこー入ります。右は洗車用品を大きめコンビニ袋×2つと踏み台になるタイプのポリバケツを入れ、さらにバスタオルを3枚入れたところ。航空機持ち込みサイズ(55×40×25cm以内)のキャリーバッグ×2個を収納できるそうです。左写真右上に見えているのはマルチボックスで、ここにちょっとした工具や書類などの小物を入れておけます。

 ちなみに、助手席の足元スペースは初代のNAロードスターよりも広い感じ。NAロードスターのヘッドレスト後方には、小ぶりのボストンバッグ×2個くらいが置けるスペースがあってけっこう便利でしたが、「ROADSTER RF」の場合はそのスペースにルーフが収まる機構があるのでヘッドレスト後方には何も置けません。

 上の写真でカップホルダーやDVDドライブや小物収納スペースが左右シート背もたれの間にあるのは「メーカーが苦労して装備した」という印象です。ほか、純正のETCカードリーダーは運転席シート背もたれの後ろにあり、乗車中はまずETCカードの出し入れができなかったりも。ダッシュボード上面にもほぼスペースがなく、何かを置いたり設置したりすることがほとんどできません。リア右側にあるアンテナは長めのネジ込み式ですが、個人的にはNAロードスターにあったような電動アンテナ(オプションだったかも?)が良かったな〜とか思います。

アンテナはリア右側にあり、ねじ込み式です。右写真はダッシュボード周辺の様子。メーター上部とフロントウィンドウの隙間は僅かで、ギリギリ手のひらが入るくらいの空間してないのでモノを置くのは難しいです。中央には純正のモニターが突き出ていて、このモニターは格納などすることができず、常にこの状態。この位置にも何かを設置しにくい感じ。左側はエアバッグなどもあり、ダッシュボードの傾斜がキツめで広さもあまりないので、ここも何かを設置するのには向きません。ちなみに、中央モニターの右後ろに写っているのはレーダー探知機で、モニター上方に見えるのはドライブレコーダー。これらの機器は、スペースやドライバー視線の関係で、この位置以外への取付ができませんでした。

 ほかにも、ドアが長めで横に大きく開きがちでありつつ大きめに開かないと乗り降りがしにくいため、駐車スペースを気にする必要があります。シートもルーフも低いので乗り降りがややタイヘン。ルーフ関連の構造上、左後方の目視も行いにくい。ドアミラーの折り畳みは手動式。マツダコネクトが(以下略)など、使いにくい部分や物足りない部分がけっこー目立つ「ROADSTER RF」。

 なん、です、がっ! そういうのは最初からわかっていたことであり、いったん「ROADSTER RF」に乗って走り出すと「そんなの些細なこと」と思えてしまうんでした。走りはサイコー。上記の不便さ物足りなさが一瞬で吹っ飛ぶほど最高です。

「ROADSTER RF」のココがサイコー♪

 さて、最後に「ROADSTER RF」の走りの良さについて。専門的なインプレッションに関してはクルマ専門媒体のプロにお願いするとして、以下に筆者が強く感じたことをつらつらと。

 まず、バイクの走行感覚に近い部分があって、ソコが非常に楽しいです。オートバイっぽいということですが、もちろん四輪と二輪なので扱い方も走った感じも異なります。ですが、ダイレクトで自在な感覚がそっくり。車両任せではなく、ドライバーの操作がそのまま走りにつながるようなところもよく似ています。

 たとえば、少し運転し慣れてくると、かな〜り思い通りに走ってくれます。「このコーナーにこう入っていって、こんなラインを取って抜けていきつつ、こう加速していく」というのが、すっかりそのまま実現できる感じ。バイクと違って安定して着座し、両足と両手の操作に集中できることを考えると、バイクよりも「思い通りに操れる感」が身近にあるような気もします。

 この感覚は初代であるNAロードスターも同じでした。路面の状態がドライバーに的確に伝わってきて、路面を把握しつつ運転でき、その操作が車両へと緻密に伝わる感じ。車両とドライバーの間に不要なクッションがないというか、走行中の人とクルマと路面の関係性がダイレクトというか、じかに道路を踏みしてみているというか……そんな直接的な感触。走りを楽しむ指向性のバイクに似ていると思います。

 率直なところ、最近の便利で安楽なクルマの多くには、「ROADSTER RF」のような乗り味が全然ないと思うんです。雑に回してもソフトに曲がるステアリング、ガッと踏んでもふわっと効くブレーキ、アクセルもそんなモワッとした反応。乗り心地という面では安楽でソフトでラクですし、乗り物・移動の手段としてはよくできています。ただ、走っていて楽しいとかエキサイティングとかいう気はしてこず、筆者的にはやっぱり退屈です。

 退屈だけならまだいいんですが、便利・安楽系のクルマによっては、そういう操作感・走行感が不安ですらある。タイヤがグリップしているのかどうか、駆動力がしっかり路面に伝わっているのかどうか、そういうのもボヤケてしまいます。ふわふわな乗り心地。路面の状態やクルマの挙動が、そのふわふわな緩衝材にくるまれてしまい、あまりドライバーに伝わってこないあの感じ。たぶんドライバーに伝わってくる情報が少ないのが原因で、確信した運転操作ができず、いつも微妙な不安が残って、結局運転していて疲れてしまいます。

 硬い乗り心地とも言える「ROADSTER RF」ではありますが、それは走行中の路面や車両の状態をドライバーに的確に伝えるための「情報としての硬さ」だと思うわけです。バイク野郎やロードバイク野郎の方は、「いまタイヤで何か踏んだ」とか「あっ舗装状態が変わった」とか「車体が微振動し始めた」みたいなことを細かく把握できていると思いますが、「ROADSTER RF」もそういう感じ。路面や車両の状態がダイレクトに伝わってくるので、それに応じて操作でき、その操作に車両が素直に挙動する。路面・車両・ドライバーの間にブレやボヤケが少ないので、ドライバーとしては確信的に運転でき、安心して走れるわけです。

 素晴らしい! こういうことがデキるし実感できるクルマ、現在はなかなかナイ! たまにあるけど、そうそうナイ! クルマが思い通りに動いてくれると、思い通りに動かせた達成感を含め、運転がとても楽しい! というところが、非常に大きな「ROADSTER RF」の魅力のひとつだと思います。

「ROADSTER RF」のMT仕様を選びました(「RS」グレードにはMTしかありませんが)。FR(前方にエンジンを配した後輪駆動)で、エンジン排気量は約2L。エンジンのヘッドカバー部は敢えて凹凸をなくし「磨きやすくしてある」とのこと。エンジンのヘッドカバーをピカピカにして楽しむという趣味人のための心遣いです。

 ほかにも魅力多々の「ROADSTER RF」ですが、延々と書き続けてしまいそう……。なので、ポイントを絞ってあといくつか。

 エンジンが約2Lという点ですが、これはラクでイイですね。「ROADSTER RF」の車両重量は1100kgで比較的に軽量。それに十分パワフルなエンジンが組み合わさると、加速がスムーズですしエンジンブレーキもしっかり効きます。昔乗っていたNAロードスターは車両重量960kgで排気量は約1.6Lだったと思いますが、「ROADSTER RF」はちょっと重くなりつつも出力に余裕があり、NAロードスターよりも落ち着いた走りになったという印象です。

 初代であるNAロードスターはシフトチェンジを頻繁に行って……というか行わないとスムーズな走りを楽しめませんでしたが、「ROADSTER RF」ではシフトチェンジを少しサボってもスムーズに走れちゃいます。積極的に楽しむことも、気楽に楽しむこともできるクルマって感じでしょうか。

山岳方面へのドライブが好きな筆者ですが、エンジンに余裕がありつつ軽い車体の「ROADSTER RF」だと、峠道なども楽しく走れます。

 高速道路もわりと快適に走れます。ハードトップを閉じれば静粛性が高くなり、車体剛性も少し高まり、さらに軽い車体でエンジン出力も大きいので高速域での加減速も余裕アリで危なげナシ。高速道路でオープンにしても、左右のウィンドウを上げておけば会話ができるレベルの静粛性があり、風が髪をかき乱すようなこともありません。

 あと、話が少し戻りますけど、路面・車体・ドライバー間での情報のやりとりがダイレクトで緻密なクルマだからだと思いますが、乗り慣れるにつれて速度がつい上がってしまったりします。考え方によっては少し危険な要素で、ときどき「あっスピード出過ぎてた!」とブレーキを踏むこともあります。

 ただこれは、走っていて「答え合わせができるクルマ」という点では良い要素と思います。「前のコーナーでの操作は少し速かったから、今度はそれを直してして……よし巧くいった」的に、運転操作を修正していけます。しかも修正すべき要素がとてもよくわかる。利便性としてそんな感触で使えるクルマは良いと思うと同時に、自分の進歩を実感して達成感を得られるクルマとして非常に楽しめます。

 そういうクルマなので、乗れば絶対愉快、と筆者は感じています。ちょっと仕事に行くときも、一日たっぷりドライブするときも、いつでもすんごく楽しい「ROADSTER RF」。とても満足しております。そしてこれからも、どんどん走っちゃうと思います♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。