スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

最適な作業テーブルを求めて

細かい作業に向くテーブルはないものか?

 細かい作業をするのが好きでして。たとえば小さな部品のハンダ付け。あるいは時計の電池交換。釣りの疑似餌(フライ)制作なんかも好きです。どれも趣味の一部分的な作業ですが、その作業自体が目的になっているようなこともあります。細かい作業の結果、何かが完成すると、心地良い疲労感とともに強い達成感があります。

 ただ、細かい作業は何かと疲れます。とくに姿勢がもたらす疲れが大きいかも。小さなものを緻密に扱う作業なので、対象物に顔を寄せがち。同時に猫背になりがち。ルーペ越しに対象を見て作業したりすることも多いんですが、対象物・ルーペ・目の位置関係を調節するとき、やっぱり目の位置を変えるのがいちばん手っ取り早いことが多く、な〜んか無理な姿勢になっちゃったりも。

筆者的「細かい作業」の一例。クォーツ時計の電池交換の様子ですが、机の上にマットを敷いて工具を並べ、普通の椅子に座って作業します。ただ、対象物が細かいことなどがあり、作業中は顔をついつい対象に近づけてしまい、かなり猫背になったり。

 って細々したコトを書いてますが、細かい作業をより快適に行うために、使いやすい作業テーブルをいつも探しています。細かい作業に向く、猫背にならないようなテーブル。

 たとえば昇降テーブルみたいなのがイイかな、と。いつもは普通の高さでフツーのテーブルとして使えて、必要に応じて机面を高くできて「作業対象を顔に近づけることができる」みたいなテーブルです。でも、そういうテーブル、なっかなかナイ。あっても特殊な品で高価だったり、ミョーに大き過ぎたり。

オカムラのスイフトが欲しいけど……

 ここ数年、前述の「細かい作業」のために、電動の昇降テーブルを何度も買いそうになっていました。最近流行りの「スタンディングデスク」。机面の高さを調節でき、座った状態でも立った状態でも使えて、座りっぱなしを防止して健康的にオフィスワーク! みたいなアレです。

 具体的な製品としては、オカムラの「SWIFT(スイフト)」(公式ページ)を考えています。ショールームへも行って実物を確認。仕事机としても、対象物を顔の近くにもってこられる作業テーブルとしても良さそう。もちろん立ってデスクワークができるので、健康にも良さそうです。

オカムラの「SWIFT(スイフト)」シリーズ。電動の昇降テーブルで、座った状態でも立った状態でもデスクワークが可能です。ワークデスクの場合、650〜1250mmまで無段階で高さを変えられます。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。

 見るたびに買いたくなりますね〜「SWIFT」。ショールームで触れた印象としては、十分な堅牢性があって、つくりも上々。電動昇降もスムーズです。便利そうなオプション品も多々あり、パソコンデスクとして使うのに好都合。パソコンを使う仕事机として常用し、その片隅を作業テーブルとして使うとイイかも。やっぱり買うならコレかな〜と思います。

 ただ、コレ、ちょっとお高いんです。お値段はだいたい15万円から(デスクのみ)。便利そうなオプションを追加して、ついでに椅子も、なんてコトをしていくとすぐ20万円30万円になっちゃう感じ。

 まあ、長く使える製品だと思いますので、投資するのは吝かでありません。が、購入〜設置が一仕事。筆者の仕事場へ導入するとなると、置き換え作業は1日じゃ済みそうもなく、それを考えると腰が重くなってきます。

 あの電動昇降デスク欲しいな〜、でも高いし導入が面倒そうだし……でも欲しいな〜でもやっぱり面倒臭いし高価だし……。そんな逡巡をず〜っと繰り返しているのでした。

あ、あった、これは快適♪

 今年になってまた細かい作業を多々するようになったんですが、そんなときに「ちょっと良さそうな品」を見つけました。サンワダイレクトの「スタンディングデスク 100-MR110」(公式ページ)です。

サンワダイレクトの「スタンディングデスク 100-MR110」。手動で高さを変えられる昇降デスクで、既に使っている机の上に置くことで「立ってするデスクワーク」も実現できるという製品です。直販価格は税込1万9800円。同様の製品で「リフトアップデスク MR-ERGST1」(公式ページ)がありますが、そちらの直販価格は税込で3万4800円でした。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。

 あっ1万9800円。じゃあ買っちゃえ〜! ということで「スタンディングデスク 100-MR110」を購入してみました。そして早速使ってみたら、なかなかイイ! これは快適♪ てな感じ。

仕事机の片隅で「スタンディングデスク 100-MR110」を使っている様子。机面サイズは幅700×奥行き500mmでわりと小型。作業台としてちょうどいいです。ハンダ付けのときは低めに、時計いじりのときは高めに、といった感じで自由に高さを調節できます。

 この製品により、あっさりと「細かい作業に向くテーブル問題」が解決しました。「スタンディングデスク 100-MR110」は堅牢で扱いも容易で、わりと小型なので片付けもラクというのがイイ感じです。実際にこのデスクを使って対象を顔に近づけて細かい作業をすると、とても楽! かな〜り作業しやすいです。

もっと手軽な作業テーブルが欲しい〜

 いったんは解決した「細かい作業に向くテーブル問題」なんですが、また少々のモヤモヤ感が。前述の「スタンディングデスク 100-MR110」は昇降デスクとして便利なんですが、細かい作業をしていないときはちょっと邪魔。筆者の使い方では「作業後に片付ける必要」があります。

 でも、この「スタンディングデスク 100-MR110」により「対象物を顔の近くに寄せると作業が捗るうえ明らかに体がラク」ということがよくわかりました。じゃあ作業用の、最初からある程度の高さがあるテーブルを導入しようかな、と。小型で、工具が入る引き出しとかが付いていて、使い終わったらキャスターで移動できて片付けられるような、机面が高めのテーブルみたいなものを。

 で、そういうテーブルをかなり探したんですが、なかなか見つかりません。高めのテーブルということでまず見つかるのはカウンターテーブル類。家庭用のカウンターですが、高さはイイ感じであるものの、幅が広過ぎたり、奥行きが足りなかったり。カフェ用のテーブルもありましたが、机面サイズは良いものの、ちょっと高さがあり過ぎだったり。

 前述の「SWIFT」ほど大きくない電動昇降テーブルも見つかりました。ただ、工業用だったり特定施設用だったりして、部屋に置くには頑丈過ぎで無骨過ぎだったり。

 コレきっと便利! と思える「時計職人用作業テーブル」もありました。胸のあたりが机面の高さで、顔の間近に対象を並べて作業できます。一瞬「これだ、見つけた!」とか思ったんですが、30万円とか50万円とか100万円とかしちゃいます。そこまではちょっと……ていうかそれなら「SWIFT」を、みたいな。

 そんななか見つけたのが、アール・エフ・ヤマカワの「Jシリーズ レジカウンター RFRGC-WWP」(公式ページ)です。お店にある「レジを置くための台」です。業務用だから高いんだろうな〜と思ったら、ネット通販で税込1万8250円だったので、つい購入してしまいました。

アール・エフ・ヤマカワの「Jシリーズ レジカウンター RFRGC-WWP」。ショップでレジを置くために使う台です(もちろんレジは付属しません)。机面の高さが850mmで、作業スペースは幅560×奥行き482mm。引き出しや棚まで付いています。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。

 図面までしっかり確認。「もしかしたら作業時に腕が左右の囲いに当たるかも」「膝が棚に当たるかも」と思いましたが、まあどうにかなると思って迷わず購入した感じ。しかし、数日後に考え直し、「あっでも邪魔かもアレ」と思って急遽キャンセルしようとしましたがが、時既に遅し。配送完了メールが届いていました。

 さておき、実際にレジカウンターを使ってみたところ、とてもイイ感じです♪ 上部の囲いが腕に当たって少々邪魔ですが、ほかは問題ありません。上部3面が囲われているので、ピンセットでつまんだ部品がピーンと飛んだりしても紛失しにくい感じ。引き出しも便利ですし、その下の棚も実用的。棚と棚の間に膝を入れるように座ると、意外としっくりきます。

レジカウンターを作業台として使っている様子。周囲の囲いがあるため、机面奥までは手を届かせにくく、机面手前が作業スペースになります。それでも、引き出しを開きつつ作業すると、まあまあちょうど良い使い勝手です。Zライトも装着できました。便利なのでネジ式キャスターを後付けし、手軽に移動できるようにして使用中。

 まさかレジカウンターが作業台になるとは思いませんでした! 背中を伸ばし、疲れない姿勢で作業できております。2万円弱で、細かな部品を扱う作業にまずまず適した作業台が手に入ったので、なかなか満足です。

 でも上部囲いの左右手前部分が若干邪魔……なのでカットしようかなと考え中。あと細かい作業以外には、モノを置いておくとか、簡易撮影台として使うくらいしか用途がありません。この点は「昇降タイプ」ではないので、まあしょうがないですね。

 ……ていうかやっぱり「SWIFT」欲しい。とか思っちゃったりしますが、とりあえずはしばらくこのレジカウンターで細かい作業を楽しみたいと思います!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。