ケータイ用語の基礎知識
第840回:VOOC とは
2018年1月23日 12:14
「VOOC Flash Charge」は、OPPO社の急速充電方式です。OPPO独自の仕組みです。日本市場で発売される予定の「R11s」などに搭載されています。VOOCには「電圧開放ループ・多段階定電流充電」を意味する英語「Voltage Open Loop Multi-step Constant-Current Charging」ワードが添えられています。
一般的なUSB充電と比べて4倍の速度の急速充電が可能であり、「R11s」であれば、5分の充電で2時間通話ができるほど急速充電が可能とされています。
5段階のプロテクトで過電流を防ぐ
VOOCで急速充電をするには対応製品として充電器や専用ケーブルが必要です。海外で販売されている「R11s」には、標準でそれらが添付されています。端子の形状はUSB Type-AとmicroUSBと同じですが、コネクター部分が緑色で、専用品であることがわかるようになっています。そのためOPPOの最新のスマートフォンである「R11s」においでも端子はUSB Type-Cではなく、microUSBになっています。
同じようにUSBを使ってスマートフォンへ急速充電する方式としては、たとえばクアルコムの「QuickCharge」があります。QuickChargeでは、電圧をUSBの規定である5Vよりも上げて給電するのに対し、VOOCではUSBよりも電流を多く流すことで急速な充電を行います。このため、VOOCを使用するには、専用のケーブルが必要となります。
専用ケーブルではなく、一般に販売されているUSBケーブルを使うと、アダプター側か携帯電話側の安全装置によって、VOOCではなく、通常のUSBと同じ電気しか流れないようになっています。
VOOC対応のACアダプターでは、「アダプター内での電圧計測」「アダプタが、接続先のVOOC適合確認」「スマートフォン内で、接続先がVOOC適合しているかを確認」「携帯電話内での電圧計測」「携帯電話内のヒューズ」と5段階の安全対策が採られています。
ACアダプターにはLEDが搭載され、携帯電話側を見ずともスマートフォンが充電中とわかるようになっています。
日本市場に参入することになったOPPOのスマートフォンではおなじみの機能ですので、周辺機器をチェックされる際には、VOOCのことも知っておいて損はないでしょう。