STYLEシリーズの1つ「N-02A」は、薄さ12.9mmのボディサイズにワンセグ視聴機能やGPS、520万画素カメラを搭載するNEC製FOMA端末だ。薄さを追求したモデルというだけではなく、充実した機能面も特徴の1つ。今回は、デザインや機能、先代モデルとの比較を交えながら、「N-02A」を紹介しよう。
■ 外観・デザイン

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外側のラインは、ディスプレイ側ボディとキー側ボディが繋がっているように見える
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フロントパネルにはディンプル状の模様
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薄さ12.9mmというサイズ感は、2007年春モデルから続く「μシリーズ」を継承するもので、全体的なフォルムは2007年冬モデルの「N905i」や2008年夏モデルの「N906iμ」を受け継いた形状となっている。開いたときには、ヒンジ部が内側だけで見え、外側には露出しないようになっている。側面から見るとディスプレイ側ボディとキー側ボディの段差がなく、1つに繋がったように見える。
形状だけ見ると、「N906iμ」とあまり変わらないように思えるが、サブディスプレイ周辺のデザインが異なったり、メインカメラ下の段差がなだらかになっているといった違いがある。またストラップホールがヒンジ部近くに配置され、テンキーの形状が大型化した。機能面では、カメラ画素数が320万画素から520万画素になったほか、Bluetooth対応などが大きく異なる点となっている。細かな点だが、「直デン」機能(友人など最大5人まで登録して、すぐ呼び出せる機能)を呼び出すキーは、方向決定キーの上ではなく、発話キーに変更されている。
ボディカラーは、Air Blue、Ash Gray、Antique Gold、Sparkle Whiteの4色をラインナップ。今回レビューするAsh Grayは、サブディスプレイ周辺はメタリックな質感で、その隣にあるフロントパネル(背面パネル)はディンプル状の模様があり、手で触れると凹凸によってざらついた質感が伝わってくる。側面やメインディスプレイ周辺、テンキー周辺、カメラのある底部はラメ調の塗装で、色味は灰色よりもやや茶色の色味が加わったようなカラー。光の当たる角度によっては、ブラックに見えたり、黒みの強い小豆色のようにも見える。Ash Grayは全体的にメタリックな質感を強く押し出した印象に仕上げられているが、多少指紋が目立つようにも感じられた。

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テンキー
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テンキーは、透明感のあるプラスチックキーが採用されており、ボディ本体よりも盛り上がった形状となっている。テンキーの配置を見ると、横方向は繋がっているが、縦方向は間隔が空けられており、「5キー」に小さな突起がある。円形の方向決定キー周辺や、テンキーの間にはLEDが埋め込まれており、カラフルに光る。プリセットの点滅パターンは15種類用意され、NECの携帯サイト(要マイメニュー登録)から点滅パターンを追加することもできる。イルミネーションの光るパターンは多彩で、ぼんやりと明るくなるものや、左上から消えていくものなど、他の携帯電話では見られない、一風変わった機能となっている。
左側面は、長押しで音楽再生機能を起動できる「プッシュトークボタン」、長押しでマナーモードを設定できる「音量大ボタン」、長押しでカメラ(フォトモード)を起動できる「音量小ボタン」がある。音量ボタンの2つは、iモードサイトやメールを見ている際のページ送りとしても使える。右側面には外部接続端子が配置されている。なお、「N-02A」では、外部接続端子とイヤホンジャックが一体化しており、イヤホンを接続する場合は、外部接続端子に装着できる変換コネクタが必要となる。パッケージには同梱されていない。
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テンキーのイルミネーション
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15種類のパターンがプリセットされ、サイトからダウンロードすることもできる
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左側面
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右側面
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メインディスプレイは、約3.2インチ、480×854ドット、26万2144色表示のフルワイドVGA LTPS(低温ポリシリコン、Low Temperature Poly-Silicon)TFT液晶となる。サブディスプレイは、0.8インチ、96×35ドットの有機ELとなる。サブディスプレイのすぐそばにおサイフケータイのアンテナ位置を示すロゴマークがある。
約520万画素CMOSカメラのある底面にはmicroSDカードスロットやバッテリカバー(リアカバー)がある。
■ 薄型ボディにワンセグ、520万画素カメラ、各種機能を搭載
薄さ12.9mmでありながら、「N-02A」では、520万画素CMOSカメラやワンセグのほか、フルブラウザ、おサイフケータイ、GPS、新サービスのiコンシェル、iウィジェットにも対応している。
カメラ機能を見ると、5人まで顔を検出できるオートフォーカスや、手ブレ・被写体ブレ補正機能、笑顔を検知してシャッターを切るスマイルフェイスシャッター、パノラマ撮影が利用できる。また、ISO1600相当の高感度撮影もサポートする。ただしISO1600相当の高感度撮影では、フルスクリーンサイズ(480×854)、手ブレ補正ONといった形での撮影となる。撮影モードでは、ペットモードや逆光モードが新たに搭載された。
撮影画面で右上のソフトキー(iモードキー)を押せば、撮影画像を再生する「クイックアルバム」が利用できる。フェードやスライドなどのエフェクト付きで画像を切り替えられ、左上のソフトキーを押すだけでエフェクトを切り替えられる。
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N-02Aのカメラを使って、照明下で撮影したサンプル画像。リンク先は1944×2592ピクセル、約1.28MB
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クイックアルバムでスライドしながら画像を切り替えるところ
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ワンセグ関連では、30fpsの倍速再生が可能でで、ワンセグ用の音響効果や画質自動補正などが利用できる。ワンセグのアンテナは内蔵型。タイムシフト再生も利用できる。Bluetooth(Ver2.0+EDR)にも対応しており、ワンセグもワイヤレスで視聴できるほか、音楽再生やハンズフリー通話で利用できる。
GPS関連機能は、ドコモの他のGPS対応ケータイと同等の機能に対応しており、現在地測位や位置情報の履歴を参照できるほか、「地図アプリ」などGPS対応アプリが利用できる。
「N-02A」では、音響関連機能として「SRS TruMedia」という技術を搭載し、バーチャル5.1chサラウンド再生をサポート。スピーカー再生時には利用できないが、ヘッドホンであれば仮想的な5.1chでの音響再生を味わえる。バーチャル5.1chサラウンドは、Bluetoothでも利用できる。
このほか新サービスのiコンシェルやiウィジェット、iアプリオンラインにも対応する。通信速度は下り最大7.2Mbpsとなる。
■ NEC製ケータイならではの機能も

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デスクトップ機能
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NEC製の携帯電話では、他のメーカー製の携帯電話にはない独自機能が数多く用意されている。1つはデスクトップ機能と呼ばれるもので、待受画面にiアプリやメールアドレス、ブックマークなどのショートカットを貼り付けておき、決定キーを押せばすぐ起動できるようになっている。
「クイック検索」は、メール画面や画面メモなどからアクセスできる機能で、iモードやフルブラウザですぐ検索できるという機能。iモード関連では、タブブラウジングや、事前登録しておいたサイト(最大5つ)を一気に起動できる「ワンタッチマルチウィンドウ」といった機能が利用できる。「ワンタッチマルチウィンドウ」は、iモード用ブックマークとフルブラウザ用ブックマークを利用する形となり、1グループ最大5サイト、最大10グループまで登録できる。
待受画面で決定キーを押すと、デスクトップ機能のほか、「デスクトップインフォ」という画面を呼び出せる。「デスクトップインフォ」は、N906i/N906iμで採用された機能で、未読メールや当日のスケジュールなどが参照できる機能だ。iウィジェットはドコモ独自のウィジェットサービスである一方、「デスクトップインフォ」はNEC独自のウィジェットと言える。
このほか、撮影した写真やメールの送受信履歴を確認できる、「ライフストリームビューア」という機能も用意されている。細かな点だが、「iチャネル」ボタンで起動するアプリケーションを選択できる機能も用意されている。
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デスクトップインフォ
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待受画面のデスクトップからクイック検索を起動したところ
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chキー設定で、iチャネルボタンの割当機能を変更できる
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■ 基本機能

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直デンは、頻繁にやり取りする相手を登録しておくと便利
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通話関連では、N706ieで採用されていた「ハイパークリアボイス」を搭載した。マイクで周囲の騒音をチェックし、通話相手の声を聞き取りやすく調整する。また、「直デン」機能は、友人や家族など、よく連絡を取る相手を登録しておけば、発話キーからすぐ電話番号・メールアドレスを呼び出せる。
メインメニューは、基本機能のみ大きな文字サイズで表示する「シンプルメニュー」をサポートし、メール画面などでは最大60ドットの文字サイズで表示できる。メールや電話帳などの文字サイズを一括変更することもできる。また、「設定/サービス」メニューの「その他設定」内にある、「中国語設定」をONにすれば、メールやiモード、フルブラウザで中国語で入力・表示できる。入力時には、簡体字・繁体字、PinYin入力、Stroke入力が利用できる。
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中国語に対応
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メールなどで利用できる
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送受信BOXで、相手とのメールのやり取りをまとめて表示できる
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メール関連では、デコメアニメやおまかせデコメといった機能が用意される。またメールの受信BOX、送信BOXとは別に設けられた「送受信BOX」では、友人や家族など相手のメールアドレスを登録しておけば、その相手とやり取りしたメールをまとめて表示する。
音楽再生では、iモーション(AAC)、着うたフル、SD-Audio(AAC/AAC+、16~192kbps)、WMA(WIMA9、32~192kbps)を再生できる。「N-02A」では最大8GBのmicroSDHCカードをサポートするが、SD-Audioで利用できるのは、2GBまでとなっている。なお、SD-Audio用の楽曲管理ソフト「SD-Jukebox」は別売り。
セキュリティ関連では、アドレス帳やスケジュールデータを隠す「シークレットモード」のほか、画像や動画、メール、ブックマークを隠す「シークレットフォルダ」をサポートする。ICカード(おサイフケータイ)のロックやキー操作ロックもサポートし、顔写真を登録して利用する顔認証はICカードロック・キー操作ロックで利用できる。またEdyやSuica、ICOCAなどFeliCaチップ内蔵のカードを使ったICカード認証も用意されている。
■ 製品の位置付け
「N-02A」は、薄型ボディでありながら、さまざまな機能を搭載した点が大きな特徴となっている。いわゆる薄型ケータイは、ハイエンドモデルと比べると機能は限られていることが一般的だったが、NEC製の薄型モデルでは「N905iμ」以降、ハイエンドの薄型という路線を採用してきた。
ドコモでは、携帯電話をファッションアイテムの1つとして楽しむユーザー向けにSTYLEシリーズをラインナップしており、「N-02A」は、STYLEシリーズの1つとされる。しかし、機能面を見るとPRIMEシリーズに勝るとも劣らないスペックで、同時期に発売された「N-01A」とタッチパネルやボディデザインの違いはあるものの、主な機能・対応サービスはほぼ同等と言える仕上がり。「N-01A」は、タッチパネルや画面回転での操作方法など、新しい携帯電話の在り方を提案するモデルであり、「N-02A」は従来の“折りたたみのNEC”を追求した携帯電話だ。
スペック的には同等ながら、コンセプトが異なる2つの機種が同時期に登場し、ユーザーとしては選び甲斐がある。「N-02A」には、“薄さ”というわかりやすい特徴があり、“薄くて多機能”という点に魅力を感じるならば購入候補に十分値する機種だ。また、店頭ではまだ先代モデルの「N906iμ」が並んでいる。「N906iμ」もまたワンセグやおサイフケータイ、GPSに対応するなど、「薄いハイエンド」を実現したモデルだが、「N-02A」は「N906iμ」を全体的にブラッシュアップしたモデルで、新サービスのiコンシェル/iウィジェットにも対応している。そういった機能面での違いやデザインの質感、利用するであろう期間、価格面を踏まえて店頭で選ぶと良いだろう。
■ URL
製品情報(NTTドコモ)
http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/style/n02a/
製品情報(NEC)
http://www.n-keitai.com/n-02a/
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(関口 聖)
2008/12/10 11:10
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