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「W65K」レビュー
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お風呂やキッチンでメールが使える薄型防水ケータイ
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auは11月6日、京セラ製の防水ケータイ「W65K」の発売を開始した。IPX5/IPX7相当の防水性能を搭載しワンセグに対応した薄型折りたたみ型モデルで、ボディカラー毎にデザインが異なるなど、女性を意識したモデルとなっている。今回は「W65K」の実機レビューをお届けする。
■ 外観・デザイン
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W65K(Clair White、Fleur Pink、Luxe Silver)
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「W65K」は、防水機能を搭載した薄型ワンセグ端末となる。外観上の大きな特徴は、端末を閉じた際の正面、背面パネルの部分がボディカラーに応じてそれぞれ異なる雰囲気にまとめられている点だ。ホワイトはシンプルで透明感のある、すっきりとしたデザイン、ピンクは草花をモチーフしたテクスチャー、シルバーは編み込んだようなテクスチャーで豪華なイメージとデザインの方向性を大きく変えている。
ボディカラーの名称は「Clair White(クレールホワイト)」、「Fleur Pink(フルールピンク)」、「Luxe Silver(リュクスシルバー)」となり、いずれもフランス語に一般的な色の名前を組み合わせたものとなっている。フランス語の部分がパネルデザインのテーマとなっているようで、「明白な、さらっとした」などの意味を持つ「Clair」、「花」を意味する「Fleur」、「豪華、贅沢」を意味する「Luxe」と、それぞれデザインのイメージに近い言葉が使われている。
なお、ボディカラーによって異なるのはパネルデザインだけではなく、7色のイルミネーションが楽しめるサブディスプレイ部分や、端末の数字ボタンなどもイメージにあわせたものとなっている。大きさはボディカラーによって若干異なっている。これはデザイン処理によるもので、カラーによっては大きさが0.5mm程度、重さが2g程度の開きがある。
メインのターゲットは20~30代の女性。「Fleur Pink(フルールピンク)」と「Luxe Silver(リュクスシルバー)」が女性を強く意識したデザイン、「Clair White(クレールホワイト)」がユニセックスなデザインといった印象だ。
端末は一般的な折りたたみ型端末のスタイルを採用する。ただし、側面部には、操作系のボタンが用意されておらず、平型イヤホン端子、外部接続端子のほか、ワンセグ用のアンテナが側面部に沿うように収納されている。平型イヤホン端子や外部接続端子にはいずれもパッキン処理されている。
ワンセグ用のアンテナは2段階に伸縮する。防水ワンセグとなるためか、アンテナの先端には小さなアヒルのマークがあしらわれている。お風呂などで子供が遊ぶアヒルのおもちゃを思わせるかわいらしいものだ。
また、印象的な背面パネルを採用している一方で、カメラや赤外線通信、おサイフケータイなどの機能は、バッテリー側のボディに集約されている。カメラとフォトライト、赤外線通信ポート、スピーカーなどはヒンジ付近に、おサイフケータイのアンテナはバッテリー部分にある。なお、バッテリーカバーにはスライド式のLOCKが用意されており、microSD/microSDHCカードはバッテリーを取り外して挿入する。
メインディスプレイは、2.7インチ、ワイドQVGA(240×400ドット)のIPS液晶となる。IPS液晶は視野角が広いとされている。その下には光センサーが用意されており、光量を検知してディスプレイの明るさを最適なものに調整する。
数字ボタンなどはシートキーを採用している。平坦なボタンだが、サイズが大きく、各キーの間も離れているため操作しやすく、押しやすい印象だ。
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編み込み風のテクスチャーが印象てきなLuxe Silver
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ボディカラーによってサブディスプレイのデザインも異なる
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端末を開いたところ
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ボタン部
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■ 防水・ワンセグ
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防水機能で洗面所などでも水濡れを心配しないですむ
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「W65K」の防水機能は、IPX5およびIPX7相当の防水性能となる。IPX5は、内径6.3mmのノズルで約3mの距離から約12.5Lの水を3分以上浴びせても動作するというもの。もう一方のIPX7は、常温の静水、水深1mの水槽に端末を沈めても、約30分間動作する等級となる。京セラでは、バスルームやキッチンでの利用や、雨の中で傘をささずに通話できること、水道水で端末を洗えることなどを特徴にあげている。
バスタイムにメールなどが気兼ねなく行える点が1つのメリットで、キッチンで作業する際にも水に濡れることを気にせず利用できる。ただし、海水やプール、温泉などでは利用できないため、注意が必要だろう。
ワンセグ機能は縦画面のほかに、横画面でも利用できる。回転2軸ヒンジではないため、ビューワースタイルでの利用はできないが、端末を開いた状態で側面部を底にすれば、端末が倒れることなくテーブルなどに置いてワンセグが楽しめる。
また卓上ホルダを利用して、横画面でワンセグを楽しみながら充電も可能。卓上ホルダは防水仕様ではないため、端末の水分を十分取り除いてから利用する必要がある。
ワンセグには、「オート画質設定」という新機能が用意された。同機能は、ドラマを見ている際には肌をきれいに、映画では暗部の映像をより見やすく、スポーツでは原色を鮮明にするなど、番組に合わせて自動的に切り替えてくれる。このほか、タイムシフト再生やバックグラウンド録画、予約録画などに対応する。
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ワンセグの視聴スタイル
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卓上ホルダに設置した際のワンセグの視聴スタイル
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■ 基本機能
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待受画面
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メニュー画面
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通話機能としては、ワンタッチダイヤルに対応。待受画面上で「1」「2」「3」の各ボタンを長押しすることで、ペア登録している相手(最大3人)をワンタッチで呼び出せる。警察や消防機関、海上保安部へ緊急通報すると、GPS測位によって自動的に現在地が通知される(対応エリアのみ)。Blutoothには非対応となるためハンズフリー通話は行なえない。
メール機能は、従来の京セラ製端末のインターフェイスを踏襲している。文字入力にはオムロンソフトウェアの日本語入力システム「iWnn」を採用。季節や時間、送信相手や文頭、文脈など、状況にあわせた変換候補が表示できる。たとえば、過去形の言葉の後に過去形の変換候補が優先されるなど細かな配慮がなされている。
絵文字は、auの絵文字が利用可能で、顔文字も選択できる。デコレーションメールについてもオリジナルで作成したり、テンプレートを使って作成したりできる。メール機能からau oneメールにもアクセスできる。
カメラ機能として、197万画素のCMOSセンサーを搭載する。オートフォーカス機能も用意されている。カメラを使ったバーコードリーダー機能も利用できる。メモリカードは最大4GBのmicroSDHCカードをサポートする。データフォルダ容量は約100MB。
Web機能は、EZwebのブラウジングのほか、パソコン向けWebサイトが閲覧できるブラウザアプリ「PCサイトビューアー」が用意されている。
アラーム機能は10件まで登録可能で、時間や曜日を指定したアラームやスヌーズ設定も可能。カレンダーは1カ月、2カ月、半年表示の3つから選択できる。予定を入力すると待受画面上で確認できるほか、シークレット設定で予定を隠すことも可能だ。電卓機能には「割り勘」機能も用意されている。
■ 新機能など
文字入力関連では、新機能「すぐ文字」が搭載された。「すぐ文字」機能をONにしておくと、待受画面上で数字キーを押すと文字入力状態に切り替わる。入力した文字は、そのままインターネット検索(au oneのポータルから検索)できるほか、メール本文として使ったり、待受画面に貼り付けられるメモとして利用できる。「すぐ文字」では最大500文字まで入力できる。
「カウントダウンタイマー」も新たなに搭載された機能だ。タイマー機能自体は搭載されている端末もあるが、この機能は、タイマーの進行状況を確認しながらメールなどが行える。アラーム機能のような感覚で最大60分までタイマー設定できる。
タイマー設定をしてから電源ボタンを押すと、バックグランドでの実行が選べる。バックグラウンドで実行した場合、電池やアンテナマークが表示される画面上部に時間の進行状況がわかるゲージが表示され、メールなどそのほかの操作が可能となる。
通常のマナーモード設定のほか、「自動マナー」機能も新たに用意された。設定時刻にマナーモードの自動切替が可能で、出勤時間にマナーモード、就寝時にサイレントマナーモードといったように、ライフスタイルに合わせて設定できる。
また、女性がメインターゲットとなるため、「フェイク着信」機能が用意されている。電話がかかってきたふりをし、自動音声で質問されるため、会話をしているような状況が作れるわけだ。フェイク着信中に「0」ボタンを押すことで、防犯ブザー機能も呼び出せる。フェイク着信はインフォメーションキーに割り当て可能で、長押しすることで呼び出せる。
このほか、健康管理ツールとして、体重管理や病名検索などが行えるアプリ「ケータイ!健康録」がプリセットされる。auのサービスである「Karada Manager」も利用可能だ。
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待受画面で数字ボタンを押すと文字入力状態になる
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入力した文字は検索やメールに使える
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■ 端末の位置付け
「W65K」は、デザイン的に女性を強く意識した端末といえるだろう。京セラでは、テレビCMキャラクターに井川遥を起用したほか、「W65K」の購入者には、テレビCM曲の特別版も着うたで提供している。
端末は旧プラットフォームとなる「KCP」を採用しており、機能的に最先端といえるようなトピックは用意されていない。ただし、ボディカラー毎に明確なデザインコンセプトが見える上、お風呂やキッチンで気兼ねなくメールやワンセグが使えるという、機能面でのトピックも非常にわかりやすいものとなっている。機能的には、LISMOやRun&Walk、EZナビウォーク、おサイフケータイと一通りのものが利用可能だ。
なお、auの秋冬モデルでは唯一の防水モデルとなっている。防水機能が必須と考えるのは女性ばかりではないため、カラー&デザインバリエーションとして、男性向けもしくはユニセックスなモデルがもう1種類あるとよかったのかもしれない。
■ URL
製品情報(au)
http://www.au.kddi.com/seihin/ichiran/cdma1x_win/w65k/index.html
製品情報(京セラ)
http://www.kyocera.co.jp/prdct/telecom/consumer/w65k/
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(津田 啓夢)
2008/11/14 16:56
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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