レビュー

「Galaxy S8 SC-02J」ミニレビュー(編集部石井)

迫力の縦長ディスプレイ&HDR

 サムスン電子のフラッグシップ「Galaxy S8」は、前面のほとんどを5.8インチのディスプレイが占める狭額縁デザインが特徴だ。6.2インチディスプレイの「Galaxy S8+」とともに、NTTドコモとauの2017年夏モデルとして登場している。今回はNTTドコモ版の「Galaxy S8 SC-02J」を編集部スタッフそれぞれの視点からご紹介する。

編集部・石井

 突き詰めた狭額縁デザインは、これまでのスマートフォンと一見して違う。まるで“画面を持っている”と思わせる縦横比18.5:9の縦長ディスプレイが印象的だ。

 HDR動画の再生に対応しているのもポイントだ。ダークな雰囲気の洋画作品を観ると違いが分かるだろう。画面全体が暗いシーンをスマートフォンで再生しようとすると、黒つぶれで情景すらよく見えないことがあるが、HDR対応のコンテンツと「Galaxy S8」の組み合わせなら、主人公の表情がくっきりと読み取れた。縦長のディスプレイをフルに生かした映像視聴では、スマートフォンの小さい画面とは思えない没入感を得られた。

トリミング再生機能によって、縦横比16:9の字幕映画なら、ちょうど字幕が隠れない程度に拡大して再生できる。

 映像視聴以外でも、縦長のディスプレイは効果的だ。ブラウザもSNSもカレンダーも、縦方向の閲覧性が上がることでストレスが緩和されるシーンは多い。発売後のソフトウェア更新で「ナビゲーションバーを隠す」機能が追加され、さらに広い画面で使えるようになった。マルチウィンドウ機能も、ポップアップで表示したり、Chromeの一部だけを表示したりと、縦長ディスプレイを十二分に生かせる工夫が盛り込まれている。強いて難点を上げるなら、上部のボタンをタップしにくいというところか。片手操作用のモードはあるが、ボタンをタップする度に呼び出すには適していないようだ。

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