ニュース

ソフトバンク宮川社長、楽天モバイルのプラチナバンド要望に「気持ちはよくわかるが……」

 4日、ソフトバンクの2022年度上期業績が発表され、その説明会で同社代表取締役社長の宮川潤一氏は、楽天モバイルがプラチナバンドを求めていることに「気持ちはよくわかる」としつつ、既存ユーザーへの対応などを踏まえるため、時間が必要との見解を示した。

ソフトバンク宮川社長

 現在、4Gサービスでは1.7GHz帯だけでサービスエリアを構築する楽天モバイルでは、より届きやすいとされるプラチナバンド(700~900MHz帯を指す国内通信事業者の業界用語)の割当を求めている。総務省では、すでに携帯大手三社に割り当てられている周波数帯の再割当てについて議論が進められているところだ。

 ソフトバンクも長年にわたってプラチナバンドを要望し、携帯電話事業参入から6年後の2012年、ようやく割り当てられた。

 11月4日の会見で、ソフトバンクの宮川社長は「気持ちはよく分かる。ただ、既存ユーザーをどうするか。もし、楽天モバイルへ5MHz幅が割り当てられるにしても、相当な準備期間がなければ。たとえば、『明日、渡す』というのはさすがに無理という感覚だ」と語る。

 宮川社長は「ソフトバンクでは、12万局作り、面のカバーを広げたが、トラフィック(通信量)が増えた現在、当時の苦労が活きてきた。大容量通信や、(使い放題の)無制限サービスなどを出すことができたのは(12万局を展開した)当時のおかげ。(楽天モバイルを)なんとかサポートできるのであればしたい。地に足がついた形でゆっくりと(楽天モバイルと)話せればいいが、我々にも既存ユーザーがいることをご理解いただきたい」とした。