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SUPER GT 第3戦、au TOM'Sが3位表彰台獲得

年間チャンピオンにかすかな可能性を残す

3位表彰台を獲得したau TOM'Sの伊藤大輔選手(左)とニック・キャシディ選手(右)

 11月12日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されたSUPER GT 第3戦が開催され、KDDIがスポンサードする「au TOM'S RC F」(36号車)が3位に入り、今シーズン2度目の表彰台を獲得した。

 SUPER GTの第3戦は、本来であれば5月に大分県のオートポリスで開催される予定だったが、熊本地震の影響でキャンセルとなり、その代替レースとして11月13日に最終戦が行われるツインリンクもてぎで連日開催されることになった。

 12日午前に行われた予選は、1日で予選・決勝を行うという時間の制約から、ノックアウト方式で2回行われる通常のフォーマットとは異なり、1回のみで争われた。ステアリングを握ったのはニック・キャシディ選手。前日に降った雨が路面に残る難しいコンディションの中、3番手のタイムを記録。前日のフリー走行でも好タイムを記録していただけに、初優勝への期待が高まった。

au TOM'S RC F

 決勝でスタートを担当したのは伊藤大輔選手。好スタートを決めた伊藤選手は1周目で1台を抜き、2位にポジションを上げる。20周に差し掛かったところで各車が続々とピットインする中、au TOM'Sもピットインし、キャシディ選手にドライバーを交代し、タイヤ交換を行った。その1周後にはトップを走るマシン(39号車)もピットイン。この時点でau TOM'Sはピットインしたマシンの中では最上位となり、初優勝への期待が高まった。

 ところが、ピットインせずにトップを走行していた24号車が10周ほど遅れてピットに入った際、ドライバー交代のみでタイヤ交換を行わず、10秒ほどのリードを保った状態でそのままトップでコースイン。その後、au TOM'Sは後ろから詰め寄る39号車の攻撃を抑えきれず、2位のポジションを受け渡してしまう。その後はじりじりと差をつけられ、レース終盤には追い上げてきた6号車の猛追を受けることに。

 一転して苦しい戦いとなったが、6号車の追撃を振り切ったau TOM'Sはコンマ3秒差で3位でチェッカーフラッグを受けた。au TOM'Sとしては8月に開催された第6戦に続く表彰台獲得となった。

 13日には最終戦の予選と決勝が同じツインリンクもてぎで開催される。最終戦はSUPER GT名物のウエイトハンデがリセットされ、マシンとドライバーの真の実力が試される。1位に入れば20ポイントを獲得可能なSUPER GT。au TOM'Sの2人のドライバーはランキングではトップから15ポイント差につけており、ランキング上位のマシンに下位に沈むという条件付きではあるが、まだ年間チャンピオンの可能性が残されている。

熊本地震復興支援大会として開催されたレースということで、レース前のセレモニーにはくまモンも登場
3位表彰台は獲得したが、優勝まであと一歩。レース後に言葉を交わす2人のドライバーからは悔しさが感じられた