【Mobile World Congress 2016】
LG、モジュールで機能拡張できる「LG G5」を発表
360度カメラやVRゴーグルなども
(2016/2/22 12:09)
LGエレクトロニクスは2月21日(現地時間)、「Mobile World Congress 2016」に先駆け、スペイン・バルセロナでプレスカンファレンスを開催。同社のフラッグシップモデルとなる、「LG G5」が発表された。また、スマートフォンの世界を広げるアイテムとして、G5に対応した周辺機器も披露した。これらのデバイスは、「LG Friends」と呼ばれる。
金属筐体でも電池交換に対応、さまざまなモジュールにも交換可能
LG G5は、LGのフラッグシップモデルという位置づけのスマートフォン。チップセットにクアルコムの「Snapdragon 820」を採用し、4GBのRAMを搭載する。ディスプレイは5.3インチのWQHD(2560×1440ドット)。背面には2つのカメラを内蔵しており、広角135度の広々とした写真を撮ることができる。バッテリー2800mAh。金属筐体のユニボディで、質感も高めた。
とはいえ、これはあくまでLG G5の表面的なスペックに過ぎない。プレスカンファレンスに登壇したLGの担当者も、「あとでWebを見てくれれば分かる」と語り、会場の笑いを誘った。LG G5は、「もっと楽しむ(play more)」がテーマに掲げられており、端末や周辺分野に、さまざまなギミックを組み込んだ。
プレスカンファレンスで最初に挙げられたのが、取り外し可能なバッテリー。金属筐体のスマートフォンは、一般的にバッテリーが内蔵型になっており取り外せない。これに対し、LG G5は端末下部を下方向に引き抜くことで、バッテリーを着脱できるようになっている。LGのモバイルコミュニケーション部門、President兼CEO、ジュノ・チョ氏が「単なるフルメタルボディ以上」と語ったのは、そのためだ。
このバッテリー部は、端末の機能を拡張するモジュールにもなっている。プレスカンファレンスで紹介されたのが、 カメラモジュール「LG CAM Plus」。グリップがついており、ズームダイヤルやシャッターボタンなども搭載。カメラをより取りやすくするという位置づけのオプションとなる。
もう1つが、Bang & Olufsenとのコラボレーションで生まれたHi-Fiモジュール「LG Hi-Fi Plus with B&O PLAY」で、こちらはDACとアンプがセットになったもの。端末本体で再生する楽曲を、より高音質にすることができる。
端末側の機能として最初に紹介されたのが、「Always-on Display」。「1日平均で150回チェックするという通知や時刻」(担当者)を見やすくするためのもので、端末に常時これらの情報が表示される。ディスプレイを常に点灯させているため、バッテリーの持ちに影響もあるが、「1時間でたったの0.8%しか電池を消費しない」(同)という。
続いて披露されたのがカメラ機能で、135度の広角撮影が可能。背面には2つのカメラが搭載されており、通常のアングルと、ワイドアングルは画面上のボタンをタップして簡単に切り替えることができる。
LG G5の世界をさらに広げる「LG Friends」
これらに加えて、幅広い周辺機器も発売される。チョウ氏は、これを「LG Friends」と呼び、対応する製品が担当者より紹介された。最初に披露されたのが、360度カメラの「LG 360 CAM」。
リコーから発売されているTHETAのような小型のカメラで、360度の立体的な撮影を行える。映像はLG G5側でリアルタイムに確認できる。また、Googleのストリートビューに対応しており、プレスカンファレンスには同社の担当者もゲストとして招かれた。
続けて紹介されたのが、VRに対応したゴーグル「LG 360 VR」。こちらは、サムスンのGear VRとは異なり、頭に固定するのではなく、メガネのように耳にかけられるのが特徴。118gと重量も軽く、気軽に利用可能なことに重きが置かれている。
LG G5とは有線で接続。映像はLG G5側で再生する。これを可能にしたのが、LG G5に搭載されたSnapdragon 820。ゲストとして、クアルコムのCEO、スティーブ・モレンコフ氏も登壇し、同チップセットのGPU機能を生かした端末が出たことを歓迎した。
さらに、LGの担当者からは、スマートフォンで操作できるロボット「LG Rolling Bot」や、ドローンのコントローラーである「LG Smart Controller」が紹介された。これらのLG Friendsは、LG G5にプリインストールされた「LG Friends Manager」で、一元的に管理することが可能となっている。