CEATEC JAPAN 2014

ドコモ、CEATECで5Gをアピール、ポータブルSIMのデモも披露

 10月7日から幕張メッセで開催される家電の総合展示会「CEATEC JAPAN 2014」では、6日にプレス向けの事前公開が実施された。設営中ではあったが、いくつかのブースは取材が可能だった。

 NTTドコモのブースでは、5Gといった次世代の通信方式を紹介するコーナーのほかに、肌から出るアセトン(気体)を検出し脂肪燃焼の度合いが分かる参考展示や、クルマと会話するような「対話型車両エージェント」といった取り組みが紹介されている。

おサイフケータイ ジャケット

 スマートフォン関連では、iPhoneでおサイフケータイが使えるという触れ込みで注目を集める「おサイフケータイ ジャケット」の実物が展示されている。Suicaに対応していない点については、コーナーの説明員はおサイフケータイの開始当初もSuicaには対応できていなかった例をあげ、JR東日本との調整などから、対応までに時間がかかる様子を示唆していた。

おサイフケータイ ジャケット

ポータブルSIM

 スマートフォン関連でもうひとつ注目を集めそうなのが、6月に中国・上海で開催された「Mobile Asia Expo 2014」に合わせて公開された「ポータブルSIM」のデモ展示だ。CEATECでの展示では、試作機を用いたデモのほか、デザインモックも展示され、腕時計型やカード型など4つのコンセプトで形状が提案されている。

 「ポータブルSIM」に対応するスマートフォンについては、順次メーカーが対応を進めているとのことで、会場では、既存のスマートフォン・タブレットを元に試作した5機種が用意されている。NFCとBluetoothを利用し、かざすだけでペアリングを行えるほか、ポータブルSIMに設定を施し、カメラを起動できないビジネスモードといった使い方も可能。スマートフォンに装着したプライベート用のSIMカードと使い分けるといった利用方法にも対応する

「ポータブルSIM」
ポータブルSIMについて
ポータブルSIMに対応した試作機。5機種が用意された
ポータブルSIMのデザインモック
Eインク液晶タイプ
コインタイプ
カードタイプ
シリコンタイプ
ポータブルSIMの試作機
ポータブルSIMの試作機
ポータブルSIMをかざしたところ。NFCでBluetoothのペアリングを行う
ポータブルSIMが接続されると、SIMカードのない端末でもアンテナ表示が。一番左にはポータブルSIMの使用中であることを示すアイコンも表示されている
ほかの端末にポータブルSIMをかざすと、元の端末(写真左)はポータブルSIMとの接続が解除される
設定により、ポータブルSIMの利用中は機能を制限することも可能

皮膚アセトン測定デバイス、触覚ナビ

 参考展示で紹介されている「皮膚アセトンによる健康管理」は、従来は大型だった皮膚アセトンの測定デバイスを、身につけられる大きさにまで小型化したというもの。皮膚アセトンの測定で体脂肪の燃焼の度合いが分かるため、健康管理サービスと組み合わせて、個人に合わせた効果的なアドバイスなどを可能にする。

「皮膚アセトンによる健康管理」

 「YUBI NAVI」は、リモコンのような棒形のデバイスを握り、デバイスの動きを触覚で捉えて右や左といった案内を行うというもの。内蔵されたモーターなどで先端が右や左にねじれるようになっており、ユーザーは触覚だけで左右を判断でき、「歩きスマホをせずに握るだけでルートが分かる」としている。また、遠くはなれたユーザーと、握った際の強弱や間隔を送りあうこともでき、間隔を通じてコミュニケーションができる、と謳われている。

5Gの展示
クルマと対話する感覚の「対話型車両エージェント」。通信によりほぼサーバー側で処理を行う
「hitoe」搭載の心拍測定機能付きインナーウェア「C3fit IN-pulse」
VoLTEの音質体験
ケータイリサイクルについて
会場ではユーザーが廃棄予定の端末を持ち込んでリサイクルを体験可能
災害時のネットワーク技術

太田 亮三