本日の一品
iPhoneの充電もできる録画対応「ポケットフルセグ」
(2014/4/10 06:00)
以前、iPhoneが国内で登場したての頃、ワンセグが見られて、充電もできる「TV&バッテリー」なるものがあった。当時iPhoneユーザーではなかった自分にとっては関係のないものという認識だった。しかしiPhoneを使い始めて数年が経過。あるモノを見た瞬間、ムクムクと興味が出てしまった。それが「ポケットフルセグ 録画対応テレビチューナー」である。実はあの頃、「自分もiPhone使ってみたい。あの充電できるチューナーも使ってみたい」と思っていたらしい。
「ポケットフルセグ 録画対応テレビチューナー」は、iPhoneやiPadとWi-Fiで接続することで、フルセグとワンセグが見られる製品だ。バッテリー容量は2500mAhで、連続視聴時間はフルセグで約2時間、ワンセグは約2.5時間となっている。地上デジタル用アンテナ端子(3.5mmミニジャック)、miniB-CASカード挿入口、microSDメモリーカード挿入口、USB(Aタイプ)ポート、microUSB(Bタイプ)ポートを備えており、microSD/SDHC/SDXCカードを挿入することで録画もできる。おまけにいざというときはiPhoneの充電も可能だ。
番組の視聴には専用アプリ「ポケットフルセグ」を用いる。本体の電源を入れ、端末側のWi-Fi設定で「SBTV」で始まるSSIDを拾ったら、本体裏側に記載されたパスワードを入力。端末との設定はこれだけだ。あとはアプリを起動し、表示に従って設定すれば完了。録画もしたい方は、microSDカードを挿入し、アプリの「設定」でカードを初期化しておこう。
準備が終われば「視聴」ボタンで視聴開始だ。iPhone 5s、iPad mini Retinaディスプレイでの表示はなかなか良好。iPhone 5sでは2画面分割表示により、上にテレビ、下にWebページを表示するという使い方もできた。フルセグの状態がよくないときは、自動的にワンセグに切り替わる。画質はだいぶ落ちるが視聴を続けられる。
iPad mini Retinaディスプレイモデルでの視聴は、その画面サイズもあってかなりの見応え。思わず「おお!」感動の声を上げてしまった。最初に見たのは大相撲だったのだが(笑)観客の顔までよく見える。テレビを持っていなくても安心だなと思えるくらいだ。
試しにiOS 7にアップデートした第三世代iPadで使ってみたところ、残念ながら動作がカクカクで、とても視聴に耐えられる状況ではなかった。そもそもiOS 7の動作にもパワーが足りないようなので仕方ないだろう。
録画できる時間はmicroSDカード次第。端末のディスク容量を心配しなくて済むのはありがたい。1時間あたりの必要量はフルセグで約10GB、ワンセグは約1.1GBとのこと。64GBのメモリーカードではフルセグが約6.4時間、ワンセグなら約58時間録画できるので、利用状況に応じて選ぶといいだろう。説明書によれば番組表は7日先まで表示されるという。ただ、筆者が確認した時点では、現在時刻から数番組先しか表示せず、予約録画には至らなかった。
チャンネル変更なども簡単なので、使用感を大きく左右するのは電波の受信状況といっていいだろう。拙宅の電波状況は特によいわけではないが、所有しているフルセグ対応のAndroidタブレットと比較したところ、それほど大きな差は感じられなかった。タブレットでは音声のみとなる場所でも、「ポケットフルセグ」は映像まで表示することもあったので、もしかしたら多少受信感度はいいのかもしれない。ただ、表示前に「このチャンネルは視聴できません」と表示されることも多いので、極めて良好とはいえないと感じている。
とはいえ、見える場所に端末と人間がまとめてに移動しなくてはいけないタブレットに対して、「ポケットフルセグ」はチューナーだけ移動できる。iPhoneやiPadをお風呂テレビとして活用したい方には便利だろう。電波状況がよく、Wi-Fiの届きやすい環境であれば便利に使えるはずだ。
iPhone 5sへの充電も問題なくできた。いよいよ残りがピンチというときに心強い。テレビを見ていてつい……というパターンもありそうだが、テレビを見ながらも充電できるようだ。外出時の充電回数が1回程度で十分というiPhoneユーザーは、「ポケットフルセグ」を携帯すると安心できるに違いない。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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ポケットフルセグ 録画対応テレビチューナー | ソフトバンクBB | 1万2720円 |