本日の一品

「リングマウス」は7インチを片手で使う方法の決定版となるか?

「リングマウス」 利き手の人差指に差し込んで、親指で操作するとしっくりくる

 7インチタブレットは確かに片手で使うのに便利だ。しかしながら、その横幅のために不便な場面も。そこで発見したのが「リングマウス」なのだ。マウスとは似ても似つかないが、思いのほか使い勝手が良かったりする。

 最近、電車の中ではNexus 7(2013)を愛用している。ファブレットのGALAXY NoteやiPhoneも常に持ち歩いているのだが、ニュースメディアなどを読む際には7インチクラスのタブレットが、表示できる情報量も多く読みやすい。しかしながら、片手で持てる反面、片手は吊革につかまり、もう片手はタブレットを使うような感じとなり一気に難易度が上がってしまう。

 どうにか操作性も維持したまま片手でNexus 7を利用できないものかな、と思っていた矢先に購入してみたのが、サンワダイレクトの「リングマウス」である。マウスというものは元来ねずみに似ている形状からマウスと呼ばれる所以があったのだが、この「リングマウス」はマウスというよりもちょっと不恰好な指輪である。指輪の面にポインティングエリアとスイッチを2つ搭載しましたよ、という形状だ。

 この「リングマウス」、Nexus 7とすこぶる相性が良い。というのも、片手ではタブレットを持ちつつ、吊革を握っているもう片方の手ではマウス操作ができるのである。「リングマウス」自体は2.4GHz帯を利用した無線通信により制御され、タブレットにUSBレシーバーを差し込む必要がある。幸い近年のタブレットにはUSBホスト機能が搭載されているため、microUSBホストケーブルを介すことでUSBレシーバーが利用可能となる。リングマウス自体にはドライバーソフトも不要なため、レシーバーを差し込むだけでリングマウスによる操作が可能となるわけだ。

 「リングマウス」では少しだけ操作が特殊で、まずマウスポインタを操作する場合にはリングマウスのポインティング面を親指でなぞればよい。イメージとしては数年前にソフトバンクより発売した「Desire X06HT」に搭載されていた光学トラックボールのような感覚である。そして左クリックに相当する「クリック/決定」キーはそのままポインティング面を押し込むことで「カチッ」という小気味良い音でクリックができる。一方、下部の銀色の2つのスイッチであるが、右側はそのまま「右クリック」として機能する。ちなみにAndroidでのマウス操作では右クリックという考えは無いため、Nexus 7などで操作する場合には利用しない。左側のキーは、スクロールモードのオン・オフを切り替える機能が割り当てられている。つまり、縦に長いWebサイトを見る場合にも、画面に触れずにスクロールさせることが可能ということだ。

通常のポインティングとは違いやや慣れの必要な操作となる

 なお、タップ操作でいうところの「スワイプ」はポインティング面を押し込みながら指を動かすという動作となり、やや慣れが必要だ。

 筆者の場合、最近では取材先での利用が多くなってきている。ノートPCでの操作をしずらい狭い場所でも快適に操作できる。

 一方、当初想定していた電車の中での利用は控えてしまった。その最大の理由としては、クリック音である。電車の中で謎の黒い指輪を「カチッ、カチッ」としているさまを想像して欲しい。どこからどう見ても「あやしい」のである。とっても便利なのは間違いないのだが、盗撮に疑われそうなので控えるようになってしまったのであった。

 このリングマウスはUSBレシーバーからの無線で操作するのだが、Nexus 7にmicroUSBホストケーブルを挿入する必要がある。Bluetooth版があれば助かるのだけれどなぁ。

リングマウス本体以外にも、充電用ケーブルとUSBレシーバーが付属する
しっかりとしたケースも付属するため持ち運び時も破損や紛失の心配をせず安心だ
充電は付属のmicroUSBで行う。筆者は2週間に1回充電程度の頻度だ
Nexus7で利用しようとするとホストケーブルがびよーんとしてしまい、いまいちカッコよくない
製品名販売元購入価格
リングマウス 400-MA031サンワサプライ3480円

布施繁樹