レビュー

「Galaxy A30 SCV43」クイックインプレッション

S10の半額以下、でも“Galaxyらしさ”は健在

 日本市場におけるGalaxyと言えば、ハイエンドのSシリーズやNoteシリーズのイメージが強いが、海外ではミッドレンジのAシリーズも以前から展開されている。

 完全分離プランへの移行などで、低価格でも十分な性能・機能を持った機種に注目が集まる今、auから6月6日に発売予定の“お手頃価格のGalaxy”「Galaxy A30 SCV43」を試用した印象をお伝えする。なお、開発中の端末のため、製品版とはソフトウェアなどが異なる可能性があることをあらかじめお断りしておく。

Galaxy A30 SCV43(ブラック)

 auからGalaxy Aシリーズが発売されるのは、2015年12月に発売された「Galaxy A8 SCV32」以来で、およそ3年半ぶり。他事業者では、NTTドコモの「Galaxy Feel」シリーズもAシリーズをベースとしている。

 Galaxy A30は3月に海外で発売されたモデルだが、そのまま日本市場に持ち込んだというわけではなく、防水・防塵仕様でFeliCaにも対応、ストラップホールまで設けるなど、しっかりと日本のユーザーが求める要素を押さえて作り込まれている。

S10/S10+はパンチホール型のインカメラ配置だが、A30は水滴型ノッチ(切り欠き)を採用
画面内指紋認証ではなく、背面に指紋センサーを搭載。カメラは標準+広角のデュアルカメラ

 筆者は普段、同じGalaxyシリーズの上位モデルを利用しているが、もちろん負荷のかかる場面ではさすがにスペックの差を感じるものの、有機ELの「Super AMOLED」による鮮やかな画面表示や、大画面でも片手で操作しやすいよう配慮された「One UI」など、Galaxy A30でも「Galaxyらしさ」は生きていると感じた。

「Galaxy A30」カメラ作例

 今回の夏モデルでは、手頃な価格で「スペックはそこそこ、カメラは良い物を」という構成の機種がいくつか登場している。SNS利用者をはじめ、スマートフォンを選ぶ基準としてカメラ性能に重きを置くユーザーはやはり多いのだろう。

 Galaxy A30も標準+広角のデュアルカメラを搭載しており、いくつかのシーンで試してみた印象としては、日中の屋外など明るい場所であれば、鮮やかな色合いで見栄えのする写真が難なく撮れる。夜景ではややノイズが目立ち始めるが、投稿時に圧縮されるSNSなどの用途であれば許容範囲かと思う。

 Galaxy A30の価格は4万3200円(税込、以下同)。同時に発表された「Galaxy S10 SCV41」と比べれば半額以下である。たとえば2~3年前にMNPなどで当時のハイエンドモデルを安く手に入れたユーザーが、「次も使い慣れたGalaxyがいいけれど、10万円はちょっと……」といった場合にはかなり魅力的に映るのではないだろうか。