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アーティストが舞台裏をLINEで生配信、動画サービス「LINE LIVE」
AKB48や五郎丸選手、レコード大賞とのコラボ番組も
(2015/12/10 16:19)
LINEは、動画配信サービス「LINE LIVE」の提供を開始した。iOS/Androidのアプリとブラウザから無料で視聴できる。
「LINE LIVE」は、LINEアカウントから生放送の動画を配信できるサービス。配信機能は当初、アーティストなどの公式アカウントからに限定して公開されているが、今後一般ユーザーも無料で配信・視聴ともに利用できるようになる。
第一弾の配信は、12月10日(本日)19時から配信する「AKB48 劇場10周年記念トーク」。発表会の会場ではこれに先駆けて、AKB48のメンバーから柏木由紀、渡辺麻友、横山由依、加藤玲奈が登場し、先行配信を行った。
LINE上で、アーティストの公式アカウントと「ともだち」になると、ライブの案内が送られ、専用アプリから視聴できる仕組み。アプリでは、動画を見ながらリアルタイムでコメントを投稿したり、配信者に対して「チップ」を購入して送ったりできる。
サービス開始当初に配信するアーティスト・タレントは、AKB48グループ、超特急、井上苑子、ラグビーの五郎丸歩選手、flumpool、sinns神聖かまってちゃん、上坂すみれ、とにかく明るい安村など。テレビ番組とは違った、舞台裏の様子などを中心に配信される予定。
劇場やテレビ、ラジオなどとのコラボレーション番組も配信される。劇場では「原宿駅前ステージ」「Twin Box Akihabara」、ラジオでは「オールナイトニッポン」「School of Lock」などとコラボ。ラジオ・テレビ番組とのコラボでは、オリジナルの番組を放送していくという。
このほか、TBS「日本レコード大賞」放送前の舞台裏を配信する番組や、アニメ「ラブライブ!」に登場するアイドル「μ's」のライブ映像なども配信される。
LINEオリジナルの番組も発表された。芸能人がお忍びで通うレストランを紹介する「さしめし」では、第1回のゲストで志村けんとタカアンドトシが登場。ほかにも、次世代アーティストの発掘番組が予定されている。
LINEの強みは「ともだち」、アーティストとの交流プラットフォームに
10日に開催された発表会では、LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏が登壇。「LINE LIVE」提供の意図を説明した。
LINEでは、LINEアプリ上での動画配信の試みとして「LINE LIVE CAST」を試験提供してきた。同機能を利用して実施したオーディション企画では60万人が視聴するなど、同社が予想していた以上の反響があったという。
舛田氏は、その要因を「LINE」アプリが「ともだちからの」メッセージ通知機能を備えていることにあると分析し、「LINE LIVE」としての正式提供を決定したとした。競合のアプリに対する優位性についても「LINEアカウントのプッシュ通知」を挙げた。「LINEアカウントからの通知がほかの通知よりも開封率が高い」というデータを紹介し、「“ともだち”からのメッセージと一体になってることが強みではないか」と話した。
今後LINEでは、メッセージ、動画、音楽の配信機能を備えた、アーティストとファンの交流プラットフォームとしても展開していく。アーティストに対しては広告配信機能やチップ機能を提供し、手数料収入をLINEの収益とする方針。「LINE LIVE」では当初の目標として、月間視聴者数1000万ユーザーを掲げている。