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インドは100ドル未満、中国は中高価格帯で世界のスマホ販売を牽引

GfKが2015年第3四半期のスマホ販売動向を調査

 GfKマーケティングサービスジャパンは、2015年第3四半期(7月~9月)のグローバル市場におけるスマートフォンの販売動向をまとめた。グローバルにおける販売数量は、今期、3億2400万台(前年同期3億100万台)で、7%増加した。

インド市場、40%増

 前年比で最も成長したのはアジア太平洋(APAC)の新興国で24%増(3800万台→4700万台)。GfKによるとインドが40%増と著しい成長を遂げた。この背景には、100米ドル未満の端末の存在が大きく、この価格帯の端末は数量が66%増で、インドのスマートフォン販売数のうち48%を占めている。

 インド市場では、インドメーカーと中国メーカーのシェアが大きく、あわせて55%増(前年同期比12ポイント増)だった。また中東・アフリカは16%増(3600万台→4100万台)で、中でもエジプトが39%増と好調だった。

中国市場は中高価格帯

 一桁成長(6%増)ながら、最も数量が多かったのは中国で、9800万台(前期9300万台)という実績になった。販売金額で見ると、280億米ドル(約3.4兆円)で、中~高価格帯の販売が好調とGfKではコメント。

 500米ドル以上の端末は、前年同期から65%増、250~500米ドルでは25%増だった。一方、250米ドル未満では9%減となり、中国市場における端末平均価格は288米ドル(前年度比23%増)。GfKでは2015年全体における販売数が4%減になるものの、2016年には3%増に転じると予測する。

マイナス成長は中南米、APAC先進国など

 販売数でマイナス成長となったのは中南米(-5%、2600万台→2500万台)とAPAC先進国(-3%、1600万台→1500万台)だった。中南米はアルゼンチンとブラジルで経済が低迷した影響が大きく、APAC先進国では韓国がマイナス成長になったことが影響した。

 また販売額で落ち込みが激しいのは、数量と同じく中南米(-22%)で、中央・東ヨーロッパ(-14%)も続く。APAC先進国の販売額は-7%(90億ドル→80億ドル)だった。

関口 聖