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自宅で血液検査してスマホで確認、auから「スマホ de ドック」

 KDDIは、自宅で健康状態をチェックできるサービス「スマホ de ドック」を発表した。第1弾の血液検査サービス(1回4980円)が今夏より提供される予定で、正式提供に先立ち、自治体などが参加する実証実験が行われる。

 「スマホ de ドック」は、自宅で使う検査キットと、スマートフォンやパソコン向けに提供される専用サイトを組み合わせ、手軽に健康状態をチェックできるサービス。健康診断を受診していない人、あるいは20代~30代で健康管理への意識がまだ高くない層でも、手軽に体の状況を把握できるようにして、重症になる前に病気かどうかを判別できるようにする。チェックの結果、運動を始めるなど、生活習慣を変更することに繋がれば、auのヘルスケアサービスなどに誘導したい考え。また医療費削減の一助との期待もあって、自治体などでの採用も目指す。

 2015年度の健康診断として、20の自治体と2の健保組合が「スマホ de ドック」を利用する。これは実証実験となり、最大で24万人を対象に案内され、無料で利用できる。2016年度からは有料サービスとして、自治体での採用を目指す。

血液検査

 第1弾の血液検査サービスは、リージャーと提携して実現したもの。もともとリージャーが10年以上手がけている自宅向け簡易血液検査キットを用いて、KDDI側が検査結果を把握しやすくするWebサービスを構築した。血液検査キットを使って自宅で血液を採取し、検査センターに送ると数日~1週間で検査結果が明らかになり、スマートフォンやパソコンから結果を確認できるサービス。血液検査キットでは、0.065mlという微量の血液を採取。検査センターに送ると、血糖値や中性脂肪、コレステロールなど14項目の状況がわかる。検査は数日~1週間ほどで、ユーザーに割り当てられた専用サイト(マイページ)に反映され、パソコンやスマートフォンから確認できる。

血液検査キット
ピンクのキャップを外すと針

 採取した血液は、リージャーの特許技術により赤血球と血漿に分離された状態で希釈して送付する。希釈することで血液が安定化して、解析できるようになるとのことで、たとえば沖縄から送付した場合も30度以上の環境に10時間、さらされても成分は変化しなかったという。また北海道から送付する場合、仮に凍っても安定化するとのことで、南北に長い日本のどこにおいても血液検査が可能という。また指先と腕(静脈)で採取された血液は、どちらも違いはないとのことで、簡易的ながらリージャーの血液検査キットは信頼できるものとされている。

検査する項目
信頼性について
長期間利用すれば、以前のデータと見比べることもできる
チェック結果はランク付けして示される

関口 聖