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モバキャス、新規参入の促進を目的にサービス提供条件を見直し

 ジャパン・モバイルキャスティングは、携帯端末向け放送サービス「モバキャス」のソフト事業者の新規参入を促進する目的で、サービス提供条件を見直すと発表した。現在、同サービスにはmmbi(放送局名はNOTTV)しか参入していない。

写真は2011年のサービス発表時

 「モバキャス」の新たなサービス提供条件では、ジャパン・モバイルキャスティングが担当する範囲が拡大し、コンテンツの番組情報の管理や、契約・課金・決済といった業務管理、コールセンターの一次受付も、ジャパン・モバイルキャスティングが提供できる範囲に含める。これにより、新規参入を計画する放送事業者は、番組編成と販売・プロモーションなどを準備するだけで済むようになる。契約期間は10年。

 コンテンツを用意する放送事業者がジャパン・モバイルキャスティングに支払う料金のプランも改定され、利用セグメントが少ない場合、例えば1セグメントあたり年間で5億400万円がかかるところを、2億3400万円値下げし、新しい固定プランでは年間で2億7000万円になる。

 さらに、前述のように送信や課金といったジャパン・モバイルキャスティングから提供される「モバキャス付随サービス」を契約する有料の放送事業者に対しては、売上連動(レベニューシェア)プランも用意する。これは、レベニューシェアとなる代わりにさらに、年間の料金をさらに下げるというもので、1セグメント・1チャンネル利用時の基本料金が2億円値下げされ年間で7000万円、「モバキャス付随サービス」に含まれる「共通・送信」の料金が年間3000万円、合計で年間1億円などになる。

 これらの改定は、2015年4月に放送事業者がサービスを提供できるよう、準備を進めているとしている。

 モバキャスは全国42カ所(33都道府県)の送信所からサービスを提供中で、世帯カバー率は77.4%。対応端末は、8月1日時点でドコモからスマートフォン・タブレットが32機種、発売されている。

太田 亮三