DC-HSDPA対応ルーター「007Z」、ウィルコムがMVNOで提供


 21日のウィルコム新機種発表において、モバイルWi-Fiルーター「007Z」も発表された。ソフトバンクモバイル提供の製品と同じ「007Z」に、ウィルコムのロゴが入ったモデルとなる。10月7日発売。

 ウィルコムがMVNOとして提供するが、「007Z」はグループ会社であるソフトバンクモバイルの製品となるため、説明員は「いわゆるMVNOというより、ウィルコムがソフトバンクの製品を再販するもの」と話していた。

 端末価格は直販サイト「ウィルコムストア」において、「W-VALUE SELECT」と指定オプションを適用した場合に一括3万3600円となる。

 「007Z」は、DC-HSDPA対応で下り最大42Mbps、上り最大5.8Mbpsでデータ通信が利用できるモバイルWi-Fiルーター。無線LAN(Wi-Fi)はIEEE802.11 b/g/nに対応する。microSDカードスロット内蔵で、パソコンの外部メモリとして利用することもできる。

 ソフトバンクモバイルの「ULTRA SPEED」のサービスが利用可能で、料金プランもソフトバンクと同じ名称のものが用意される。ソフトバンクの「007Z」と同様にイー・モバイル(イー・アクセス)網にも対応しているが、国際ローミングサービスについては非対応となるので注意が必要だ。

 無線LANはIEEE 802.11 b/g/nに準拠し、簡単接続機能「WPS」に対応する。セキュリティ機能は、WPA2-PSK(TKIP/AES)、WPA-PSK(TKIP/AES)、WEP 128/64bitとなる。Windows 7/Vista/XPおよびMac OS X 10.4~10.6をサポートする。

 通信速度は、理論値ながら下り最大42Mbps、上り最大5.7Mbpsとなる。通信方式としてはW-CDMAの1.5GHz帯と1.7GHz帯をサポートする。1.5GHz帯がデータ通信サービス網で、1.7GHz帯はイー・モバイル網をソフトバンクが借り受けているものを利用する。

 なお、ULTRA SPEEDは、ソフトバンクの1.5GHz帯を利用したデータ通信サービス。HSPAを高度化し、理論値ながら下り最大21Mbpsを実現するHSPA+方式と、隣り合った2つのHSPA+を2つ同時に受信することで、下り最大42Mbpsを実現するDC-HSPA方式に対応する。ソフトバンクでは自社網でのデータ通信エリアを「データし放題対応エリア」とし、イー・モバイル網「データし放題対応サブエリア」としている。「データし放題対応エリア」は、下り最大42Mbpsではなく、HSPA+にあたる下り最大21Mbps以上のエリアとしている。



 




(関口 聖/津田 啓夢)

2011/9/21 11:00