ドコモ、神奈川で4G「LTE-Advanced」の実証実験
NTTドコモは、総務省関東総合通信局より第4世代通信方式「LTE-Advanced」の実験用無線局の予備免許を取得したことを明らかにした。実験試験局免許を取得次第、神奈川県横須賀市と相模原市で実証実験を行う。
LTE-Advancedは、同社が「Xi」(クロッシィ)としてサービスを開始したLTEをさらに発展させた、第4世代通信方式のひとつ。現在、3GPPにて標準化が進められており、LTEとの互換性も有している。ドコモでは、有線接続による模擬環境の実験で、下り約1Gbps、上り約200Mbpsの信号伝送に成功している。
今回の実験では、ドコモR&Dセンタ内と横須賀市内、相模原市市街地にて、実際の使用環境下で無線による伝送実験を行い、主要技術の性能評価を実施する。
実験が行われる主要技術では、LTEとの互換性を保ちながら、適応変調・チャネル符号化やハイブリッド自動再送要求などの技術で効率を上げ、広帯域化を行う「周波数広帯域化」(キャリア・アグリゲーション)が挙げられている。また、移動局(端末)側で複数の送信アンテナを用いて伝送効率を上げる「上りリンクMIMO伝送」、基地局から複数の移動局に向けて送信される信号をMIMO多重伝送する「下りリンクマルチユーザMIMO伝送」、設置場所が異なるアンテナ無線装置を同一基地局が集中制御し、複数のセルが連携することで移動局の伝送速度を向上させる「下りリンクマルチセル強調送信」(CoMP送信)などの技術について、評価が行われる。
「周波数広帯域化」(キャリア・アグリゲーション) |
「上りリンクMIMO伝送」 |
「下りリンクマルチユーザMIMO伝送」 |
「下りリンクマルチセル強調送信」(CoMP送信) |
2011/2/7 17:55