渋谷の街で宝探し、iPhone 3GSを活用した地域イベント開催


 ユビキタスエンターテインメント(UEI)は、3月13日に渋谷において、iPhone 3GSを使った謎解き・宝探しゲームイベント「クリムゾンフォックス 渋谷の街に隠された暗号を追え!」を開催する。これに伴い、クウジットと共同開発したアプリ「渋谷スキャナ」の無料配布が開始された。利用料は無料。

 「クリムゾンフォックス 渋谷の街に隠された暗号を追え!」は、iPhone 3GSを使ってオリエンテーリングの要領でゴールを目指していくイベント。「渋谷スキャナ」は、iPhoneのカメラ映像にゴールへのてがかりとなるARマーカーまでの方向と距離が表示されるほか、ARマーカーの読み取りなどに利用される。

 プレイヤーはまず、ARマーカーのある地点に向かい、マーカー地点で画像を認識させる。カメラ映像上にはゴールまでのヒントが表示され、同時にマーカーの認識時に得点が得られる。渋谷に点在するマーカーをいくつかたどることで規定点数に達し、最終的にゴールへの場所が案内される。ゴール地点にある「ゴールマーカー」を画像認識させるとゲームクリアとなる。

 ゴールまでの得点に応じて抽選券が配布される。上位入賞者にはアップルの「iPad」や、3月13日公開の映画「東のエデン劇場版II paradise Lost」のグッズなどがプレゼントされる。さらに当日、ネット動画中継サービスであるニコニコ生放送を使った企画なども用意される。

 開催日時は、3月13日正午~19時まで。「渋谷スキャナ」をセットしたユーザーは誰でも参加できる。

 「渋谷スキャナ」は、UEIとクウジットが共同開発したもの。UEIは、カメラを映像モニターとして利用し、画面上の現実の景色にGPS情報やARマーカーまでの距離を表示させる機能(電脳レンズ機能)を開発。クウジットは、ARマーカーで画像を認識させる技術「KART」を供給した。「KART」は、カメラで特定の画像パターンを認識し、カメラに映る現実の映像にバーチェル情報を合成する技術のこと。

 アプリはiPhone 3GSのみに対応し、iPhone 3GやiPod touchには非対応。App Storeで「クリムゾンフォックス」で検索するとアプリ情報が表示される。

 なお、「クリムゾンフォックス 渋谷の街に隠された暗号を追え!」には、「e空間実証事業プロジェクト」を展開している経済産業省や東急エージェンシーらが協賛している。今回のイベントも実証実験にあたり、UEIでは100名程度の参加を見込んでいるという。同社は今後の事業化に向けて「AR技術でどんなことができるか検討していきたい」(UEI)と話している。


 



(津田 啓夢)

2010/3/9 16:31