東芝、モバイル向け燃料電池「Dynario」発売


 東芝は、モバイル機器向けの燃料電池「Dynario(ディナリオ)」(PF60A000001)を10月29日に発売する。直販サイト「Shop1048」において、22日より受け付けが開始された。販売数量は3000台限定で、価格は2万9800円。

 「Dynario」は、ダイレクトメタノール方式を採用したモバイル機器向けの燃料電池。リチウムイオン電池とのハイブリッド構造を採用し、専用燃料カートリッジから燃料を注入すると発電が開始される。1回燃料を注入すると携帯電話を約2回充電できるとしている。

 内蔵リチウムイオン充電池を含めた出力は5V/400mA。燃料タンク容量は14ml。補助的に使われるリチウムイオン電池の仕様については非公表。モバイル機器とはUSB接続する。大きさは約150×74.5×21mmで、重さは約280g。

 使用する燃料カートリッジは、東洋製罐製の「東芝燃料カートリッジ」、燃料には高濃度メタノールが採用されている。カートリッジの容量は50ml。大きさは約62×122×29.1mmで、重さは約92g。価格は5本セットで3150円。

 東芝では、発売記念キャンペーンを実施。11月24日14時までに製品を注文すると、燃料カートリッジ5本セットがプレゼントされる。

 東芝のマイクロ燃料電池事業推進統括部によれば、燃料電池として最初に製品化するため、3000台の数量限定販売としたという。携帯機器のヘビーユーザーをターゲットに販売され、「利用者の意見を聞きながら次期モデルに反映していきたい」としている。

 なお、同統括部によると、航空機内への持ち込みは、「Dynario」本体は可能とのこと(カートリッジは禁止)。現在、規制緩和に向けて働きかけを行っており、2011年にも規制が解除される見込みとしている。


 



(津田 啓夢)

2009/10/22 15:44