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Adobeが音楽フェス「大阪ジャイガ」に出展、若年層のクリエイティブ活動を支援する“涼しいブース”を見てきた

 アドビ(Adobe)は、大阪で開催された音楽フェス「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2026」(大阪ジャイガ)にブースを出展した。「アドビが音楽フェスに出展する」と聞くと、思わず誤報を疑いたくなってしまうが、クリエイティブと音楽ファンは、意外とつながりが多いという。

 百聞は一見にしかずというので、今回は大阪ジャイガのアドビブースを覗いてきた。

スマホだけで楽しめる4つのクリエイティブ体験

 ブースでは、無料でジャイガの思い出を作れる体験ができる。

 まずは、iPhone版「Premiere Pro」を使ってショート動画を作る体験。大阪ジャイガの動画を簡単に作れる素材を用意しており、すぐに動画を作成できる。

 次に、「Adobe Express」で作る自分専用のタイムテーブル。大阪ジャイガでは、複数の会場とステージでライブが開催される。お目当てのアーティストや気になる楽曲のステージをタイムテーブルに書き込んでおけば、安心してフェスを楽しめる。こちらも、テンプレートが用意されており、ほかの人とはひと味違うタイムテーブルが作成できる。

 また、生成AI「Firefly」を使い、プロンプトでロゴを作成する体験もできる。ジャイガのロゴ素材をもとに、Fireflyでプロンプトを入力することで、ユーザーオリジナルのロゴデザインを作成できる。さらに、SNSで投稿すると、オリジナルロゴのタトゥーシールをもらえる。

 4つめの体験は、「Acrobat」を使った電子来場証明書の作成体験。開催日ごとに用意された来場証明書に、ユーザーが署名を入れることで、ユーザーだけの電子来場証明書が作成できる。

ブース内は冷房が効いて涼しい

「冷房が効いた涼しいブース」をアピール

 ブースには、大きく「Adobe」のロゴが掲げられており、一瞬で「アドビのブースだ」とわかる。それ以上に気になったのは、ブース前で「無料で涼みながら、ジャイガの思い出をつくろう」というアピールだ。

ブース前の看板

 当初は特にアピールする看板を立てていなかったようだが、「単に『Adobe』と書いてあるブースでは、中で何をやっているのかがわかりづらかった」と担当者は語る。今回のブースでは、中で空調を効かせるべく、ブースは周囲に壁を作っており、外から内側を覗けない仕様になっていた。このため、どういうブースなのかを示す看板を作成し、アピールしていたわけだ。

 また、真夏の野外フェスで求めない人はいないであろう“涼”をアピールすることで、“涼”目当てでまずは入ってもらい、クリエイティブな体験へと誘う狙いもあるという。筆者もブースに入って一番の感想は「涼しい」であった。

「アドビを知らない」若年層にアピール

 ブース体験を終えて、あらためて出展の狙いを担当者に聞いた。

 アドビ マーケティング本部 マーケティングマネージャーの鈴木依子氏は、出展の狙いを「ブランド認知向上」と「クリエイティブの身近さの訴求」だと語る。

アドビ マーケティング本部 マーケティングマネージャーの鈴木依子氏

 音楽フェスの来場者は、多くが若年層の音楽ファンで、クリエイティブへの関心度合いも高く、親和性が高いという。実際にブースを訪れたユーザーは、大学生から20代半ばが中心で、多くが生成AIによる画像生成を経験していないユーザーだった。「プロンプトの書き方がわからない」という声も多かったが、友人同士でクリエイティブ体験を楽しむ様子も見られ、新しい体験機会の提供に、確かな手応えを感じたと鈴木氏は話す。

 一方で課題もあったという。今回のイベントでは、SNSへの投稿で作成したタトゥシールを進呈していたが、若年層の中にはX(旧Twitter)のアカウントを登録していなかったり、Instagram(インスタグラム)も鍵付きのアカウントしか持っていなかったりしていたといい、実際にタトゥーシールを発行したのは、来場者のうちの約半数だったという。

投稿されたデザインは、担当者がチェックし、印刷後にブース外で展示される

 「アドビの認知度」という面では、ブースに来場したユーザーの多くは、「アドビのことを知らない」あるいは「仕事でPDFファイルを扱う時だけしかアドビのツール(Acrobat)を使わない」という認識だったといい、今回の取り組みで、認知拡大の好機になったと鈴木氏は分析する。

 また、パソコンなどの専門ツールがなくても、技術の進化で誰もが簡単に創作できることを体験してもらえたと説明。たとえば、オリジナルロゴを作成する体験では、「推しのアーティストをイメージしたロゴを生成する」といった、推し活とクリエイティブ活動を併せ持った体験をするユーザーもおり、鈴木氏は「楽しさを感じてもらえた」と一定の手応えを感じたと語った。