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アドビの生成AI「Adobe Firefly」が正式提供開始、商用利用も可能でフォトショやイラレとの連携も

無課金でも毎月一定数利用可能

 アドビは、ベータ版として提供している画像生成AI「Adobe Firefly」の正式版の提供を開始した。Web版のほか、アドビのサブスクリプションサービス「Adobe Creative Cloud(CC)」に組み込まれる形で利用できる。Adobe CCの各種プランを契約するユーザーのほか、無料プランのユーザーも一定数無料で利用できる。

 「Adobe Firefly」は、ユーザーが入力した文章に応じて画像や装飾文字を生成できるサービス。Webブラウザで利用できるほか、「Adobe Express」でも同様の画像生成機能が利用できる。

 また、生成AI技術を活用して、アドビの画像作成編集ソフト「Photoshop」では余白を補完する「生成塗りつぶし」と「生成拡張」機能が、「Illustrator」では「生成再配色」が利用できる。

Photoshopの「生成塗りつぶし」機能
生成前(左)と生成後(右)
Illustratorの「生成再配色」機能

 文章によるプロンプトは、英語や日本語を含む100以上の言語をサポートしている。

正式版の利用方法

 「Adobe Firefly」正式版は、Adobe CCに新たに導入されるAdobe FireflyプランやAdobe Expressのプレミアムプラン、Adobe CCの有料プランを契約するユーザーが利用できる。利用時には、「生成クレジット」と呼ばれるカウントが新たに設定され、プランごとにクレジット上限が定められる。

 クレジットは、Adobe FireflyのほかAdobe Photoshop、Adobe Illustrator、Adobe Express上で、プロンプトを入力して生成する場合に積算され。クレジットが上限になった場合でも、処理速度が低下した状態で利用できるほか、追加のクレジットを購入(11月以降)することもできる。

 なお、Adobe CCやAdobe Firefly、Adobe Expressを無料で利用しているユーザーにも生成クレジットが毎月与えられる。無料ユーザーが利用上限に達した場合は、有料プランを契約するか翌月のクレジットリセットを迎えると、生成できるようになる。

 Adobe Firefly正式版では、法人向けのエンタープライズ版が用意されるほか、コンテンツの名前や日時、作成ツールや編集履歴が関連付けられる「コンテンツクレデンシャン機能」が生成したコンテンツに自動付与される。