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「挑戦は次のステージへ」、小島社長が語るドコモビジネスのこれから
2025年10月9日 18:13
これからの社会を支える基盤のキーワードは「自律」「分散」「協調」と、NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)の小島克重社長が、9日に開催された同社のイベント「NTT docomo Business Forum'25」で語った。AIに最適化されたプラットフォームを手に、全国の中小企業の支援を強化する。
ドコモビジネスになってからの変化
7月にNTTドコモ傘下に入り「NTTコミュニケーションズ」から「NTTドコモビジネス」に社名を変更した同社。ドコモビジネス 代表取締役社長 社長執行役員 CEOの小島克重氏は「社名を変えて、挑戦は次のステージに入った」と宣言。1999年、長距離・国際通信を担う企業として始まった同社だが、現在の立ち位置を「総合ICTソリューションプロバイダー」と位置づけて大企業のみならず、中小企業にもサービスを提供する。
小島社長は、NTT Com時代と比較して、ドコモビジネスは「地方・中小企業とともに事業を行う」存在だと話す。「NTT Comでは、大企業に向けてソリューションを提供することで成長した。そのソリューション力を、日本全国の中小企業にまで提供して、日本を元気にするのが(ドコモビジネスとしての)ミッション」と、これまでとの違いを語った。
さらに、今後は法人事業でもモバイルの役割がより大きくなるとして、ドコモグループの一員になったことについてのメリットを話す。5G SAについての企業の期待は大きく、同社としても5Gを活用したサービスの展開を描く。
ロボットが社会に溶け込み、自動運転も当たり前になることはそう遠くない。小島社長はそうした社会を支えるプラットフォームは「自律」「分散」「協調」がキーワードになると予測を示す。
生活・業務の中にICT技術が浸透し、誰もがテクノロジーを駆使することが当たり前になった現在。NTT Com時代と比較して現在のドコモビジネスが提供するサービスは格段に増加した。特に昨今の中心はAIで、ビジネス環境にも大きな変化をもたらすことが期待されている。
AI活用のPFで全国の企業を支援
ドコモビジネスが、次世代社会の基盤として打ち出すのが「AI-Centric ICTプラットフォーム」だ。マイクロソフトのAzureやアマゾンのAWS、グーグルクラウド、セールスフォースなどと接続されており、地方のニーズにも応える分散型データセンターにも対応する。
中心となるのがネットワーク機能をソフトウェア化した「NaaS」(Network as a Service)で、ポータルからの操作で手軽に帯域を変更できる。従来であれば、工事などで日数を要したが、同プラットフォームからの操作では数分で変更が完了するという。
このNaaS機能によりドコモビジネスは、米ガートナーの評価で日本を本拠地とする企業として初めて「Winner」を獲得した。小島社長は「NaaSが特に評価された。ポータルからの操作で5~10分後に帯域を切り替えられる、ソフトウェア制御のタイムリーな仕組みについて特に関心を得られた」と話した。
同社では「AI」「IoT」「デジタルBPO」「地域・中小DX」の4つを重点領域と位置づけ、AI-Centric ICT プラットフォームを活用して、事業を加速する。その一環として川崎重工と、ロボットの社会実装で協業を結んだ。あわせて「ドコモビジネスパートナープログラム」を立ち上げ、複雑化する社会・産業課題に対処していく。
小島社長は最後に「さまざまな産業や地域が抱える課題をDXで解決し、驚きと幸せに満ちたサステナブルな社会を実現する。これが我々の目指す、産業・地域DXのプラットフォーマーとしての姿であり、AI時代における新しいステージのチャレンジ。しっかりやり遂げる」と締めくくった。






















