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総務省が楽天モバイルに行政指導、不正ログイン・不正契約と報告遅れ

 総務省は19日、楽天モバイルの「my楽天モバイル」でログインに必要な認証情報が流出し、eSIMが不正に契約された事案が発生したうえ同省への報告が遅れたとして、電気通信事業法に基づき、同社に対して文書で行政指導した。

 2023年5月~2025年2月にかけて、楽天モバイルのユーザー向けポータル「my楽天モバイル」のIDとパスワードの組み合わせが、何らかの方法で少年らによる犯罪グループにより不正に入手され、不正にeSIM回線を契約される事案が発生した。

 楽天モバイルの仕組み上、既存ユーザーが追加でeSIMを申し込む際は本人確認が必要ないことを悪用した犯罪。影響を受ける回線は少なくとも7002回線、4609人分とみられる。漏洩した可能性がある個人情報は、連絡先電話番号、SMS送受信先、通信時間など。

 加えて、楽天モバイルは少なくとも2月27日までには、情報漏洩について認識していたものの、総務省へ報告があったのは6月17日だった。電気通信事業法では、通信の秘密が漏洩した際に報告書を速やかに提出するよう定められており、同法への違反も疑われるという。

 総務省では、19日付で楽天モバイルに対してユーザー対応および被害拡大の防止策の実施を求めたほか、同省への報告の遅れは同社の社内体制にあるものと見て、体制の見直しもあわせて求めた。