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アドビの生成AIツール「Firefly」のスマホアプリが登場、「Lightroom」も進化
2025年6月17日 22:00
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」のモバイル版をリリースした。「Lightroom」のモバイル版などでも新機能の提供が始まっている。モバイル版のFireflyはGoogle PlayとApp Storeからダウンロードできる。
モバイル版Fireflyがリリース
モバイル版はAndroidとiOSで利用できる。テキストから画像や動画を生成でき、画像から動画を生成することもできる。ほかに映り込んだ人など不要なものを削除できる「生成塗りつぶし」機能も備え、画像を拡張する「生成拡張」も利用できる。
画像からの動画生成については、2枚の画像を動画の開始と終了に指定してその間を補完するように動画を作ることができる。
OpenAIの「Image Generation」とグーグルの「Imagen 3/4」と「Veo 2/3」のモデルに対応している。スマートフォンで商用利用できる生成AIサービスを利用できることから、アイデアを思いついたらすぐに作業できるメリットを打ち出す。
モバイル版Fireflyはアプリ自体は無料。パートナー企業のAIを含む、アプリ内の各種生成機能を利用するには、クレジットを消費することになる。モバイル版で作成したコンテンツはCreative Cloudに同期され、パソコンなどからもアクセスできる。Web版のFireflyは、パブリックベータとして誰でも利用できるようになり、Ideogram、Luma AI、Pika、RunwayAIモデルが新たに追加された。
Lightroomの機能が向上
モバイル版のLightroomでは、先行アクセス版として提供されてきた「クイックアクション」が正式実装された。
AIが写真を解析し、被写体や背景、空、草、木、人工物などを認識。各オブジェクトに対してスライダーや個別のアイコンで調整できる。複数の人物が写る写真では、全員をまとめてレタッチ、または1人ずつ個別に肌の滑らかさなどを調整することもできる。
また「生成AI削除」では、背景に映り込んだ余計な人など消したいオブジェクトは指で囲って指定する必要があったが、今回のアップデートで「不要な箇所の削除:人物」として、不要なオブジェクトをワンタッチで指定できるようになった。メインの人物はそのまま残せる。
このほかに作成したアルバムの共有用としてQRコードを発行できるようになり、従来より手軽に写真を共有できるようになった。デスクトップ版のLightroomでも、ガラスの反射の削除や強化されたスーパー解像度などの新機能が提供されている。