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新型ATOKを搭載、ディスプレイも進化した「ARROWS NX F-05F」
(2014/5/14 11:37)
富士通製の「ARROWS NX F-05F」は、NTTドコモの2014年夏モデルの1つとして5月下旬に発売予定のAndroid 4.4搭載スマートフォン。ドコモオンラインショップで提示されている一括価格は8万8560円(税込)。月々サポートを適用した店頭想定価格は、新規契約、MNP、機種変更のいずれもで4万円台後半になる見込み。
これまでのARROWSシリーズと同じく背面に指紋認証センサーを搭載するほか、日本語入力環境やディスプレイ、カメラなどが特徴として打ち出されている。ボディはU-Flame(ユーフレーム)と呼ばれるデザインを採用し、側面がゆるやかにカーブする握りやすい形状。本体にはハイパーダイヤモンドタフコードが施されている。
入力しやすさを追求した「Super ATOK ULTIAS」
特徴の1つである「Super ATOK ULTIAS(ウルティアス)」は、4月に発表されたばかりの日本語入力システム。共同開発した富士通とジャストシステムでは、「スマートフォン史上最高レベル」と、その快適な文字入力性能をアピールする。日本語英語辞書、郵便番号辞書、町名住所変換辞書、6地域の方言辞書などが用意されており、パソコン相当の推測エンジンと単語数で、打ち間違いなどを適宜修正して、適切な予測変換を表示する。
具体的な利用シーンにおいては、例えばメールアプリと地図アプリでは推測変換候補を、話し言葉優先、地名優先といったように切り替える。切替対象となるアプリは、プリインストールされるアプリのほか、サードパーティ製であっても定番となっているようなSNS、地図アプリなどが対応する。切り替えの有無について設定はなく、自動的に適用される。
推測変換候補ではまた、字名など地名に含まれる言葉を変換する場合、日本全国の地名が列挙される。例えば「ひろしま」と入力し変換すると、推測変換候補の後半には、「北海道北広島市広島」「新潟県妙高市広島」など広島が住所の最後に含まれる地名が、都道府県から表示される。ユーザーは住所をすべて入力することなく、変換候補から選ぶだけで「~広島」という住所を入力できる。
推測変換では、インターネット上で流行している言葉を推測変換候補に取り込むことも可能。ユーザー登録を行い、「ATOK キーワード Express」を設定すると利用できる。
このほかにも、「たべれる」という入力に対し、「食べられる」という変換候補を表示するといった、“ら抜き言葉”を修正する候補や、文字の打ち間違いを修正した候補の表示が可能。同じ発音で複数の意味や漢字がある言葉を、オフラインで搭載した辞書で調べられる機能も用意されている。
さらに、括弧ように“開き”と“閉じ”で組み合わせて使う記号を一度に入力すると、直後のカーソル位置が 『 | 』 といったように記号の間に挟まれるなど、入力シーンを想定した改良も行われている。
ユニークな機能の1つが「なぞってコピー」。これは、画面キャプチャの機能拡張の一環となるもので、キャプチャした画面内にある文字列を指でなぞると、そのテキストを判別してコピー&ペーストできるデータにしてくれる、というもの。Webページの上のテキストだけではなく、画像として記録されているテキストも認識する。
さらに省電力化したWhiteMagicディスプレイ
約5インチのフルHDディスプレイは、RGB(赤緑青)に加えて白色のピクセルを用意することで省電力化するWhiteMagicディスプレイ。冬モデルの「ARROWS NX F-01F」でもWhiteMagicディスプレイだったが、そのときの明るさ(800カンデラ)からパワーアップして1000カンデラという明るさを実現しつつ、消費電力は同程度のままとなった。つまり、これまでと同じ明るさで利用すれば、従来よりも少ない消費電力で利用できる。発表会の展示会場では、従来の液晶と最新のWhiteMagicディスプレイを比較するデモも行われていた。
指紋センサーを搭載
背面のスマート指紋センサーは、前モデル「F-01F」に搭載された機能や形状を継承。丸形で、センサーと押しボタンを兼ねており、指1本で手軽にロックを解除できる仕組みとなる。これまでと同じく富士通ならではのプライバシーモード設定をプリセットのメールアプリ「NX!メール」でも運用できるが、ドコモメールがIMAP対応となったことで、NX!メールアプリでドコモメールを利用すれば、プライバシーを守りながら「docomo.ne.jp」のメールを利用できる。
2070万画素カメラ
約2070万画素のソニー製CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を採用し、さらに独自の画像処理エンジン「GRANVU」や暖色フラッシュを使って、より自然な色合いで写真を撮れるようになった。
データ放送対応、LTE/Wi-Fi同時のマルチコネクション
フルセグ機能では、録画機能を新たにサポート。またデータ放送にも対応する。アンテナは内蔵型となる。
通信機能では、LTE/3GとWi-Fiを同時に利用できる「マルチコネクション」に対応。富士通製でau向けの端末に搭載されていた機能で、通信状態に合わせて最適化される。
このほか、フィーチャーフォンからの乗り換えを考慮した機能として、設定メニューの表示がタイル表示になっている。初期設定ではタイル表示で、Androidで標準的なリスト表示にも切り替えられる。
主な機能
VoLTE、防水・防塵、おサイフケータイ(FeliCa/NFC)、赤外線通信、テレビ(ワンセグ/フルセグ/NOTTV)、Wi-Fi、Bluetooth 4.0などをサポートする。チップセットはMSM8974AB(2.3GHz駆動、クアッドコア)、2GBのメモリ、32GBのストレージを備える。新たに画面輝度や使用できるアプリを制限する「非常用節電モード」を備える。
大きさは約140×69×10.4mm、重さは約159g。ボディカラーはGold、White、Redの3色。
項目 | 内容 |
大きさ、重さ | 約140×69×10.4mm、約159g |
カラー | Gold、White、Red |
発売時期 | 2014年5月下旬 |
OS | Android 4.4 |
ディスプレイ | 5.0インチ/WhiteMagic/1920×1080 |
CPU | クアルコム MSM8974AB/クアッドコア/2.3GHz |
メモリ(RAM/ストレージ) | 2GB/32GB |
カメラ | 約2070万画素 |
インカメラ | 約130万画素 CMOS |
microSDHC/SDXC | ○/○(最大64GB) |
Wi-Fi(無線LAN) | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
通信方式 | LTE/3G/GSM |
通信速度(下り最大/上り最大) | Xi(下り最大150Mbps/上り最大50Mbps) |
ワンセグ/フルセグ/NOTTV | ○/○/○ |
おサイフケータイ | ○ |
NFC | ○ |
防水/防塵 | ○/― |
DLNA/DTCP-IP/DTCP+ | ○/○/○ |
テザリング | ○ |
Bluetooth | V4.0 |
赤外線通信 | ○ |
待受時間(3G) | 約860時間 |
待受時間(LTE) | 約720時間 |
通話時間(LTE/3G) | 未定/約840分 |
バッテリー容量 | 3200mAh |
VoLTE | ○(7月) |
急速充電2 | ○ |
非常用節電機能 | ○ 非常用節電モード |
HDコンテンツサービス提供開始(dビデオ) | ○ |
SDコンテンツ高速ダウンロード(dアニメストア) | ○ |
シンプルメニュー | ○ docomo シンプル UI |
かんたんテザリング(WPS接続) | ○ |
ANT+ | ― |
プリンタ連携 | ○ |
お風呂防水 | ○ |