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M3チップ搭載のiPad Airと専用Magic Keyboardが登場! 過去モデルからどれだけ進化した?
2025年3月5日 01:17
2025年3月4日23時ごろ(日本時間)、アップルはM3チップを搭載したiPad Airの最新モデル「iPad Air(M3)」と、iPad Air専用のMagic Keyboardを発表。現時点で予約注文を開始しており、発売は3月12日となる。
M2チップを搭載している前モデルと同様に、11インチモデル、13インチモデルの2サイズ展開。ストレージは128GB、256GB、512GB、1TBの4サイズとなる。最安構成となる11インチ128GBのWi-Fiモデルは、前モデルと同様に、9万8800円となった。
新モデルの大きな特徴は、チップセットが更新され、M3チップが搭載された点。4つの高性能コア、4つの高効率コアからなる8コアCPU、9コアGPUを搭載しており、M1チップ搭載のiPad Airと比較すると、マルチスレッドのCPUワークフローが最大35%、グラフィックス性能は最大40%高速化している。メモリは8GBで、前モデルから据え置きとなった。
また、iPad Airシリーズとしては初めてとなる、Dynamic Caching、ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディングとレイトレーシングに対応。M1搭載iPad Airより、最大4倍高速なパフォーマンスができ、ゲームプレイ時に、よりリアルな描画ができるようになった。
AI機能も進化、Apple Intelligenceをサポート
機械学習を担うNeural Engineは16コアで、M1チップ搭載iPad Air比で、最大60%高速化している。Neural Engineの強化は、2025年4月より日本語への対応が発表されている、Apple Intelligenceの動作性にも大きく関わると考えられる。Apple Intelligenceは、オンデバイスで処理する機能も多いため、処理性能が快適さに直結する。
Apple Intelligenceの機能である、メモアプリにて、メモした内容を補足して、関連する画像を生成する、画像マジックワンド機能が利用できる。「iPad Air(M3)」は、Apple Pencil Proでの手書き入力に対応している。Apple Intelligenceに対応する多数のアップルデバイスの中でも、Apple Pencilでの手書き入力に対応しているのはiPadシリーズのみなので、独自のユニークな使い方にも期待ができる。
ほかにも、作文ツールとSiriにはChatGPTが統合されており、ChatGPT専用のアカウントを作らなくても、無料で機能が利用できる。写真アプリでは、写真内の不要な要素を削除するクリーンアップツールや、ライブラリ内のコンセプト、テキスト説明、人などを組み合わせ、新しい画像を生成するImage Playground機能などを使用する際に、安定して高速な動作ができるようになる。
iPad Airシリーズで言えば、Mシリーズのチップセットを搭載したデバイスでApple Intelligenceが利用できるが、主に処理スピードにおいて、M3チップを搭載した最新モデルが優位に働くだろう。
搭載カメラは、フロントカメラ、バックカメラの両方とも12MPとなり、前モデルと共通。本体を横向きにした際に、上部にカメラが来るデザインなのも、前モデルと同じだ。
フロントカメラはセンターフレーム機能に対応しており、ビデオ会議の際に、被写体を中央に収めるように、自動的に画角を調節できる。バックカメラでは、スマートHDR写真、4Kビデオの撮影に対応している。
本体サイズは、11インチモデルが幅178.5mm×高さ247.6mm×厚さ6.1mm、13インチモデルが幅214.9mm×高さ280.6mm×厚さ6.1mmとなっており、前モデルと共通。ただし、Wi-Fiモデル、Wi-Fi+Cellularモデルのどちらも、1g~2g程度ではあるが、わずかに軽くなっている。解像度も、前モデルと変わらない。
そのほか、充電ポートはUSB-C、Wi-Fi 6Eに対応、SIMタイプはeSIMのみ、Touch IDに対応など、ハードウェア面では、前モデルを踏襲した部分が多くなっている。なお、iPhone 16eに搭載した、アップル自社開発のモデムとなるApple C1も、非搭載となっている。