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KDDI、宇宙共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」スタート

 KDDIは30日、宇宙に関する共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」を開始した。宇宙事業に挑戦しやすい環境をスタートアップや大企業へ提供することで、地上での課題解決につなげる。

 MUGENLABO UNIVERSEでは、さまざまな実証環境が用意される。たとえばスペースデータの協力により、ISSや月面などの宇宙環境を再現したデジタル空間「宇宙デジタルツイン」が提供される。2027年度には、低軌道上での実証環境(協力はElevationSpace)、重力再現環境(協力はデジタルブラスト)の提供が始まる予定。

 また、宇宙領域に関するナレッジシェアリングとして、宇宙事業に関する勉強会が実施される。スタートアップと大企業のマッチングも図られる。

 今後は、2025年度に宇宙空間を再現したデジタル空間での実証、2027年度に低軌道衛星での実証を開始し、2030年度には宇宙を活用した事業創出を目指す。

 KDDI ∞ Laboパートナー連合の大企業から、KDDIのほか、関西電力、KCJ GROUP、サントリーホールディングス、松竹、スカパーJSAT、住友不動産、大日本印刷、電通、東急、TOPPAN、三井住友海上火災保険、三井物産が参加する。

 スタートアップのエントリー条件は、設立10年以内の未上場企業で、製品やサービスをすでに商用化していること。Webサイトから申し込める。

 30日の説明会に登壇したKDDI 取締役執行役員常務 CDO 先端技術統括本部長 兼 先端技術企画本部長の松田浩路氏は、同社の「宇宙通信の進化構想」も紹介。2028年以降に月と地球間での通信を実現させ、2030年以降には月面での5G通信を整備すると語った。

松田氏