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ソフトバンク宮川社長、LINEヤフーの現況に「スタート、ずいぶんけつまずいている」

ソフトバンク代表取締役社長兼CEOの宮川潤一氏

 ソフトバンク代表取締役社長兼CEOの宮川潤一氏は9日、同社の2024年3月期連結決算説明会で、LINEヤフーのプライバシー問題や経営統合に関する現況について「ちょっとスタート、ずいぶんけつまずいている」と語った。

 会見中の質疑で、「PayPayとLINEのID連携が時期未定になったが、グループシナジーによる成長見込みに影響はあるか? Zホールディングスでの経営統合から3年経つがLINEヤフーへの期待感はどうか?」と質問があった。

 宮川氏は、IDの統合でソフトバンクのモバイルなどと連携していきたいと考えているとし、連携延期は「少し痛いという感じがある」とコメント。

 その一方、PayPayとモバイル事業については、「どんどん進めている」とし、ほかのIDに問題を引っ張らない状態までLINEヤフーのセキュリティ強化が進むまでは「辛抱するしかない」とした。

 LINEヤフーの現状については、「ちょっとスタート、ずいぶんけつまずいているなと感じる。組織統合を上手にやってくれないのかな? と常々思っている」と指摘。

 ソフトバンクがこれまでさまざまな会社が集まって現在に至っていることに触れ「ソフトバンクの歴史をみると、色々なキャリアをM&Aしながら組織を統合し、戦力としてまた次の一手を打ちに行くというのがソフトバンクのスタイルだった」と振り返り、LINEヤフーについて「まさかこんなに手こずるのかなと思っている」とした。

 今後のLINEヤフーの期待感としては「今置かれている環境を打破して、それをさらなる成長に向かって堂々と歩いて行けるように進んでもらいたい」と語った。