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楽天、金融事業再編を正式発表

 楽天グループと楽天銀行は、同社のフィンテック(金融)事業の再編について基本合意書を締結したと発表した。楽天銀行を軸に、グループの金融事業再編を目指すとしている。

 今回の再編では、楽天銀行と楽天カード、楽天証券ホールディングス(楽天証券HD)、楽天インシュアランスホールディングスなど金融事業全体を1つのグループに集約する。ただし、仮想通貨や暗号資産事業を展開する楽天ウォレットは、今回の再編の対象外としている。

 また、2023年11月に発表された「楽天証券HDの上場申請取り下げ」の際に発表していた「上場方針の維持」については、今回の再編が実施された際は「楽天証券HDの上場を行わない可能性」について楽天証券HDと協議するという。

 なお、再編が実施された場合でも、楽天銀行の株式は現在と同じ東証プライムに上場されることが想定されている。

 今回の再編は、10月実施を目指すとしている。

 楽天グループは、楽天モバイルによる通信事業のほか、Eコマースやトラベル、フィンテック(金融)サービスなど70以上のサービスを展開し、独自のエコシステム(経済圏)を形成している。スマホ決済や銀行、証券などフィンテック事業の各サービスの会員基盤が継続的に拡大しているなかで、迅速かつ機動的な意思決定などが重要であるとの判断に基づき、今回の協議開始に至ったという。