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ソフトバンク、商用5GでSRv6 MUPとMEC活用のフィールドトライアル

 ソフトバンクは、SRv6 MUPを活用した5G MECのフィールドトライアルを開始した。アプリケーションの設計の平易化やコスト削減が期待される。

 商用5Gネットワーク上で進めているSRv6 MUP(Segment Routing IPv6 Mobile User Plane)のフィールドトライアル環境に、5G MEC(Multi-access Edge Computing)を展開して試験を行う。MECは、ユーザーやデバイスに近い場所にアプリケーションサーバーを設置することで、通信の遅延を軽減できる。しかし、これまでユーザーとアプリが「交換機」を介することからデバイスとクラウドに交換機とMECが加わるなど、全体の設計・構築や運用が複雑になる課題があった。そこに、MECサーバーにあるアプリとユーザーが直接通信できるSRv6 MUPを用いることで、従来の課題を解決する。

 あわせて、同環境下で「広域分散実行プラットフォーム」の実証実験を実施する。これにより、クラウドやMEC、デバイス間でひとつのシステム開発のみで構築したアプリケーションを最適な場所でシームレスに実行できるようになるとしている。

 これらの取り組みで、アプリケーションシステム全体の設計の平易化やコスト削減を見込む。同社では今後、XRやAIを活用したアプリケーションで、性能に制約のあるモバイルデバイスをネットワーク側で支援することで快適な利用環境の実現を目指す。