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Arm、AI規模拡大や未来の基盤構築に向け世界のテック企業と連携

 アーム(Arm)は、AIのイノベーション促進とAIベースの体験の実現に向け、AMDやインテル(Intel)、メタ(Meta)、マイクロソフト(Microsoft)、エヌビディア(NVIDIA)、クアルコム(Qualcomm Technologies)などと協力する新たな戦略的パートナーシップを発表した。

 ユーザー端末(エッジ)側でのAI処理や業界全体のAI拡張などへの取り組みを進めるとしている。

エッジ側でのAI処理を加速

 生成AIや大規模言語モデル(LLM)への注目が集まる一方、Armはエッジ側でのAI処理技術に長年携わっているといい、スマートフォンのサードパーティAIアプリの70%はArmのCPUで処理されているという。

 今後の課題としてもAIや機械学習モデルをエッジ側で処理できるよう進化することが挙げられており、今回NVIDIAと協力したツールキット「NVIDIA TAO」の調整を進めている。

 これは、パフォーマンスを最適化したビジョンAIモデルの作成を支援するローコードでオープンソース名AIツールキットで、開発者が簡単かつシームレスに複雑なAI処理をエッジ側に移行することができる。あわせて、AIベースの体験を向上できるとしている。

プラットフォームの進化や業界全体のAI拡大への取り組み

 ArmとMetaでは、ソフト開発者が最先端のニューラルネットワークを簡単にエッジ側で利用できるようにすべく、モバイルまたは組み込みのプラットフォームに導入する取り組みを進めている。

 また業界全体でAI拡大を進めるべくArmは、他社と共同で新技術の仕様策定に取り組んでいる。たとえば、2022年にArm、Intel、NVIDIAは8ビット浮動小数点仕様「FP8」を発表した。これらの新技術を標準化することで、業界全体の断片化を解消し、大規模なAIが実現するとしている。