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南海電車と福岡市地下鉄の乗継、タッチ決済で20%割引キャンペーンが9月から――「stera transit」の新機能を活用

 三井住友カードとQUADRACは、三井住友カードの公共交通機関向けソリューション「stera transit」について、異なる交通事業者同士でのサービス連携機能の提供を開始した。

 連携機能を活用したサービスとして、南海電鉄と福岡市地下鉄の乗り継ぎキャンペーンが9月から実施される。

事業者間の連携機能について

 「stera transit」は、「stera」の決済プラットフォームと、国際ブランドの非接触決済「タッチ決済」を活用した公共交通機関向けソリューション。

 たとえば、鉄道駅の自動改札機にタッチ決済対応のクレジットカードやスマートフォンをかざすことで改札を通過し、後日利用分を精算するサービスが提供されている。

 また、クラウドシステムを利用した運賃設定もでき、上限運賃の設定や、交通と周辺施設との連携、グループ会社間での乗継割引などができる。

 今回の機能では、直接つながっていない事業者同士で、ユーザーの利用状況に基づいた割引サービスなどが提供できるようになる。

南海電鉄と福岡市地下鉄の乗継ぎキャンペーン

 事業者間の連携機能を使った第1弾サービスとして、南海電鉄と福岡市地下鉄の乗継ぎキャンペーンが開催される。期間は9月1日~11月30日まで。

 期間中、関西空港駅(南海電鉄)と福岡空港駅(福岡市地下鉄)を経由して、南海電鉄と福岡市地下鉄をクレジットカードのタッチ決済で利用すると、到着地側の鉄道乗車分が20%割引される。

 たとえば、福岡から大阪まで飛行機で向かう場合、タッチ決済を利用して福岡市地下鉄駅から福岡空港まで乗車し、飛行機で関西空港へ、その後同じカードで南海関西空港駅から南海電鉄のタッチ決済対応駅まで利用すると、南海電鉄利用分が20%割引される。

 対象のカードは、Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discoverの国際ブランドをもつタッチ決済対応のクレジットカード。

 割引は1日1回まで。南海フェリーや泉北高速鉄道は今回のキャンペーンは対象外。

南海電鉄
福岡市地下鉄

南海フェリーや泉北線利用時は注意

 南海フェリーや泉北高速鉄道では、南海電鉄線との利用で企画乗車券や乗継割引が実施されている。今回の福岡市地下鉄とのキャンペーンとは併用ができない。

 たとえば、福岡市地下鉄各駅から徳島港まで同じカードのタッチ決済で利用すると、旅程は「福岡市地下鉄駅→福岡空港駅、南海関西空港駅→和歌山港駅、和歌山港→徳島港」となり、ここでは「南海関西空港駅→和歌山港駅」の20%割引のみが適用され、割引が大きい南海線と南海フェリーの企画乗車券「スマート好きっぷ」(スマート好きっぷでは実質南海電鉄線利用分全額が割引される)は適用されない。

 徳島港から福岡市地下鉄駅までの場合は、「スマート好きっぷ」のみが適用される。

 また、泉北線駅と福岡市地下鉄駅間を利用する場合、泉北線の乗継割引が非適用となり今回の20%割引のみが適用される。

 このため、南海電鉄では、「福岡市地下鉄駅→徳島港」では福岡市地下鉄乗車時にタッチ決済以外の乗車券で、「泉北線駅→福岡市地下鉄駅」の場合は泉北線/南海電鉄線または福岡市地下鉄のどちらかをタッチ決済以外の乗車券で利用すると、お得に利用できると案内している。